これからフリー雀荘デビューを考えている方へ

麻雀ファンのみなさまこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

Mリーグ2年目が終了し、新たに麻雀に興味を持ってオンライン麻雀をはじめたり、レッスンを受講したり、応援仲間4人(※四人麻雀の場合)集まってセット麻雀を打ったりなどで楽しむ方が増えたような気がしています。

麻雀のことが好きになればなるほど、実際の牌を握って打ちたいという欲が強くなる傾向にあります。セット麻雀であればそれは叶いますが、いつでも4人メンツを集められるわけではありません。

そうなったときに選択肢となるのが「フリー」と呼ばれる参加形式です。1人で雀荘に行き、直接交流のない他のお客さんやお店のスタッフの方と卓を囲むのです。

日頃から仲間とセットで打っていても、フリーで知らない人と打つというのはけっこうハードルが高いものです。マナーとか所作とか失礼がないか不安に思うことも多いでしょう。

自分もいろいろ失敗して、たくさんの方々にご迷惑おかけしてきましたが、生きています。笑
これからフリーデビューを考えていらっしゃる方に向けて、今まで自分が経験してきたことや思うことをお伝えしていきたいと思います。

雀荘選びが重要

日本全国いろいろな雀荘があります。フリーデビューに向けて、はじめての雀荘選びはかなり重要なウエイトを占めると思っています。何も知らずに飛び込んでしまうといろいろな意味で痛い目を見るかもしれません…。

おすすめのポイントを3点記載します。

①ノーレート、健康麻雀店を探す
雀荘の紹介ページをみて、ノーレート、健康麻雀という記載があれば、いわゆる金銭の授受がない雀荘になります。記載がないけど、気になる雀荘があって行ってみたいという方は事前に店舗に電話をして確認するのが無難です。Twitterのリプライとかでは答えにくい部分もあるので質問しないようにしましょう。

ノーレート雀荘では、1ゲーム単位もしくは時間単位で店舗に対して遊戯料を支払う形が一般的ですが、雀荘によってシステムが異なるので、紹介ページの記載を確認するか、店舗に確認しましょう。

本記事では基本的にノーレート雀荘でフリーを打つ時のことについて記載していきます。

②禁煙?喫煙可?
雀荘といえば"タバコの煙モクモク"というのが昔からの麻雀ファンの印象ではないでしょうか。最近では禁煙雀荘が増えてきましたし、健康増進法の改正、受動喫煙防止条例(※東京都)によって、今後、禁煙雀荘(喫煙室を設けるかどうかは店舗次第)が増えていくものと思われます。法律のことは詳しくないのでこのへんで。

タバコの煙が苦手であれば、禁煙と書かれている雀荘を選びましょう。

➂事前にセットやイベント、麻雀教室参加で雰囲気をみる
一番おすすめなのがこの方法です。フリーを打つ前に店舗見学がてら気になっている雀荘を利用するのです。特に麻雀教室に参加をすると店舗スタッフの方や一緒に参加していた方と顔なじみになり、フリーに顔を出しやすくなります。

その際に店舗スタッフの方にフリー営業についての質問をしておくこともよいでしょう。

雀荘の雰囲気はお店によって全然違います。客層も違います。たとえば飲食店とかでもフォーマルな格式高いところもあれば、カジュアルでワイワイ騒げるところもありますよね。それと同じです。でもそれは実際に店舗に入ってみないとわからない部分が大きいのです。

ここまでがはじめてのフリー雀荘選びのポイントです。

はじめての入店

はじめて行く雀荘に何て挨拶をして入ればよいか自分もいまだによくわかっていませんが、「こんにちは~はじめてなんですけど…」と言うようにしています。

スタッフの方がいれば、待ち席に案内されて、登録情報の記載をしたり、ルール説明がはじまります。ルールは雀荘によって微妙に異なることがあるので、よく確認したうえで、わからない部分は質問をするようにしましょう。
フリーがはじめてであることや、点数計算が苦手の場合はそれもあわせて伝えておくとスタッフの方からスムーズなサポートが受けられるかもしれません。

ルール説明が終わると、待ち席で自分の番がくるまで待つことになります。基本的には1ゲーム始まると、30分~1時間前後同じメンバーで打つことになるため、タイミングによってはけっこう待ちます。その間にお手洗いを済ませたり、心の準備をしておきましょう。

店舗スタッフの方が卓に入っているときは、序盤の点数状況にあまり動きがないタイミングであれば途中で卓につくかどうか案内されることがありますが、その際に卓につくか、待つかは自由です。

