リスクを売り込む時代
損保の不祥事案への当局の対応を経て、営業部門が強かった時代は終わり、各損保の商品部門、コンプライアンス部門が強い状況となっていると感じる。
今まで規定外で「効率的」に運用してきたことも、なかなか通らなくなっている。(規定自体が意味の通らないものだとしても、、)
大規模契約に必要な算出基礎数値の収集について、大企業のグループ各社から算出基礎数値をヒアリングすることはなかなか容易ではない。数が多いし、業態も保険に対する姿勢も様々だから。
長い年月をかけて幹事損保と運用を効率化してきたことで、本来必要なアンダーライティング情報が不足し、キャパシティ不足を引き起こす可能性もある。
ここで巻き直して、本来必要な情報に立ち返って収集しようとしても、楽をしてきた被保険者各社の腰は重い。
しかしグループとしてより正確にリスクを把握し、対保険会社に「このグループのリスクは引き受けるにあたって良質なリスクである」ことを理解させなければ、キャパシティは不足し保険が成り立たなくなってしまう。その危機感はまだ代理店内でも薄い気がする。
確かに被保険各社の負担は軽減したいが、正しいリスク認識と、それに見合った適正な保険料(適正な保険料の定義は深すぎるので割愛)で契約していただきたい。契約者、被保険者と、保険会社に挟まれながら、この業界の過ちを繰り返さないように今日も諦めずに取り組むことにする。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?