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「春雷」

(約400字)


春と風に乗って 思いだす
米津玄師の「春雷」を聞いていた
しゃがれた心という言葉が丁度いい


左手が 特に手先が動かない
以前にも この症状はあって
おそらく、白血球が異常値を示している

免疫力が下がっている
以前は一時期、リウマチの薬を服用していた
症状は出ていない

祖母や親類に リウマチを患った人はいて
よく目にするような曲がった指などは
見たことがない

痛みはあっただろう
私は知らされていなかった
聞いたのは、その人達の不在の後

なんで皆 話さないでいるのだろう
痛みを分けたくないんでしょう
笑った顔しか思い出さない

仕事では 重い荷物の移動も
片手の指先が不自由でも こなせる
あいにく利き手指は 健在

自転車での通勤も 
ハンドルを握らずに走れるから問題はない
片手が効けば、困らない

寒い日が続き 沿線をはしる
あの改札から10分で あの町がある
改札をくぐれないのに 想うだけ

あのひとも痛みに耐える人だったな
春の雷は聞いていない
今年は 聞きたくないかな





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