対局に入る前にこれだけは覚えておいたほうがよいということを3点書きます。

自分は極力マナーを守る、相手にマナーを強要しない

まず、自分は極力マナーを守ることを心掛けましょう。マナーについてはこの後記載します。それともう一つ大切なのが相手にマナーを強要しないことです。卓上でマナー面について直接相手に注意をすることはトラブルの元ですので絶対にやめましょう。

「必要以上に相手のマナーについて気にしない」ことができればよいのですが、毎回ストレスを抱えてまで麻雀をする必要はないので、マナー面で不快なことがあった場合は、終わってから相手がいないタイミングで店舗スタッフにこっそり耳打ちしましょう。

郷に入っては郷に従え

複数の雀荘にいくと気づくことですが、Aという雀荘ではOKだったマナーが、Bという雀荘ではNGということがあります。

自分もAという雀荘でみんなやっていたので当然のようにOKと思っていたことが、Bという雀荘にはじめていったときに店舗スタッフの方にご指摘いただきました。

はじめての際は気にしなくてよい部分ですが、雀荘ごとに特性があるということを覚えておきましょう。本記事ではどこの雀荘でも使えると思われるマナーを書いていきます。使えなかったらごめんなさい。

対局開始前に伝えるべきこと

点数計算が苦手な場合は必ず同卓者の方に伝えましょう。アガった時に点数計算について適切なサポートを受けられやすくなります。

基本的にアガった際は自己申告で、点数申告をされる前に先に相手の点数言ったり、点棒を支払うことはマナー違反です。という点があるので、アガってしばらく点数を言えないでいると、同卓者の人もサポートしたほうがよいのか悩むことになります。円滑に進めるためにも点数計算が苦手なことは伝えましょう。

ちなみに自分はよくわからないプライドを持っていたので、フリーデビューの頃から点数計算が苦手であるにも関わらず、一度も点数計算が苦手と言ったことはありません。これまでめちゃめちゃたくさん間違えました。大変ご迷惑おかけしました・・・。
反面教師にしましょうね!(※ほとんど間違えなくはなりましたが、いまだに得意ではないですし、頭が飽和してると誤申告することがあります…)

30符、40符はスムーズにいえるようになっているとだいたいのケースで対応できると思いますが、慣れですね!

対局開始時「よろしくお願いします」「お願いします」

対局開始時は「よろしくお願いします」や「お願いします」と言って、気持ちよくゲームをスタートするようにしましょう。

この際、相手から「お願いします」の声がなかったりするかもしれませんが、気にしないことです。雀荘によってはそれが普通のところもあります。相手のことは気にしない。自分はやる。それがどこの雀荘にいっても気持ちよく麻雀ができるコツです。

マナー・所作について

最近は全自動麻雀卓を使用する雀荘がほとんどになりましたが、昔は手積み方式であり、いわゆるイカサマと呼ばれるずるいことをする人もいたようです。全自動麻雀卓でイカサマをすることはかなり難しく、わざわざそれを行うデメリットのほうが大きいので、基本的に一般的な雀荘ではイカサマは発生しないと考えてよいと思います。

これから紹介するマナー・所作の中には一部イカサマを防ぐためのものも含まれており、現代ではどっちでもよいじゃん?的なものもありますが、昔から麻雀をやっている人には嫌がられるものがある点を注意していきましょう。

さて、いよいよゲームスタートです。

私語は(最初は)しない

基本的には競技を成立させるのに必要なこと以外は話さないようにしましょう。しかし、ここは雀荘や同卓者によっては許されることも多いです。

会話しながら麻雀を楽しむことがコンセプトの雀荘もありますし、少し慣れてきたら多少の会話は問題ないことも多いです。様子を見ながら発言していきましょう。最初は基本的には私語をせず、質問されたときだけ答えるようにしたほうが無難です。

また会話が許される場合でも手牌に関連する情報はその局が終わるまでは言わないようにしましょう。

腕組み・膝組みをしない(重要)※追記

(2020/7/31 18:20追記)

腕を組んだり、膝を組んだりしながらはマナー違反とみられることが多いです。

配山が上がったら前に出す(重要)

自分の牌山が上がったら、対面(向かい)の方が取りやすいように牌山を前に出しましょう。牌山が上がってくるエレベーターラインより1列~2列分、少し右側を前にして出します。なぜ右側かというと、ツモられていく順番が自分から向かって右側からだからですね。

エレベーターラインのままだとけっこう対面(向かい)の方は取りにくいので、相手が気持ちよく打てるように配慮をしましょう。自分の目の前の牌山が短くなってきたら、再度相手が取りやすい位置に牌山を動かします。しかし、自分のツモ番以外で必要以上に牌山に触ることは好ましいことではないので、半分くらいになったときに1度前に出すくらいでちょうどよいのではないでしょうか。

