みんなでお引越しします(もうちょっと先ですが…)


いつもチビスケのTwitter(X)
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blue skyを見てくださる皆さま
ready forの継続ご支援をしてくださっている皆さま
ほんとうにありがとうございます

チビスケとシロちゃんベルちゃんとにんげんは
みんなで新しいお家に引っ越します
場所は千葉県八千代市で
最寄りの駅は八千代緑が丘になります
駅からそんなに遠くないので
今まで来てくださった方は
もうちょっとお家から近くなるのかなと思ってます
また飛行機や新幹線で来てくださる方には
交通の面でも駅周辺の施設面でも
より便利になると思います
遊びに来てくださった帰りに競馬場によるのもべんりです

お引越し先は
ぶちこが所有する土地の上に
これからお馬たち用の
新しいお家を作っていきます
まだまだ原っぱで特に何もありませんが
クローバーやたんぽぽが咲いて
陽当たりがよくのんびりしていて
きっとお馬たちが喜ぶと思う環境なので
がんばっていきます

というわけで…
ここからはなぜお引越しするのかとか
お金どうするの問題などについて
書いていこうと思います
もしご不明な点やご質問などございましたら
Twitter(X)のDM宛にご連絡いただけたら
じぶんに可能な範囲内ですが
お返事させていただきます


まず何があったのか

殿山ガーデン乗馬クラブの会長が
亡くなりました
正確な日付については
ご家族の方から知らされておらず
救急車で病院に運ばれたのが
2023年の4月10日ということだけ知っています

じぶんたちクラブに所属している
お馬たちのお世話をしている人や
会員さんたちも
家族葬で行われたお葬式には参加させていただいていないので
知っている事は
会長は末期のがんでなくなり
それまで病院にかかってもおらず
残されたご家族はお子さんが1人だけという事です

会長と最後にお話ししたのは
ちょうど病院に運ばれる前々日の
土曜日です
会長は食欲がないと言って
クラブハウスのベッドに寝ていたので
シロちゃんのオーナーさんが
食べものをたくさん買ってきてくれて
ドーナツやサンドイッチ、お寿司に
炭酸飲料などを並べて
会長は、なんでこんなに優しくしてくれるの?
といいながら、いちごドーナツを食べてました
手の届くところに、ラジオをもってきてほしい
と言われて
時計つきのラジオのチューニングを合わせたら
横になって聞いていた姿が最後になりました

ころなとかあって
誰もお見舞いに行かれないまま
お別れしたので今でも会長がいるような
そんな気持ちになることがあります
チビスケも、かいちょう、ないなった
と、すごくふあんそうにしていて
しばらく救急車の音を怖がっていました

立ち退きについて

会長が病院に運ばれるよりちょっと前
クラブの敷地を貸してくださっている地主さんから
立ち退きしてほしいと言われました
弁護士事務所からの正式なお手紙でしたので
会長は馬たちのためにと
クラブ側でも弁護士さんをお願いしまして
弁護士会の仲裁制度を利用して
話し合いをする準備を進めていました
話し合いの前の段階では
まあ数年のうちには…というところで
感触があったようですが
仲裁の期日の前に会長が入院したため
事前資料のやり取りで終わっている状況です

当時はもう大慌てしましたし
眠れないし、弁護士さんにお渡しする資料を
会長の事務所から引っ張り出す作業もあり
あたまが全然まわりませんでしたが
今になって考えると
会長はもうご高齢でしたし
馬の頭数も一時期よりずっと減っており
クラブとしては先があまりないと思われて
貸主さんとしては
その前にという事かなと思ったりします

またクラブの周辺は宅地に囲まれており
つい最近もモノレールが見える側の土地に
新しい分譲地ができて家がどんどん増えてますので
不動産を所有されている方にとっては
ここがタイミングだと判断されたのも
無理はないのかなと思ったりもします

そして土地探しがはじまった

立ち退きすることになれば
お馬たちも会長もお家がなくなってしまいます
それならみんなで新しい土地を探して
お引越ししよう、と思いました
チビスケも20才になるし
いつかはのんびりさせてやりたいと
養老牧場なども探していましたが
なかよしのシロちゃんやベルちゃんも
いっしょにいられたらいいな、とか
今まで毎日お世話してきたので
正直知らない場所に預けて大丈夫かな
というのもあって、ぼんやりとした考えのままでした
でも、もう行き先を探さないとならない、となって
本格的に土地探しを始めました

お金のことは心配だし、どこから探したらいいかも
わからないところからスタートだったので
「限界ニュータウン」というブログと
書籍をまず読んで
千葉県内の事業用の土地を掲載している
WEBサイトを片っ端からみて
時間をみつけては、実際に現地に行ってみました
何しろ土地を探すなんて、やったことなかったので
不動産広告と実際の場所が思っていたのと違う
というのは、よくあることだろうと思い
数をみて、多少なりとも見る目というのを
養っていかないといけないな、と考えました

