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  • ちょっとニッチな児童文学

    主に児童文学の内容と感想を書いた記事をまとめています

記事一覧

固定された記事

ちょっとニッチな児童文学⑩『笹森くんのスカート』

ちょっとニッチな児童文学もなんとか10作品目を迎えました。 今回紹介する児童文学は神戸遥真さんの『笹森くんのスカート』です。 スカートをはいた笹森くんと同級生た…

Maemichi
1年前
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ちょっとニッチな児童文学13『ぼくらの胸キュンの作り方』

こんにちは。ちょっとニッチな児童文学にようこそお越しくださいました。 このnoteを投稿しているMaemichiと申します。 「ちょっとニッチな児童文学」では、世の中であまり…

Maemichi
1日前
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ちょっとニッチは児童文学12 「羽つきスキップ」

 こんにちはMaemichiです。「ちょっとニッチな児童文学」へようこそお越しくださいました。  今回はジェンダーフリーアンソロジー『TRUE Colors』より水野瑠見さんの「羽…

Maemichi
13日前
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ちょっとニッチな児童文学 11 「チキンとプラム」

 ちょっと更新滞ってしまった……のつもりが、気づけば1年3ヶ月ぶりのnote更新になっているMaemichiでございます。 noteのアカウントが生きていることが奇跡です。(ロ…

Maemichi
2週間前
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ちょっとニッチな児童文学⑨『ぼくたちはまだ出逢っていない』

継がれていく3人 こんにちは。maemichiです。今回は八束澄子さん作、『ぼくたちはまだ出逢っていない』をご紹介します。本書でフォーカスされている題材は「金継ぎ」です。…

Maemichi
1年前
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ちょっとニッチな児童文学⑧ 『スペシャルQト(キュート)なぼくら』

初めましての方も、お久しぶりの方も新年あけましておめでとうございます。maemichiです。noteの更新、すっかり停滞しておりました。去年も新年明けてしばらくは定期的に更…

Maemichi
1年前
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【小説】 招待状とキッチン

もしかして。以前送ったメールで気を遣われているのかと思った。 別に同学年の親しい人がいなくても、顔見知りの先輩たちがいればそれなりに楽しめる。 披露宴を上手く切…

Maemichi
2年前
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ちょっとニッチな児童文学⑦『強制終了、いつか再起動』

ちょっとニッチな児童文学へようこそ。このノートを書いているMaemichiと申します。 このnote記事は、さまざまなネタバレを含みつつ児童文学を紹介しています。 このnote…

Maemichi
2年前
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ちょっとニッチな児童文学⑥『アドリブ』

「ちょっとニッチな児童文学」へようこそお越しくださいました。 このシリーズでは、わたくしMaemichiが児童文学を中心に紹介しています。ネタバレと、Maemichiの感想も多…

Maemichi
2年前
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ちょっとニッチな児童文学⑤『ソラモリさんとわたし』

こんにちは。Maemichiです。「ちょっとニッチな児童文学」へようこそお越しくださいました。このnoteでは世の中にあまり知られていないであろう児童文学作品をネタバレ込み…

Maemichi
2年前
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ちょっとニッチな児童文学④ 『野原できみとピクニック』

このnoteを開いてくださってありがとうございます。Maemichiと申します。 なぜこのnoteを開いてくださったのでしょうか? まさかとは思いますが、タイトルの「ちょっとニ…

Maemichi
2年前
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スマホに穴があいた話

スマホって穴があくんですよ。知ってました?」 「えっ、どういうこと!?画面にあいたんですか!?」 12月、スマホに穴があいた 。職場の事務員Oさんに話したら、目を…

Maemichi
2年前
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週6日、手話を練習する

こんにちは。Maemichiです。前回「ちょっとニッチな児童文学」で『透明な耳。』を紹介させていただきました。 詳しくはこちらです。 その中で、「週に6日、聴覚障がいをも…

Maemichi
2年前
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ちょっとニッチな児童文学③『透明な耳。』

 このnoteを開いてくださってありがとうございます。Maemichiと申します。約1年半ぶりの投稿になってしまいました。 このnoteはわたくしMaemichiが世間様にあまり認知…

Maemichi
2年前
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ちょっとニッチな児童文学②

こんにちは。お久しぶりです。「ちょっとニッチな児童文学」へようこそお越しくださいました。noteをお読みいただきありがとうございます。 今回も世間様にあまり知られて…

Maemichi
4年前
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ちょっとニッチな児童文学①『カエルの歌姫』

このnoteを開いてくださってありがとうございます。初めまして、わたくしmaemichiと申します。 なぜこのnoteを開いてくださったのでしょうか? まさかとは思いますが、タ…

