祝福に溢れた全力の200メートルを。

先日、ハヤテの会様の3周年を記念して
ばんえい競馬の個人協賛レースを
出させていただく機会がありました

とてもうれしくて
実際にレースが終わるまでの毎日
テンションがあがりっぱなしでした
いっしょに応援してくださった皆さまからも
お祝いのメッセージをたくさん頂戴して
大変盛り上がり
ほんとうにありがとうございました

無事全頭がゴールして
レースが終わったあとも
YouTubeを見直したりして
なかなか余韻が消えないのです
というわけで
これほどまでにじぶんを魅了する
ばんえい競馬について
そして個人協賛レースについて
少し書いてみることにしました

なぜばんえい競馬を
好きになったのかというと
きっかけは
チビスケの血統証をさかのぼると
母方のおばあちゃんの欄に書かれた品種が
「日輓」
日本輓系種というばんえい競馬に出走する
種類のお馬だったからです

チビスケはちいさいころに
ホクレンのセリにだされて
いまのおうちにきました
駁毛でかわいらしく
ほんとうに小さかったのですが
当時2歳半くらいだったので
周囲にいるサラブレッドたちをみると
2歳でもおとなの馬と
ほとんどサイズが変わらないことから
これはもうそんなに大きくならないなあ
きっとこのおうまはポニーなんだろう
と思っていました
そうしてチビと呼んで大切に育てていたら
しんじられない勢いで成長して
周りのおとなの馬たちより
大きくなったので
とってもびっくりしたのを
今でもよく覚えてます
いったいこれは
どんな種類のおうまなんだろう?
ポニーっていっぱい食べたら
大きくなるんだろうか?(まさか!)
と思いつつ血統証をよくよく見たら
右下に「日輓」の文字がありました
チビスケのご先祖様たちの品種はそれぞれ
トロッターとかいろんなルーツのおうまですが
どの種類もチビスケほどに大きくならないので
これはきっと輓馬さんの血なのだろうなあと思っています
輓馬さんて、すごい!

そんなある日
駁毛の輓馬がデビュー予定
というニュースをみました
のちにブチオという名前で
オープンまで上り詰め
現在も現役でがんばっている
ばんえい競馬の競走馬です
史上最強駁毛と呼ばれる立派な体で
とってもまじめな性格のブチオは
重たいソリを曳いて
砂の山を2つ超えたあとでも
走り出すくらい
ゴールに向かっていく気力がすごいのです
勝っても負けても
ブチオは毎回最後まであきらめず
全力で200メートルを進みます
にんげんもこうありたいと思わせるような
何かが
ブチオの中にはあるのです

ブチオのデビューをきっかけに
ばんえい競馬を見るようになってから
ある日
個人協賛レース
というすてきなイベントがあることを
知りました

これは、ばんえい競馬以外の
地方競馬にもあるイベントで
個人の方が協賛金を支払うことで
レース名を命名できる、という仕組みです

お誕生日おめでとう、とか
定年おつかれさまでした、とか
お祝いのメッセージを込めて
つけられたレース名が読み上げられると
なんだか見ず知らずの方でも
一緒にお祝いに参加させてもらっているような
そんな気持ちになれるのです

特に、ばんえい競馬の場合
ナイター開催が中心で
しかもサラブレッドのレースのように
一瞬で勝敗が決まってしまうので
ずっと目が離せない、なんてことはなく
のんびり休日の晩ごはんを食べながら
よし!第二障害上がった!
がんばれー!という感じで
観戦できるのが、また楽しく
個人協賛レースには、ぴったりだと思います

そして何より
大きな体のお馬たちが
力比べをしている姿は
お祭りの日にひらかれる
力持ち自慢大会やお相撲大会を思い出して
とてもおめでたい気分になるのです

遠いむかし
まだ重機もない時代は
力持ちは、みんなから頼りにされる
素晴らしい才能でした
輓馬さんたちも、一家を支えてくれる
大切な働き手でした

今はもう力持ちの時代ではなくなったけど
ばんえい競馬には
豊作を祝い、優秀な力持ちを讃える
お祭りのなごりを感じます
お祝いのための個人協賛レースに
ふさわしい雰囲気があると
じぶんは思います

また次の週末も
祝福に溢れた全力の200メートルを
輓馬さんたちは
力を競い合ってゴールを目指します
ぜひお祝いの日には
個人協賛レースをおすすめしたいのです

ぶちこ。

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