自分をコントロールする力 非認知スキルの心理学
実行機能と拒否感受性の関係
拒否感受性:他者が自分を拒否するのではないかという感覚
実行機能:目標を達成するために自分の行いを抑えたり、切り替えたりする能力。
拒否感受性(私は初めて知ったのですがOTでは別の言葉で似たような概念ありますね。)の高い子供たちは学校に行きづらい。自分が否定されるかもしれないと言う不安に怯えて、他者を否定的に捉えるお子さんも多い。その環境下で
作業的well-beingを実現できるのか?
本当に学校に行かせることが必要なのか?
義務教育とは何か?
今ぐるぐるしてます。
そんな中一つこの本に面白い視点。
「拒否感受性が強くても、実行機能が高いと、自分の思い込みを押さえ込み、別の可能性についても考えられるようになります。」
例えば、自分の持ち物を別のところに忘れた可能性を思いつくことができます。その結果、人間関係に問題を抱えにくく、自尊心を保たれるのです。このような経験が積み重なることにより、子供の時の実行機能は大人になってからの自尊心に影響力を持つのです。
ふむふむ。
ということは、拒否感受性が強いお子さんに、まずは学校外でもいいから、実行機能を育てられる環境づくりも効果的なのか。
ちなみに、作業療法的な考えとしても、学校に登校できないから家にこもっているよりも、まずは出かけられるところで、自分のしたいことや頑張りたいと思っていること(作業)を遂行し、作業を選択していく力や、実際に行えることを通して社会とつながっていけることをしていく必要があると感じています。
そのことが作業的存在としても強まり、学校環境でも作業を選択し実行していく力につながります。
だから、まずは
実行する(遂行する)!
については大賛成。
この後この本は「実行機能」の説明に進むのですが、そこは・・まあOTとして知っていることの方が大きかったので割愛。
でもその中でちょっと面白い実験が他の紹介します。これは余談です↓
①今日もらえる安いチョコレートVS明日もらえる高級チョコレート
②今日もらえる安いチョコレートVS 5日後もらえる高級チョコレート
③今日もらえる安いチョコレートVS 1週間後にもらえる高級チョコレート
…
この後は待たされる期間がだんだん伸びていくだけなのですが。
小学3年生までは、今日もらえる安いチョコレートを選ぶそうです。一方で小学校4年生以降になると高級なチョコレートを選ぶそうです。
この実験の結果がどうかと言うことよりも、4年生から思考が大きく変わると言うところが興味深い。
実際学校訪問に行っていても、小学校3年生までと4年生からでは大きく違いがあります。
3年生まではその日暮らしというか、その日喧嘩した子供ともその後すぐ仲良くなれますが、4年生からは集団的な価値(その子にいじめられたと言うことに対するクラスの中の存在価値)にまで不安を抱えたりします。
もう少し読み進んでからまたこの続きは。。。
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