赤れんが庁舎のリニューアルについて(2024.6.4 北海道議会 総務委員会 質問)
皆さん、こんにちは。
北海道議会議員の千葉真裕です。
令和6年6月4日の総務委員会において、質問を行いました。
【質問】
北海道庁旧本庁舎、いわゆる赤れんが庁舎は、令和元年度に始まった改修工事が今年度完了し、来年度中にリニューアルオープンが予定されているとのことです。
4月の本委員会において、公の施設の設置条例の素案が示され、先ほどパブリックコメントの結果が報告されましたが、今後、第2定例道議会において、条例案及び関連予算が提案されるものと承知しています。
そこで、以下、何点か伺います。
(一) 条例名について
まず、条例名についてであります。
先ほどの報告においては、条例名を仮称「北海道庁旧本庁舎条例」としていましたが、今回のパブリックコメントのなかには、「観光名所として誰からも親しまれている『赤れんが庁舎』の名称を活用したほうがわかりやすいのではないか」との意見もあったとのことですので、条例名について、道はどのようにする予定なのか伺います。
【答弁:奈良 総務部イノベーション推進局財産課長】
条例における施設名の検討についてでございますが、条例上の名称については、文化財保護法に基づく重要文化財の名称であり、道の本庁舎として使用していたことを明確に示す「北海道庁旧本庁舎」を用いることとしたところでございます。
一方で、「赤れんが庁舎」の名称につきましても、道民の皆様をはじめ、広く親しまれておりますことから、その名称を活用する方法等について、今後検討してまいります。
(二) 利用料金の設定について
1 利用料金の設定について
次に、利用料金の設定についてであります。
指定管理者が自立性の高い施設運営を行うためには、運営の原資ともなる利用料金の設定が重要であると考えますが、入館料のほか、どのような料金の設定を行う予定なのか、伺います。
特に、入館料については、先の第1定例道議会における我が会派同僚議員からの質問に対し、道は、道内の重要文化財施設の状況を参考にしつつ、多くの方々にご来館いただく観点から、過度な負担とならないよう入館料を設定する旨、答弁されています。その後の検討状況について伺います。
【答弁:奈良 総務部イノベーション推進局財産課長】
利用料金についてでございますが、道では、施設を利用される方々に一定のご負担をいただくことにより、指定管理者の経営努力を促し、サービスの質の向上や持続的な施設運営が図られるものと考え、新たに利用料金を設定することとし、入館料のほか展望テラスなど特別観覧エリアへの入場料や、イベントや会議等でご利用いただく貸室や前庭の使用料、さらには、大型バスの駐車場料金の設定について、検討を進めているところでございます。
このうち入館料につきましては、道内における重要文化財施設の入館料が300円前後で設定されていること等を踏まえ、概ね同水準とする方向で検討を進めているところでございまして、その他の利用料金につきましても、近隣の類似施設の料金水準等を踏まえ、検討しているところでございます。
2 利用料金の設定について
ただいまの答弁で、大型バスの駐車場料金の設定を検討しているとのことですが、赤れんが庁舎周辺の限られたスペースの中に大型観光バスが恒常的に駐車場として利用するということになれば、場合によっては、このエリア全体の景観や雰囲気に影響を及ぼすことも十分考えられます。
道としては、この点について、どのように検討されているのか伺います。
【答弁:奈良 総務部イノベーション推進局財産課長】
駐車場についてでございますが、道では、旧本庁舎のリニューアルにあたっては、教育的観点から、若い世代の方々にご来館いただき、本道の歴史・文化などに触れ、知識を深めていただくことが重要と考えておりまして、修学旅行で利用する場合や周辺での駐車場不足の状況等にも鑑み敷地内の大型バス駐車場の設置について検討を行っております。
なお、配置場所や台数につきましては、利便性はもとより、重要文化財である旧本庁舎や前庭など敷地内の景観や安全性にも十分配慮してまいる考えでございます。
(三) 減免措置について
次に、減免措置についてであります。
先の第1定例道議会予算特別委員会において、入館料にかかる減免措置については、道内類似施設の状況を十分踏まえ、教育的観点からの配慮を行いながら検討を進める考えが示されましたが、その後の検討状況について伺います。
あわせて、入館料以外の利用料金にかかる減免の考え方についても伺います。
【答弁:奈良 総務部イノベーション推進局財産課長】
入館料の減免についてでございますが、北海道庁旧本庁舎は、本道を代表する歴史的建造物であるとともに、この度の改修において、世界遺産登録を受けた縄文遺跡群をはじめ、道内各地域の優れた自然環境、アイヌ文化、北方領土問題など展示内容の充実を図ることとしておりまして、道といたしましては、特に若い世代の方々にご来館いただき、本道の歴史・文化などに触れ、知識を深めていただくことが重要と認識してございます。
このため、教育的観点から減免できる仕組みを設けた方が良いといった有識者からのご意見や類似施設の状況も踏まえまして、大学生以下の入館料の割引や無料化について検討を進めているところでございます。
また、その他の利用料金につきましても、公的行事など利用目的に応じた負担の軽減について検討しております。
(指摘:千葉 真裕)
ただいまの答弁で、利用目的について公的行事があがりましたが、公共性や社会的な意義の高い行事、催しについての減免措置を幅広くご検討いただくよう、指摘をいたします。
(四) 今後の予定について
最後に、今後の予定についてであります。
赤れんが庁舎は、北海道の象徴的存在であると同時に、改修工事前には、年間約70万人が訪れていた本道を代表する観光施設のひとつでもあります。
道の計画では、令和7年度中にリニューアルオープン予定とのことですが、本道の観光需要が回復しつつあるなか、可能な限り早期に施設の利用を可能とすべきであると考えます。
指定管理者の選定プロセスも含め、今後の予定についてどう進めていく考えなのか、伺います。
【答弁:渡辺 総務部イノベーション推進局財産担当局長】
今後の進め方についてでございますが、道といたしましては、第2回定例道議会に条例案及び指定管理業務に係る管理費用の債務負担行為の設定につきまして提案をする予定としているところでございます。
指定管理者の選定につきましては、道議会におきまして条例案等を議決をいただいた後、速やかに公募を行い、2ヶ月程度の公募期間を経て、有識者で構成をいたします指定管理者候補者選定委員会において審査を行った上、改めて第4回定例道議会に指定管理者の指定議案を提案をし、ご審議をいただく予定としております。
また現在実施しております改修工事つきましては、来年2月末に完了をし、その後、建物内への展示物の設置等を行う予定としておりまして、より多くの方々に訪れていただけるよう、観光のハイシーズンや小中学校の夏休み期間なども勘案をし、早期のオープンに向け、指定管理者の選定手続きも含め、必要な準備を進めてまいります。(了)
※ 6月21日、第2定例道議会のわが会派代表格質問に対する知事答弁で、赤れんが庁舎のリニューアルオープン日は、2025年7月25日(金)と明らかにされました。
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