牌山に触るということは、その際にぶつかって牌をこぼしてしまうリスクが出てきます。余計なことをしてゲームに影響を与えないこともマナーの1つです。

自分のツモ番以外で相手の牌山には触らない、ハイテイ牌を区切らない

セットでずっと打ってきた方にありがちなのことです。
ハイテイ牌がどこか目印をつけるために、相手の牌山に自分の牌山の一部をくっつけたり、自分の牌山にあるハイテイを区切る方がいらっしゃいます。

気持ちはすごくわかります・・・。しかしこれはやめましょう。

なぜならばカンが入ると、ハイテイ牌がずれてしまうからという点と牌山を必要以上に触らないという点でNGです。

リンシャン牌を1枚おろす

自分の牌山から第1ツモがスタートする場合は、自分の牌山が開いている状態になります。その際にリンシャン牌を1枚おろすようにしましょう。

1つ目のリンシャン牌は1つ目のカンをすることで必ず手に入る牌で重要度がかなり高い牌です。牌山に手をぶつけてしまってこぼれてしまうということが考えられるので、配牌を取り終えたり、自動配牌の場合は即座にリンシャン牌をおろすようにしましょう。
ちなみに2回カンが入った後の3枚目のリンシャン牌も同様です。

しかし、リンシャン牌をおろさなくてよいという雀荘や、おろすと逆に注意される雀荘もあるようです。なぜならリンシャン牌が1枚落ちて、偶然ひっくり返って、それがゲームに影響することはけっこうなレアケースで、逆に牌山を触ってしまうことで崩してしまうことも考えられるためですね。

リンシャン牌ってそんなに簡単に落ちないので、個人的にはおろさなくてもよいのかなと思っています。
とはいえ、リンシャン牌はおろすことが一般的なので、おろしておいたほうが他者から無用な指摘を受けなくて済むかと思います!
お店のルールとしておろさなくてよい場合はルール説明の際に話があるかと思います!郷に入っては~ですね。

ドラをすぐにめくる

自動配牌の卓だと牌山があがってきたタイミングですでにドラがめくれていることが多いですが、ドラがめくれていない場合はなるべくすぐにドラをめくるようにしましょう。

雀荘によっては自動配牌であっても自分でドラをめくるシステムのところもあります。

捨牌は6枚切りでキレイに並べる

自分の捨牌は1列に6枚ずつ並べるようにしましょう。Mリーグや放送対局をみていると自然と6枚というのは頭に入っているかもしれませんね。

捨牌も相手から見やすいようにキレイに並べるようにしましょう。麻雀牌の上下までは揃える必要はありません。

強打はNG(重要)

牌を捨てる際に「バチン!」と音がなるような強打はNGです。2つ理由があって、1つは牌が傷ついてしまうことです。これはお店にとって大問題なので厳しく注意されると思います。牌はお店の備品であり、1牌でもかけてしまうとその牌だけ補充というのは難しく、大きな損害となってしまいます。

もう1つは対戦相手に恐怖を与える可能性があるという点です。

個人的には牌が傷つかない程度の強打(中打?)であれば容認派で「気合い入ってるなあ!」くらいにしか思わないのですが、それで恐怖を感じる方もいらっしゃいます。

強打しないためのコツは腕に余分な力を入れないことです。腕の力を抜き、手首と手先だけを動かしてにスッと河に置く。ツモ捨てに力は必要ありません。

理牌はどこまでやる?

アガったときに相手からすぐに手役やアガリ形を確認してもらえるようにある程度の理牌(リーパイ)はしておきましょう。

ネット麻雀のように左からキレイにマンズ、ピンズ、ソーズ、字牌で並べる必要はありません。世の中には理牌の仕方で手牌構成を読んでくる打ち手もいるので、ある程度ランダムにキレイに揃えすぎないようにしましょう。

手牌の上下は揃えるようにしておいたほうが見やすいですが、基本は自由です。上下を揃える際はマンズだけ揃えると手牌構成がバレやすいので、ピンズやソーズ、字牌もマンズと同じように上下を揃えるようにしたほうがよいでしょう。自分は白でもひっくり返します。

ツモ動作はすばやく、ツモってから考える

牌をツモって捨てるまでの動作は①牌山から手元まで牌を持ってくる(ツモ動作)、②打牌選択をする、➂牌を河に捨てるの3つがありますが、最初のうちは①のツモ動作を速くするように意識しましょう。

慣れないうちは打牌選択が難しい面があると思いますが、牌山から手元まで牌を持ってくるスピードは初心者でも少し練習すれば速く行うことができます。

ツモ山から一直線に自分の手牌の端に低空飛行で持ってくると速くみえます。盲牌はまったく必要ありません。ツモってからも速く打牌選択をできると理想ですが、ツモ動作が速いだけでも周囲への印象はかなり違うと思います。

