重度のボカロオタクがひたすら語るだけ【ムゥ】

こんにちは。いつも暗い文章ばっかり投稿しているので、今日は気分を上げていきましょう。上げすぎて「文藝部の風紀にそぐわない」と怒られてしまいそうです。怒られたら消します。では行きましょうか。いえーい。

私はボーカロイド曲が大好きです。気づいたら一番の趣味になっていたのですが、少なくとも高校生のときには狂ったようにボカロを聞いていましたので、歴は少なくとも5年ぐらいはあるでしょう。ボカロへの愛はだんだんとエスカレートしていって、最近では、休日は一日4~5時間ぐらいまだ見ぬ神曲を探してボカロの発掘作業を行っています。まだまだ初心者ですが、ボカロPに憧れて作曲も始めました。
それぐらい大好きなので、全力で愛を語れる友人がまだ一人もいません。同じ趣味の人とは会うのですが、どうも私がアクセルを踏んでいく過程で速度が合わなくなっていくように感じ、速度を控えめにしてしまいます。そのようであるので、我こそはという人は私に話しかけてください。割と切実です。

この場を借りて何を話そうか迷ったのですが、やっぱり布教が定番ですかね。そういうわけで、今日のコーナー「ムゥのおすすめボカロ3選」。本当は20選ぐらい必要ですが、今日のところは控えめにいきます。

1,『地球の裏』いよわ様

私は小説家志望ですが、一番尊敬している人物は、小説家でなくボカロPのいよわさんです。彼は天才です。
どの曲もすごいのでどれを紹介するか悩んだのですが、最近の曲かついわゆる「いよわ節」が顕著に表れているということでこの作品を選びました。
なんといってもいよわさんと云えばこの唯一無二の不協和音ですね。作曲の経験がある方には分かると思いますが、なぜこんなにも不協和音がふんだんに盛り込まれていて、曲が成り立っているのかが分かりません。最初に聞いた時にはかなりびっくりするはずですが、ずっと聴いていると段々とくせになっていきます。いよわさんにこれから触れるという方は、まず聴いて驚いてください。それから細かい部分を味わっていくのです。
不協和音のみならず、リズムもかなり独特です。いよわさんは実際にキーボードを弾いて曲にしているらしいので、マウスのクリックには真似できない、複雑でテンポの外れたリズムが作れるのです。規定の拍子から外れたリズム。もしこれを完璧に耳コピしろと云われても、不可能でしょう。

2,『幸せ者』A_ll様

これを知ったのは最近なのですが、初めて聞いた時は衝撃を受けました。
まず、全体的な曲の構成。曲というのは一般的にメロディとサビを繰り返すのですが、この曲にはサビが最後にしかありません。そして繰り返しも全く存在せず、それぞれで場面が切り替わるように曲調も変化していきます。途中にサビをあえて作らず、視聴者をじらしてラスサビで一気にボルテージを上げる手法は圧巻です。
序盤は合成音声の組み合わせと、リズミカルな合いの手。タイミングの難しい二つですが、この曲では見事な構成を作り出しています。思わず口ずさんでしまいそうです。
中盤で場面が切り替わります。途中に入る舌打ちの音には、最初びっくりしました。曲調もゆっくりになり、合成音声ならではの独特なメロディラインが流れます。
終盤での畳みかけが私の一番のお気に入りです。曲調が上がってそこがラスサビになるかと思いきや、もう一段階先があって、そこでは逆に語気を弱めることによって荘厳な感じを生み出しています。使われている音声もポイントです。ラスサビであえて「デフォ子」(UTAU音源にデフォルトで付属している音声データをデフォ子といいます)を用いるのはセンスの塊であると感じました。

3,『ナイトルール』煮ル果実様

煮ル果実さんといえば『トラフィック・ジャム』などのflowerを用いた曲のイメージがありますが、私が一番好きなのは可不を用いたこの曲です。
なんといっても、この曲は世界観が素晴らしいです。真夜中の澄んだ空気間、そして段々と朝が近づく寂しさを、美しいメロディと丁寧な歌詞で見事に表現しています。
私はたまに夜明け前の散歩をするのですが、その時に感じる知覚世界がまさにこの曲と合致していました。人がほとんどおらず、たまに横を通り抜けていく車によって人の存在を認識する。ネオンライトがぼんやりと、しかし眩しく輝き、私の脳内を満たす。この曲を聴くと散歩の情景が鮮明に蘇ってきて、煮ル果実さんの描写力の高さに毎回驚きます。
また、この曲はストーリー性が強く、男の子が夜中限定で女の子と出歩く話になっています。綺麗な世界観と相まって、我々小説を書く人々の創作意欲をぞんぶんに搔き立ててくれるでしょう。

今回はここまでです。怒られないか不安ですが、もし次回も投稿したら私は無事ということになります。

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