公園で、朝、シリアルと牛乳と、たくさんのレモネードスタンド

ある日みた古い映画の中で
家出をしたチャーリー・ブラウンが
公園で朝をむかえたときのシーンは
いまだに忘れられなくて時々思い出すのです

たしかチャーリー・ブラウンは
野球チームの監督をしていたんだけど
あまりにも勝てなくて家出をしたんだっけ
そうしてたどり着いた公園で
小学生のチャーリー・ブラウンより
もっと小さな子供たちがいっしょうけんめい
野球の練習をしているのをみて
おもわずあれこれとアドバイスをするうちに
彼らのかんとくになって・・・
そうして家出の一日目が終わり
公園で一夜をすごした次の日の朝のこと
かんとくチャーリー・ブラウンのもとに
小さな子供たちが次々とやってきて
彼らの食べかけの朝ごはんをくれるのです
かじりかけのドーナツや
手のひらに握りしめたすきまから
牛乳がしたたりおちてるシリアルなんかを・・・
ちゃんとスプーンつきで・・・


小さな子供のころには
あたりまえにできたことが
大人になったらできなくなってしまうって
なんでだろう
誰かが助けをひつようとしているときに
「ほんとうにその誰かのためになっているのだろうか」
とか
そういうことばかりを考えて
結局なんにもできなくなってしまうって
なんでなんだろう?
食べかけの朝ごはんを持っていくような子供は
いったいどこへ行ってしまったのかな


レモネードスタンドは
子供たちが夏休みのあいだや
バザーのときなんかに
大人のちからを借りず全部自分たちで運営する
レモネード売りの屋台です
だいたいどこも一杯数十セント(たぶん100えんくらい)で販売しています
これはおこづかいを稼ぐためだけじゃなくて
困っている誰かのために子供たちが寄付を集めるときにも使われていて
小児がん支援のレモネードスタンドなどが有名みたい

レモネードスタンドで売られている
一杯数十セントのレモネード
買いにきてくれる大人のお客さんは
飲み物がほしいんじゃなくて
子供たちの目的に協力してあげたいという気持ちで
レモネードを買うのだと思うのです
ほんとうはね大人だって子供たちとおんなじように
困っている誰かのために何かをしてあげたいと思うし
おかねだって子供よりずっともっているんだけど・・・

チビスケと一緒にできる引退馬支援、ってことを
ずっと考えるようになってから
このレモネードスタンドみたいなことが
できたらなって思って
チビスケしょっぷ」を開設して
その売上げを全額引退馬関連団体に寄付するための
チビスケ基金」を設立しました
BOOTHというグッズの作成から発送代行までを
やってくれるサービスを利用しているので
おねだんのうち原価や発送代行の手数料をのぞくと
どれをお買い上げいただいても
だいたいレモネード1杯分くらいが
引退馬支援にまわります

大人になって背が伸びて
遠くの方まで見えるようになると
いろんなことがいっぱいありすぎて
とうてい目的地まで
たどり着けないような気持になるけど
でもあのシリアルと牛乳・・・スプーンつき・・・
を差し出した子供の気持ちは忘れないでいたいと思うのです

ほんとうに困っている誰かを助けるためには
じぶんにできることからはじめて
小さなことの積み重ねがいちばん大事だから
チビスケと一緒に
レモネードスタンドからはじめようと思います

いつかたくさんのレモネードスタンドがならぶ日が
くるといいな

ぶちこ

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