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"規格"への思い 小幡一希さん

 「今回のような新型コロナウイルスや、災害が起きたときのことを考えると、モノカルチャーよりは、色んなことを知っておいた方が良いと思いました。」

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 東京の大学院に通っていた時、どうしても雇われて働く自分が想像できず、思い切って農家になることを決意。佐倉市にある林農園で住み込みの修行を1年積んだ後、4年前に新規で就農した。

 小幡さんは毎年、数多くの野菜を栽培。年間40〜50品の野菜を育てている。春はコマツナやホウレンソウ、夏はトマトやナス、冬はダイコンなどを栽培している。

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 農家になろうと決めた時、「災害が起きても大丈夫なように、一つのものを大量に作るモノカルチャーより、色んなことを知っておいた方が良い」と思い、少量多品目の野菜を栽培することを決意。自給自足の農業を意識している。

 現在、規格にとらわれない野菜取引を目指す一般社団法人「チバベジ」にも野菜を出荷している。

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 幼少期は、畑のない所で過ごした。今では消費者に「規格外の野菜に寛容になって欲しい」と呼びかけるが、当時は虫食いの野菜も嫌だったという。

 しかし、就農してから自分で野菜を育てるうちに、「虫食いの葉っぱは気にならなくなった」。「"規格"って最大公約数と同じだと思うんです。全ての人が許容できるものしか店頭に並ばないだけで、ある人には受け入れられる規格外の野菜がたくさんあると思います」と規格に対する思いをぶつけた。

 「スーパーに売られている野菜の形をしていなくても、全て味は同じで美味しいもんです」という思いを込めて野菜を届けている。

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(松田京丈)

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