Maemichi
4年前
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ちょっとニッチな児童文学⑩『笹森くんのスカート』

ちょっとニッチな児童文学⑩『笹森くんのスカート』

ちょっとニッチな児童文学もなんとか10作品目を迎えました。

今回紹介する児童文学は神戸遥真さんの『笹森くんのスカート』です。

スカートをはいた笹森くんと同級生たち夏休み明け、笹森くんがいきなりスカートをはいて登校して来た。(笹森くんは見た目も良いから実はけっこうモテ男子です。)

その様子を5人の登場人物が自分の置かれた立場から好き勝手に解釈していきます。

最初にネタバレをしておくと、笹森く

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ちょっとニッチな児童文学13『ぼくらの胸キュンの作り方』

ちょっとニッチな児童文学13『ぼくらの胸キュンの作り方』

こんにちは。ちょっとニッチな児童文学にようこそお越しくださいました。
このnoteを投稿しているMaemichiと申します。
「ちょっとニッチな児童文学」では、世の中であまりメジャーとはいえないジャンルの児童文学を、わたくしMaemichiがつらつらとご紹介いたします。
内容には多くのネタバレを含んでいるのでご注意を!

今回ご紹介するのは、神戸遥真さんの『ぼくらの胸キュンの作り方』です。

あら

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ちょっとニッチは児童文学12 「羽つきスキップ」

ちょっとニッチは児童文学12 「羽つきスキップ」

 こんにちはMaemichiです。「ちょっとニッチな児童文学」へようこそお越しくださいました。
 今回はジェンダーフリーアンソロジー『TRUE Colors』より水野瑠見さんの「羽つきスキップ」をご紹介します。
いつもながら、多くのネタバレとMaemichiの勝手気ままな感想が幕を開けます。それではどうぞ。

木之本大希と生理とナプキン
 中学生になったばかりの木之本大希(きのもとたいき)は見た目

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ちょっとニッチな児童文学 11 「チキンとプラム」

ちょっとニッチな児童文学 11 「チキンとプラム」

 ちょっと更新滞ってしまった……のつもりが、気づけば1年3ヶ月ぶりのnote更新になっているMaemichiでございます。
noteのアカウントが生きていることが奇跡です。(ログインパスワードを間違えまくってロックがかかったことはさておき)

 さて今回は、ジェンダーフリーアンソロジー『TRUE colours』より、「チキンとプラム」をご紹介します。いつもながら、多分のネタバレを含んでおりますの

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ちょっとニッチな児童文学⑨『ぼくたちはまだ出逢っていない』

ちょっとニッチな児童文学⑨『ぼくたちはまだ出逢っていない』

継がれていく3人
こんにちは。maemichiです。今回は八束澄子さん作、『ぼくたちはまだ出逢っていない』をご紹介します。本書でフォーカスされている題材は「金継ぎ」です。
中心となる人物は3人です。
イギリス人の父と、日本人の母を持つ中学3年生の陸。彼は金色の髪と日本人離れした体格で目立つ容姿のためかいじめの標的になっている。

陸の親友の樹。生まれた時から腸に持病があり、陸とは正反対のおとなしい

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ちょっとニッチな児童文学⑧ 『スペシャルQト(キュート)なぼくら』

ちょっとニッチな児童文学⑧ 『スペシャルQト(キュート)なぼくら』

初めましての方も、お久しぶりの方も新年あけましておめでとうございます。maemichiです。noteの更新、すっかり停滞しておりました。去年も新年明けてしばらくは定期的に更新していたのですが、いくつか更新してその後、まったく続かず……。今年はどれくらい更新できるやら。

ということで、新年初更新してみようと思います。

新年1発目の更新は如月かずささんの『スペシャルQト(キュート)なぼくら』です。

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【小説】  招待状とキッチン

【小説】 招待状とキッチン

もしかして。以前送ったメールで気を遣われているのかと思った。
別に同学年の親しい人がいなくても、顔見知りの先輩たちがいればそれなりに楽しめる。

披露宴を上手く切り抜けるくらいの処世術は身に付いていると思う。
披露宴は式を挙げる新郎新婦とか親族のためにするのであって、本人たちが式に出席してほしい人を呼べばいい。