いちばん最初に行ったのは
現在のクラブの最寄り駅からふたつ先
物井駅周辺の土地でした
ずいぶんとぐるぐるまわって
やっと見つけた場所は
確かにその時点では陽当たり良好、でしたが
すぐ目の前にお家を建てている最中で
しかも形が細長いので想像していたより
ずっと狭くみえました
おまけにお家建設中の場所と反対側のお隣は
崖で竹やぶになっていました
まあ、こんなもんかな、次いこう!と
探してあった別の場所にいくと
一面アスファルトで覆われた駐車場のような場所だったり
消火栓が敷地内に設置されていて
せまくなっていたり
それでもまだまだ見ていない土地はたくさんあるので
その後も機会を見つけては出かけていき
そしてだんだんと、水道が来ていることを示す表示や
登記の取り方、接道(せつどう)、地目、用途用地、
埋設物、崖条例、ハザードマップ、赤道…など
不動産に関するいろいろな注意事項を知ることになります
まわった場所は全部で27か所になりました
物井、大日、今宿、志津、大佐倉、酒々井、
若葉区、花見川区、八街、船橋、市川、
草深、竹袋、木下、印西牧の原、柳沢、
吉橋、米本…
1か所、WEBサイトで見つけた場所を見に行く時には
周辺の不動産屋さんにも立ち寄り、3か所くらいは
ついでに見てこようと思ってでかけました
空地に立っている不動産屋さんの看板をみて検索しては
その不動産屋さんのWEBサイトでだけ掲載している土地を
また問い合わせしてみたりと
芋づる式を狙っていました
そして、その際は、かならず、駅から歩いていく、というのを
心がけていました
なぜかというと、現在のクラブの場所は
駅から歩くことができて、とても便利なので
それが理由できてくださっている方も多いと思ったからです
交通の便がよいから、というのが理由であれば
車でしか行かれないような場所は避けるべきだと思いました
また歩くと、周囲のひとの生活している環境や
道端に落ちているゴミや、空き家になっている家の様子
道路の渋滞、バスの時刻表、
なんかも知ることができました
あちこちまわって、もう、ないのかな…とあきらめかけた時
金額的には手が出ないと思っていた
前から広告がでている土地の値段が
下がっているのを発見しました
問い合わせをしたところ
地主さんとの交渉まではいけたのですが
養老馬牧場という使用目的で折り合いがつかず
またダメだったかな、と
思った直後に、別の方から、所有している土地を
ゆずってもいいですよ、と、おっしゃっていただき
そこから、周辺の土地の地主さんにも声をかけていただいて
なんと、8名の地主さんの所有されている土地を
つなげて購入することができました
(といってもそこにたどり着くまでに、ほぼ1年かかったのですが)

お金の話はだいじ

土地を探し始めた当初は
正直、農地とか、山林とか、雑種地とかよくわかっていなかったので
数百万から売りに出されている土地なら
なんとか買えるんじゃないかな、と思って
探していました
ところが、農地転用について、1か所の土地で
市役所との事前協議を行ったところ
かなり厳しい反応が返ってきたため
これは、大変なことなんじゃないかな、と
気づき始めました
おかね、たりなくない?
というわけで、
人生でいままで一度も頼ったことがない人に
頼ることになりました
じぶんの母です
馬に乗り始めたころ、お金のことは
じぶんでというより、おばあちゃんや
おとうさんがだしてくれていたし
じぶんで働けるようになったら
誰かに出してもらうことなく、やってきました
でも、もうこれは、どうしようもない
たよろう、と思いました
今まで頼ってこなかったのは、まあ、家族というのは
いろいろあるので、ことさらにいうものではないと思うのですが
そう簡単に、お金を出してくれるひとじゃない、
というのを、小さいころから、身に染みてわかっていたからです
でも、お馬たちのためだから、と
思っていること、これまでの土地探しのこと
これからのことを、全部話しました
もう、ジョブズさんのプレゼンくらい話しました
そうして、わかった、という返事をもらいました
その時、大体の予算がこれくらいというのを決める、
今クラブが借りている土地の賃料の何年分くらい
というのを目安にしたら、と言われ
10年分くらいが上限かな…と答えたのを覚えています
そして、その予算にほぼおさまる金額で
土地を取得することができました
今思うと、行先の場所も、予算も考えずに
ひたすら土地を見て回って、
ほんとうに偶然のように、予算内で見つかったことは
ありえないくらい幸運だったと思います