ツモ牌を手牌の上に乗せない

放送対局によっては、視聴者の方にツモ牌が見えやすいように手牌の上に乗せていることがありますが、これは放送対局用の苦肉の策なのでやめましょう。
全自動麻雀卓の牌には磁石が入っており、乗せたときにクルっと回転して相手にみえてしまうことがあります。

ツモ牌は必ず自分の手牌の右端(左利きの場合は左端)に持ってきます。

ツモ動作は上家の打牌が完了してから(重要)

ツモるために自分の腕を動かすのは、上家の打牌が河に着地し、手を引っ込めて自分を含めた3者が確認できてから行うようにしましょう。

上家の打牌完了前に牌をツモることを先ヅモといい、これはマナー違反です。なぜならその打牌でポン・チー・カンなどが発生すると、ツモった牌を戻すことになり、ツモ牌を見てしまった場合、自分が本来知りえない情報を知ってしまうことになります。

また、下家の人が先ヅモをしてくると、何か急かされている感じがして気持ちよくないですよね。

万が一ツモってから、相手のポン・チー・カンが入ってしまった場合は「すみません」と一言添えて牌山に静かに戻しましょう。

雀荘によっては全員先ヅモをしてくることがあります。自分も最初に行っていた雀荘がみんな先ヅモ気味だったので、それが当たり前だと思って、違う雀荘でも同じようにしていたら注意されました。郷に入っては~です。

ツモ山に一度触れてから、上家の打牌を鳴くのはNG(重要)

セットとかではありがちですが、ツモ山に一度触れてから上家の打牌を鳴く行為はNGです。これは厳しめにとられると思います。

小手返しはしない(重要)

麻雀において手出しかツモ切りかはけっこう重要な情報です。小手返しはそれが見えにくくなるため、嫌がられることも多いです。

キレイな小手返しであればまだよいのですが、小手返しもどきみたいな方もたまにいて、手牌を崩してしまう可能性があるため極力余計なことはしないようにしましょう。

ツモ捨ては利き手のみで行う(重要)

右利きの人であれば右手だけを使ってツモ動作と捨てる動作を行いましょう。左利きの人であれば左手だけを使うことです。

右手でツモって左手で捨てるのはマナー違反です。

利き手ではない手を使うのは理牌をするときと、倒牌をするとき、牌山を調整するときのみです。

牌をカチャカチャしない、卓をトントンしない、舌打ちしない(重要)

リーパイ以外で必要以上に牌や卓を触ることがないようにしましょう。ついついイライラしていると無意識にやってしまうことがあるかもしれませんが、不快に感じる方は数多くいます。舌打ちとかも絶対にやめましょう。

いつでも対戦相手をリスペクトという気持ちが大切です。どうしてもいやな相手がいたら、お店のスタッフさんに伝えましょう。

牌を切るときは

余計な動作を入れずに、一番相手から見やすく切ることを心掛けましょう。最初のうちは置き切りと呼ばれる普通につまんで置く形を牌面を隠さないようにできることが理想です。

他にも外切り、内切り、縦切りなど複数の切り方があり、牌の扱いに慣れてくると人によっては置き切りよりもキレイにスマートに見せることができるようになります。置き切りでも十分キレイにスマートにできると思うのでこのあたりは何が一番自分に合っているか、慣れてから考えたほうがよいでしょう。

牌を河の所定の位置に切ったあとは、下家がツモ動作に入るので、なるべくすぐに腕を引っ込めることが大切です。

少考・長考するときは「すみません」

考えることは決して悪いことではありませんが、「すみません」と一言添えるだけで印象は違います。

ポン(カン)は即座に、チーは一呼吸置いてから

最初のうちは難しいかもしれませんが、ポンは河に打牌されたらすぐに声を出すようにしましょう。チーはポンがないことを確認してから行います。
※カン(ダイミンカン)もポンと同じと考えてください

基本的には「ポン」「チー」同時発声の場合「ポン」が優先されます。この場合はチーをしようとした人がその牌を鳴きたかったことがバレてしまうため、不利を受けることがあります。そのため「チー」は一呼吸置いてから行いましょう。

「チー」の後に遅めの「ポン」が入った場合は、発声優先になるところが多いと思います。これをポン優先としてしまうと、チーしようとした相手を邪魔することができてしまうからですね。遅ポンといいます。ここは雀荘によって判断が異なる部分だと思うので、ルール説明の際に確認しましょう。競技団体によっても規定が異なるようです。

鳴くときはまず牌を晒すこと

「ポン」「チー」「カン(ダイミンカン)」をするときは発声後すぐに牌を晒しましょう。たまに牌を打牌完了後に晒す方がいらっしゃいますが、その鳴きが本当に正しいものか確認する必要があり、ゲームの進行に影響を与えることがあるので、すぐに晒しましょう。

