見出し画像

たかがとされどの間

ランチを食べようと、自宅近くのフードコートを利用した。空いている席はあったが、お店の近くの席を陣取ることになった。
注文したランチの用意が出来て、手元のベルが鳴り、トレーとともに席に着いた。
ふと見ると、隣の席のテーブルの下に5円玉が落ちていた。すぐに拾い、お店の方に目をやると忙しく立ち働く店員と目が・・・合わなかった。
食べている間、ずっと落ちている小銭を気にするのも嫌で、すぐに拾ったものの、自分のテーブルに置いた5円玉が凄く大きな枷のような存在になってしまった。
手指消毒をしてから、ハンバーガーとポテトをあまり味わうことなく、柚子入りジンジャーエールで流し込んだ。気にするなら、最初から拾わなければ良かったのだ。

時間が経ち、ランチを食べる客はたいして減らなかった。お店は忙しそうで、少額だから警察に届ける義務もない。
自分のテーブルの5円玉は、持ち帰った。

こんなちっぽけな出来事も、私には話しのネタになってしまう。
神経質な性格なのかな。
自分ではそんなことは無い、と思おうとしていたけれど、やっぱりそんなみみっちい器で今日も生きている。

たかが、5円玉。
されど、5円玉。

次に、神社のお参りのときに、神様に返そう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?