さっきのメールでは私に気を遣って私と同学年の後輩を呼ぶといっているのか、ただ本当に来

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ちょっとニッチな児童文学⑦『強制終了、いつか再起動』

ちょっとニッチな児童文学⑦『強制終了、いつか再起動』

ちょっとニッチな児童文学へようこそ。このノートを書いているMaemichiと申します。

このnote記事は、さまざまなネタバレを含みつつ児童文学を紹介しています。
このnoteを読めば、本を一冊読みきった気分になれます。

今回は吉野万理子さんが書かれた『強制終了、いつか再起動』をご紹介します。

衝撃の児童文学!若年層に広がる薬物汚染を描くこの本の感想を一言で言い表すなら「衝撃!」の一言。一気

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ちょっとニッチな児童文学⑥『アドリブ』

ちょっとニッチな児童文学⑥『アドリブ』

「ちょっとニッチな児童文学」へようこそお越しくださいました。
このシリーズでは、わたくしMaemichiが児童文学を中心に紹介しています。ネタバレと、Maemichiの感想も多分に含まれております。

今回ご紹介させていただくのは、佐藤まどかさんの『アドリブ』です。

さっそくネタバレ続きです……。ご注意を。10歳の時にオーケストラのフルート演奏を見て、フルートを始めることにした森 祐司(ユージ)

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ちょっとニッチな児童文学⑤『ソラモリさんとわたし』

ちょっとニッチな児童文学⑤『ソラモリさんとわたし』

こんにちは。Maemichiです。「ちょっとニッチな児童文学」へようこそお越しくださいました。このnoteでは世の中にあまり知られていないであろう児童文学作品をネタバレ込みで紹介します。ご注意ください。

さて今回は。はんだ浩恵さんの『ソラモリさんとわたし』をご紹介いたします。

初版は2021年の12月。ごく最近出版されました。ちなみに第3回フレーベル館ものがたり新人賞受賞作品だそうです。わたく

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ちょっとニッチな児童文学④
『野原できみとピクニック』

ちょっとニッチな児童文学④ 『野原できみとピクニック』

このnoteを開いてくださってありがとうございます。Maemichiと申します。

なぜこのnoteを開いてくださったのでしょうか?

まさかとは思いますが、タイトルの「ちょっとニッチ」を「ちょっとエッチ」と見間違えたわけではありませんよね?

もしそうなら、そのような煩悩は脳内から振り払ってください。

このnoteのタイトルは
『ちょっと「ニッチな」児童文学』です。
(念のためお伝えしておくと

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スマホに穴があいた話

スマホに穴があいた話

スマホって穴があくんですよ。知ってました?」

「えっ、どういうこと!?画面にあいたんですか!?」

12月、スマホに穴があいた 。職場の事務員Oさんに話したら、目を見開かれた(Oさん、いいリアクションをありがとう)。

スマホに貼ってあったマスキングテープをそっと剥がしてOさんに見せた。マスキングテープの下ではガラスが割れ、少しだけスマホの内部が見えている。

「うわ、ほんとだ!穴があいてる。こ

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週6日、手話を練習する

週6日、手話を練習する

こんにちは。Maemichiです。前回「ちょっとニッチな児童文学」で『透明な耳。』を紹介させていただきました。
詳しくはこちらです。

その中で、「週に6日、聴覚障がいをもっている人から手話を習っている」とい話に触れました。そこで今回はどんなふうに手話を教えてもらっているのかnoteでシェアしていきたいと思います。

①手話をする時間

 毎日夜の8時45分〜9時までの15分間です。毎日少しずつ

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ちょっとニッチな児童文学③『透明な耳。』

ちょっとニッチな児童文学③『透明な耳。』

 このnoteを開いてくださってありがとうございます。Maemichiと申します。約1年半ぶりの投稿になってしまいました。

このnoteはわたくしMaemichiが世間様にあまり認知されていないであろう児童文学作品を、つらつらと紹介していく場でございます。
今回は『透明な耳。』をご紹介します。

ネタバレを含みます。物語の詳細な内容や結末を知りたくないという方はネタバレ部分を飛ばしてお読みくだ

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ちょっとニッチな児童文学②

こんにちは。お久しぶりです。「ちょっとニッチな児童文学」へようこそお越しくださいました。noteをお読みいただきありがとうございます。

今回も世間様にあまり知られていないであろう児童文学作品を、大量のネタバレとともに紹介していきます。

前回は如月かずささんの「カエルの歌姫」の紹介でお会いした方もいるかと思います。まだお読みになっていない方はこちらもぜひどうぞ!

さて今回も如月かずささんの作品

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ちょっとニッチな児童文学①『カエルの歌姫』

ちょっとニッチな児童文学①『カエルの歌姫』

このnoteを開いてくださってありがとうございます。初めまして、わたくしmaemichiと申します。

なぜこのnoteを開いてくださったのでしょうか?

まさかとは思いますが、タイトルの「ちょっとニッチ」を「ちょっとエッチ」と見間違えたわけではありませんよね?

もしそうなら、そのような煩悩は脳内から振り払ってください。

このnoteのタイトルは
『ちょっと「ニッチな」児童文学』です。
(念の

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