Mリーグをはじめとした競技対局では①発声→②晒す→➂取牌(相手の河から自分も手元に持ってくる)→④打牌の順で鳴きを行うことが多いですが、日本プロ麻雀連盟の放送対局では①発声→②晒す→➂打牌→④取牌で行われていますし、一般的なフリー雀荘では①発声→②晒す→➂打牌→④取牌で行われているところがほとんどだと思います。

打牌を先にするか、取牌を先にするかは、作法の違いと考えておくのがよいでしょう。

ノーレートフリー雀荘のMLスタジアムではMリーグルールに準じているため、①発声→②晒す→➂取牌→④打牌がハウスルールになっていますが、それ以外の雀荘では基本的には①発声→②晒すことが順番通りできていれば問題ないと思います。

2副露目以降に牌を晒すのは縦置き?横置き?

2副露目以降は縦に積み重ねていくのが一般的だと思いますが、雀荘では明確なルールがないことが多いです。横置きでもほとんどの場合ゲームに支障は出ないかと思いますし、特に指摘されることもない印象です。
(※競技団体によっては規定があるようです)

まれにあるのが、2pポン234pチーとかで横に並べてしまうと、
(2)22(2)34pとかで並んでしまうことになり、パッと見2pをどこから鳴いたのかわかりにくいという点があります。
また、3副露4副露するとどんどん手牌側に侵食してくるので、縦置きがよいかと思っています。

もしかすると地域やルールによっても異なるかもしれません。縦置きで指摘を受けたら、横置きにするなどしましょう。Mリーグでは全員縦置きで行っていますね。

発声は明確に!「リーチ」「ポン」「チー」「カン」「ツモ」「ロン」(重要)

しっかり相手に伝わるように明確な発声を心がけてください。小さい声でごもごもしていると発声をしているつもりでも相手に届かなかったりすることがあり、印象はよくありません。

無発声行為はルール違反です。たとえば無発声でリーチする場合は、横に曲げて打牌することがその意思表示になりますが、後から「牌が曲がっちゃっただけだよ」といい訂正することが出来てしまいます。

雀荘は無音空間ではないので、はっきり発声しているつもりでもかき消されてしまうことがあります。自分も苦手な部分で聞き返されることがたまにありますが、特に今の時期(2020年7月時点)はマスク越しでの麻雀になることが多いと思うので、なるべく伝わるように発声をするように意識しましょう。

逆に大きな声を出しすぎると相手が驚いてしまうので、気をつけましょう。

最近は新型コロナウイルス対策で苦肉の策で無発声としている雀荘もあると聞きました。お店のルールに合わせましょう。

余計な発声はしない ※追記

(2020/7/27 0:00追記)
局の途中で麻雀で必要な用語「チー」「ポン」「カン」「リーチ」「ツモ」「ロン」の発声には余計な言葉をくっつけたり、違う言葉に置き換えたりしないようにしましょう。

「ご無礼、24000。トビですね」→ NG
「ポンにゃ」→ NG
「あっ、それポン」→ NG
「イーソー、ポン」→ NG
「イッパーツ!」→ NG
「出るかねしかし」→ NG

すべてNGです。マンガでおなじみのセリフはフリーではNGですし、最近流行っているオンライン麻雀ゲームの雀魂でキャラクターが発しているセリフもフリーでは基本使用できません。ポンにゃとかにゃんぱいとか倍にゃんとか言うと基本怒られると思います。ただそれも雀荘次第だと思っていて、会話を楽しむ雀荘であれば許されるかもしれません。

アンカンは4枚を全員に見せた後で2枚を裏返す

カンの条件を満たしているかどうか他3者が確認をするので、一度4枚必ず見せるようにしましょう。

上家の打牌完了後、しばらくツモらなかったら・・・

特にチーをしようか悩んでいるときにありがちですが、打牌完了後迷いながらツモ動作を行った場合は、雀荘によっては「腰を使う」といって、チェックが入ることがあります。

鳴こうかどうか迷っている、その周辺にターツを持っているということがわかる(もしくはターツを持っていないのにわざと腰を使う)ためマナー違反として考える風潮もあり、雀荘によっては「腰」に対する規定を設けているところも多いですが、競技要素の強いノーレート雀荘ではほとんど見られません。

個人的には腰に限らず、間合いの違いによる情報は多かれ少なかれ出ているものだと思っているので、それを情報として活かすも活かさないも個人の技量次第なので特に気にする部分ではないと思っています。