出会ったすべての方に感謝を

お馬たちのお引越し先探しについては
じぶんひとりからはじめて、
たくさんの方に話を聞いていただいて
助けていただいたことを
これからも感謝して、精一杯がんばっていきます
こんなありきたりの言葉ですが
ほんとうに、びっくりするくらい
たくさんの方が協力してくださったのです

お馬たちの牧場をつくる
というのは、場所によっては周囲の方からの反対なども
当然ありえることです
現在のクラブの場所は
むかしむかし(昭和34年から)馬たちのほうが先にいて
周囲のお家は後から建ったのですが
それだって、だんだんとお家が増えるにつれて
最初からそこに乗馬クラブがあるとわかって引っ越してきたとしても
時には、苦情をいただくこともあります
風が強い日の砂埃とか、
大雨の日の雨水の排水だとか、
建物と建物の間に生えてきた木が伸びただとか…
お馬たちにとっても、がまんが、増えていきます
車の出入りとか、騒音とか、走ってくる人…

人家の近くに、お馬たちが暮らすということが
日常ではない時代になった、ということだと思います

そんな時代でも
まだお馬たちがのんびりと暮らせる環境があること
そしてお馬たちが引っ越してくることを
受け入れてくださった地主さんたち
事前説明を丁寧にしてくださった仲介のかた
ほんとうにありがとうございました

…じつをいうと購入した土地の隣地
(お住いのある宅地ではなくて藪、ですが)の所有者のかたが
わざわざ現在のクラブの様子を
見に来られたこともあったのです
騒音やにおいなどを確認したいということでしたが
想像以上に宅地に囲まれている現状や
馬房に敷き詰めたオガ粉を毎日取り換えて臭気の発生を抑え
手入れをしてぴかぴかさんのお馬たちをご覧になって
特になにもおっしゃらずに帰っていかれました
でも、見に来られると連絡があったときには
正直、反対されたらどうしよう、と不安になり
Twitterで知り合った方々に
こわいから一緒にいていただけないかと、
わがままのようなお願いをしたところ
駆けつけてくださった方々が、一緒にいてくださって
とてもあんしんした、ということがありました
あの時は、ほんとうにお世話になりました

これからのこと

これからについての、簡単な見通しとしては
購入した土地に残置物(前に使っていた人が残していったもの)が
あるので、その撤去にすこし時間がかかる見込みです
というのも、コンクリート製の電信柱が横にしてあるもの5本、とか
コンテナ車の後ろを外してブロックの上に置いてある倉庫的なもの、とか
砂利の山、とか、ドラム缶、パレット、があったりするので
かなりパワーのある重機をいれて片付ける必要があるのです
お片付けについては売主責任(地主さん)ですが
以前、土地を借りていた方たちと連絡がつき
その方たちにやっていただくことになったので
話し合いをしながら、進めていきます

またお馬たちが暮らしていくのに必要なものについても
準備を進めていきます
たとえば井戸はあるのですがポンプだけで
貯水タンクがないので工事が必要になります
また電気は来ていますがどこからどこまでなのか
一回業者の方に見ていただいて、コンセントなども
必要な場所に設置することになります
排水については、おすい、と書いてある蓋があるのですが
どこへつながっているのか、などを
地元の業者さんに確認していただき
排水でご近所にご迷惑をかけないようにしていかないとです

そして、お馬たちのおうちや
お外で運動するのにぜったいに必要な、柵
なども、業者さんに見積もりを取りながら、いくらぐらい
いつぐらい、という話を進めていきます

さいわい、地主さんたちから
ご近所の水道業者さんを教えていただいたり
以前、工事した業者さんの名前がわかっていたりするので
見落としないよう、丁寧に進めていければと思っています

困ってしまったこと

以前からTwitterでは
お金がないのにクラファンで集めて馬を養うなんて
みたいな言動がちらほらみられることがあります
自腹でできないなら馬を飼うな、とかね
(過激な文章でリツイートされてる方をちょっとお見掛けするんです)

もちろん根拠なく大きな金額を上げて集めるだけ集めるのは
ちょっとおかしいと思いますし
お馬たちのためにお金を出してくださる方は
正直、世の中的に見た場合、人数は多くはないと思うのです
だから、ほんとうに困っているところにお金が回らなくなるような
焼け野原になってしまうやり方はよくないです
困ってないけど宣伝になるからと
そんなケースもあるのではと思ったりします
それから、以前、だまされたことがあるから
(※クラファンの目的を実行せずに返金にいたったケースが
あったそうです)ということで
全てのクラファンに反対になっている方とか…