リーチをするときは

まず「リーチ」と発声をしてから、河に牌を横向きに置きます。その後すぐに1000点棒(リーチ棒)を所定の場所に置きましょう。

下家の人はリーチ者の打牌完了後にツモることになりますが、その際そのままツモろうとするとリーチ棒を出すリーチ者と手が交錯する可能性があります。リーチ棒が所定の場所にセットされるまでツモ山に手を伸ばさないのが無難です。出すのに手間取りそうな雰囲気であればツモってしまいましょう。

リーチ後は手牌の横にツモ牌をつけない

これはあまり明文化されていない部分ですが、リーチ後は手牌の横にツモ牌をつけないのが暗黙の了解になっています。リーチ後に手牌をくっつけると、昔はすり替えなどイカサマできる余地があったからですね。マナー違反と感じる人も多くいる印象です。

個人的にはさほど気にしていませんが、ツモ牌を手牌につけず、空中で確認してすぐに切るのが好みです。

リーチ後に手牌を伏せない(重要)

これはやめましょう。アガリやテンパイで手牌を開けるときにワンクッション挟むことになり若干時間がかかるのと、その際に余計な動作が入ることで手牌を崩してしまうことがあります。

リーチしたからといって、相手の手を覗かない(重要)

セット麻雀あるあるです。
リーチしたから関係ないじゃんと思われるかもしれませんが、リーチ後もアガるアガらないの選択やカンをするしないの選択など、相手の手牌を知りうることで選択を変える余地が生まれてしまいます。これはルール違反です。

アガった時は両手倒牌(重要)

必ず両手で倒牌をしてください。裸単騎であってもです。片手で倒牌するのはマナー違反です。もし事情があって片手でしか倒牌ができない場合は、ゲーム開始時に同卓者の方に伝えておきましょう。

裸単騎で両手倒牌はさすがにやりすぎだとは思いますが、両手でやっておいたほうが無難です。

ツモであればツモ牌を右側(右利きの場合)に牌1つ分程度あけて、手牌を公開します。この際、ツモ牌を手牌の中に入れることはNGです。役や点数が変わることがあるため、必ず手牌とツモ牌は分けて明示しましょう。

リーチをかけていた場合は、裏ドラをめくり、ツモ牌と見間違えない場所に表ドラと裏ドラを明示させましょう。場所は好みですが、ツモ牌のさらに右側(右利きの場合)が多いかもしれません。

その後自身で点数申告を行うことになりますが、他3者からスムーズに確認してもらうため、手牌をなるべく隠さないように意識をしながら公開をしましょう。

自分の捨牌とツモ山は少し間隔を開ける

捨牌が3列目になったときに、自分の牌山がツモ山となった場合は、近づけすぎていると相手が取りにくいので、少し間隔をあけることで相手がツモを取りやすくなります。

流局時は東家(親)→南家→西家→北家の順でテンパイ、ノーテン宣言をする

流局したときは親から半時計回りにテンパイ、ノーテンを申告していきます。競技対局ではシビアにみられますが、一般的なフリー雀荘であればおおまかで問題ないかと思います。雀荘のルールで明文化されていたら従いましょう。基本的には親から見せる流れを踏襲したほうが無難です。

点数申告方法について ※追記

(2020/7/27 0:00追記)(2020/7/31 18:20追記)

ツモアガリの場合は、子に支払ってもらう点数、親に支払ってもらう点数の順番で申告します。
8000点をツモった場合は、2000、4000(にせんよんせん)です。

ロンアガリの場合は、支払ってもらう点数をそのまま申告します。
3900点をアガった場合は、3900(さんぜんきゅうひゃく)です。

基本的には役の名前を言わずに点数のみを申告し、そこに「点」や「です」などはつけません。(雀荘によっては役の名前を言うルールの場所もあります)

1000点ロンアガリ → せん
2000点ロンアガリ → にせん

この2つについては自分は「せんてん」「にせんてん」と点づけで言うことが多いです。本来のルール的には誤りなのですが、8000点アガリの「はっせん」と聞き間違えやすいことと、「せんっ!」という言葉の響きがいささか強い印象を受けるためです。

よくあるのが点数申告を略す場合です。

ごっとー → 500、1000点のこと
ななとーさん → 700、1300点のこと
いちさんにーろく → 1300、2600点のこと
ざんきゅー → 3900点のこと
ごーにー → 5200点のこと
ごっぱー → 5800点のこと
いちろくざんに → 1600、3200点のこと
まんがん → 8000点のこと ※4ハン30符7700点が採用されているルールでは紛らわしいので怒られることがあります

さんぼんごほん → 300、500点のこと
いっぽんづけ → 1本場300点分を加算していること

これは周囲の人がみんな使っていれば使ってもよいくらいの認識で基本的には略さずに発声をすることを心掛けていたほうが無難です。さんぼんごほんやいっぽんづけは少しえらそうに聞こえるので、周囲の人が使用していてもやめておいたほうがよいかもしれません。

点棒を支払う側はアガリと点数申告を了承しましたよ。という意味で「ハイ!」と言うと気持ちよくゲームを進行させることができます。言わなくてもマナー違反とまでは言えませんが、できれば「ハイ!」と言いましょう。

点棒を支払うときは ※追記

(7/31 18:20追記)

他家のツモアガリ、他家に放銃(ロンアガリ)、流局時に自分がノーテンだった場合(全員ノーテン除く)は点棒を相手に支払う必要があります。

この際に重要なポイントは4点です。
①1000点棒1本残す ※次局の自分のリーチ棒
②点棒の授受本数は極力少なく
➂ ①②を意識しつつ、自分が真っ先に支払う気持ちで
④おつりの額を伝える

他にもありますが、それは自分よりできる人にお任せしましょう。
自分も点棒授受はものすごく苦手です・・・。

①1000点棒1本残す
25000点持ちの一般的な全自動麻雀卓であれば、1000点棒は4本入っています。

東1局、親が4000オールツモりました。
子の自分が1000点棒を4本支払ったらどうなるでしょうか。次に自分がリーチしたい際に両替を頼むことになります。それならば最初から5000点棒で支払って1000点棒1本をおつりで受け取ったほうがよいですね。

②点棒の授受は極力少なく
①を守っていればよいのかというとそういうわけではありません。特定の人に特定の点棒を偏らせないほうが、その後の点棒授受がスムーズにいくことが多いです。ただそういうことまであまり意識が回らないと思いますので、極力少ない点棒でやりとりをすることを心掛けましょう。
(例外もあります)

東1局、3900点放銃しました。
1000点棒1本残したいので、5000点棒1本、500点棒1本、100点棒9本支払って、1000点棒2本おつりとしてもらいたいと思うことがあるかもしれません。これはよろしくありません。5000点棒1本支払って、1000点棒1本、100本棒1本をおつりとしてもらうのがスマートです。

お金の場合は財布にあまり小銭入れておきたくない等でそういう支払い方をするかもしれませんが、点棒の場合はなるべくいろいろな支払い方ができるようにいろいろな点棒を残しておいたほうがよいでしょう。

ちょうどでしか支払えない場合や、自分に特定の点棒が偏りすぎている場合は調整するためにあえて相手に多くの本数の点棒を渡すことがあります。「ちょうどいきます」と一言添えて出すと、相手はおつりを支払わなくてよいことがすぐにわかるのでおすすめです。

➂ ①②を意識しつつ、自分が真っ先に支払う気持ちで
点棒は店舗のスタッフさんなど自分より慣れている方に最後に支払っていただいたほうがうまいこと調整してもらえます。

東1局で300、500をツモられました。
自分が子であれば100点棒3本、親であれば500点棒1本すぐに出しましょう。
3人目の支払者が子で慣れている方であれば、1000点棒1本で支払います。するとどうなるか。

卓上には100点棒3本、500点棒1本、1000点棒1本出ている状態です。
子A 100点棒3本 支払いのみで点棒授受完了
親 500点棒1本 支払いのみで点棒授受完了
子B 1000点棒1本 700点おつり欲しい
アガリ者 卓上に出ている500点棒1本と100点棒2本を子Bに渡して点棒授受完了

ものすごくスマートに終わりますよね。点棒授受のポイントのもう1つとして「可能な限り卓上に出ている点棒で清算を済ませる」というものがあります。

ただし、自分が上記の子Bの立ち位置になってしまった場合は気にせず100点棒3本で支払ってしまって問題ないです。ただし500点棒は各者1本ずつしか持っておらず、親が500点棒1本で支払うことが明確なこの状況ではあまり得策とは言えません。考えすぎると頭が飽和してしまうので可能であればレベルで問題ないかと思います。

自分も出来ない癖にうまぶって、最後に支払おうとしておかしくなることがあるので、これからは真っ先に支払おうと思います。笑

もう1つきれいなもの。
東1局、1300、2600ツモられました。
子A(自分) 1000点棒1本、100点棒3本で支払い 点棒授受完了
子B 1000点棒1本、500点棒1本で支払い 200点おつりほしい
親 5000点棒1本、100点棒1本で支払い 2500点おつりほしい

卓上に出ている点棒は5000点棒1本、1000点棒2本、500点棒1本、100点棒4本です。
アガリ者は卓上から子Bに100点棒2本支払い、親に1000点棒2本、500点棒1本支払うことで点棒授受完了です。

大事なことはあまり気にしすぎずに、なるべく真っ先に払うことです。

最悪、点棒が相手にジャラジャラになっても何とかなります。笑

④おつりの額を伝える

おつりが欲しい場合は明確に「2000バック」というように、おつりの点数+バックという言葉で相手に伝えます。特にツモアガリの際は3人から点棒を受け取るため、一瞬わけがわからなくなることがあるので、極力相手におつりの額を伝えてあげましょう。

おつりを渡したら、1000点棒がなくなった!いつ両替してもらう?