でもそれって、ちゃんと見積したり
使ったお金の詳細な報告がある場合もおんなじに見なすのは
ちょっと違うんじゃないかな、と思います

とはいえ、まずは、自己資金からなので
土地の取得と、最低限必要な設備については
どうにかできるめどを立てていました

ところが…
会長が亡くなる前で、会長もいっしょに
新しいところに移る
というつもりで、計画をしていたので
お馬たちの生活に欠かせない「ブルちゃん」(ホイールローダー)や
馬場のラチの柱(枕木)や
馬場の砂(海砂)など
とてもお金がかかるものは、現在のクラブのものを
運んでいけないかと、思って計画を立てていましたが
ここへきて、会長のご家族やご親戚の方(相続人)の意向として
相続放棄」する
ということを会長のお願いしていた弁護士さんからうかがったのです

誰も相続しなかったもの
(会長の財産…借地上に建っている建物とか、ブルちゃんなどの道具)は
最終的には、相続財産清算人、という
裁判所が選任する弁護士さんが、清算します
財産の精算は、通常、競売(セリ)によるので
いまのブルちゃんは、中古車のオークションにでるかも知れません
かなしいですけど、ブルちゃんは、お引越し先に連れていけない可能性が
とても高いのです

つまり、お馬たちの生活に欠かせない、ニューブルちゃんを
お引越し先に用意しないといけないのですが
うーん…もしかすると、ニューブルちゃん代金は
たりない、かもしれないです
特に先の震災復興に、ブルちゃんたちは、必要なので
現状、中古でもお値段が非常にあがっています

そして現在のクラブで使っている、ラチの枕木は、
むかしむかしのものなので
ほんとうにいいものです
何十年も腐らないようにコールタールがしみこませてあって
重たい(1本60キロくらい)
今、買おうと思ったら、送料を考えると1本1万とか2万してしまいます
これは、なんとか代替することができないかと
探しているところです
枕木に加工する手間がお値段になっているので
たとえば丸太を防腐加工したもので代用するならもっと安くなりそうです

馬場の砂については建築に必要な砂がずっと不足してるので
建築につかえない海砂とかも値段があがっている状況が続いています
これはもしかしたらドッグランと同じような
ウッドチップ(坂路とかにあるような)で代用できないか
と考えています(安いかどうかまだわからないですが…)

というかんじで、今のところ
リーズナブルな3トンくらいのニューブルちゃんを募集中です
どうしてもなかった場合
ある程度のお値段がするニューブルちゃんを購入する必要があり
さらに、売りに出るブルちゃんたちは
冬は除雪のお仕事をしていることが多く
千葉から遠い場所にいることもあって
輸送代金が10キロ10万円とかかかるのです
そのことで何かしら
皆さまにお願いするかもしれません

きちんと、ご説明させていただきますし
購入のあかつきにはニューブルちゃんの試乗会をやってもいいくらいなので
その節は、何卒よろしくお願いいたします

さいごに

うちのクラブのむかしの話です
会長は、なんで、会長になったの?というはなしを
聞いたことがあります

それはほんとうにほんとうにむかしのこと
まだ国鉄だった千葉駅が今の東千葉駅の場所にあったころ
一番最初にできた乗馬クラブは今のそごうのあたりにありました
設立したのは県議会議員さんだったそうです
のどかな時代で、お馬たちは馬房こそありましたが
運動は、にんげんが乗って、田舎道を外乗していたそうです
それが、駅前の開発で立ち退きになり
一旦は、四街道(当時は、町)に移転したものの
そこではお客さんはこないからと
すぐに移って、今の場所にきたそうです
その時は、まだ、ここは、りんご畑でした

馬の世話をする人は、雇われていたのですが
どうにもいい加減だった、と会長は話していました
ちゃんと世話しないんだよ
馬たちがかわいそうだからと、
若いころの会長は、通ってきては、世話をし、馬たちに乗って
運動をしていました
他にも、数人、若い人が来ては
馬の世話をしたら、乗ってもよいと言われて
お掃除や手入れなどをしては、乗っていったそうです
そうしているうちに、ひとりこなくなり、ふたりめ、さんにんめ…
気づいたら、通ってくるのは、会長だけ
そして、創業者だった県議会議員さんは
ある日、交通事故で、突然亡くなってしまいました

しばらくは、会長は、馬の世話をしているだけで
クラブの経営は亡くなった県議会議員さんのご家族になっていたようですが
若いころの会長は、お金を用意し
馬たちと、クラブの運営に必要なものを買い取って
そして、会長になったのです

きみがやりたいっていうんなら、おれは、もちろん、応援するよ

立ち退きしなきゃいけないんなら
馬たちを連れて、新しい場所に移って、会長も一緒に行こうと話したとき
そういわれたのを思いだします
なんだ、むかしの会長も、いっしょじゃん、って、笑った気がします

もう、ずいぶんまえのような気がするけど…
こんどは、じぶんの番だから、チビスケたちのために
がんばらなきゃね。

みなさま、どうか、これからも応援よろしくお願いいたします!

ぶちこ。

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