点棒を支払うときは1000点棒を残すようにというのは先ほど書きましたが、おつりを渡してしまうことで止む無く1000点棒がなくなってしまうことはあります。その場合どうすればよいか。

①開局前に両替してもらう
②リーチ時に両替してもらう
➂リーチせずにがんばる

➂は気合いの話なので置いておくとして、①②のいずれかになると思います。感覚的には②の方が多い気がします。
②でも文句を言われることは少ないと思いますが、個人的には①のほうが好みです。

なぜならリーチがかかった瞬間、何を考えるか。
放銃したくないときは必死に安全牌探すじゃないですか。その時に両替要請があったら、一瞬そっちに意識を切り替えなければいけません。

次局の開局前に「すみません、どなたか1000点棒に両替してもらえますか」と伝えるのがスマートだと思っています。

間違ってもリーチ時に黙って5000点棒や10000点棒を卓の真ん中に無言でおいたり、特に何も言わずに所定の場所にセットしないようにしましょう。マナー違反です。開局時に言いそびれたときは、リーチ時に神妙な面持ちで「すみません、どなたか1000点棒に両替してもらえますか」と伝えましょう。

両替してもらったら「ありがとうございます」と伝えることが大切です。

次局移行時のスイッチ操作は誰がやる?

アガリ発生や流局をしたあと、牌を落とし、次局の牌山をあげますが、その際のスイッチ操作は基本的には次の親の人がやることが暗黙の了解になっています。

牌を落とすスイッチを押すのは必ず点棒授受が完了してから行うようにしましょう。点棒授受完了をもってその局の成立となり、それ以前はチョンボの可能性も残されています。点棒授受完了前は自分の手牌含め、卓上の牌を動かさないようにしましょう。

流局時の供託はどこに置く?鳴いた時はどうする?

流局して自分が親のときに供託のリーチ棒(1000点棒)を自分の右側の副露牌ゾーンに置くことになります。正式な競技対局であれば積み棒とよばれる100点棒を出すことで本場表示をすることもありますが、一般的なフリー雀荘であれば卓の連荘LEDランプだけで済ませることがほとんどです。

供託の置き方は各競技団体によって流儀が異なります。Mリーグをみても団体ごとにバラバラですよね。好みでよいと思います。

個人的には副露牌を右側に縦置きをして、その左横に供託棒を縦に置くスタイルが好きです。この場合は副露をした際に供託棒を左にズラすということが必要になります。

大切なのは相手から見えやすいようにという点ですね。

ラス半ともしラス(重要)

次のゲームで終了することを「ラス半(らすはん)」、次のゲームで終了するかもしれないことを「もしラス」と言います。可能な限りゲーム前にお店のスタッフさんに伝えることが重要です。

お店のスタッフさんは出来るだけ来店したお客さんの待ち時間が少なくなるように計算をしながら、卓組みをしています。終了間近にそのゲームで終わると言われるとその計算が崩れます。

基本的はラス半もしくはもしラスをかけていない場合は次のゲームも続けて入るのがマナーです。のっぴきならない事情ができた場合は、スタッフさんにすぐに伝えましょう。もしラスも毎回行うのでなく、時間的な制約があり、続ける気持ちはあるが微妙なときに使用するようにしたほうがよいと思います。

他家の打牌批判、自分のアガリ自慢はNG(重要)

他家の打牌批判。これは言語道断です。絶対にやめてください。麻雀は基本的に自由ですし、同卓しているだけでは他家がどういう状況からどういう判断をしたのかまったくわかりません。たとえ他家の放銃によって自分がトップを逃したとしても決して怒ってはいけません。

自分のアガリ自慢も基本的にはやめましょう。流局時のビタ止めアピールも同様です。こっちはこんな手張ってたんだよーというのもついつい言いたくなりますが、ゲーム中はやらないほうが無難といえます。同卓者が気心しれて仲が良い場合はその限りではありませんが。

ゲーム終了後にあの時どうでした?と聞くのは全然よいかと思いますが、自分は残念ながらあまり覚えていません。笑

セットではバンバンやりましょう。笑

おわりに

フリー雀荘デビューは意外とハードルが高いものかと思いますが、基本的なマナーさえ守っていればそれほど怖いものではありません。みんな真剣勝負の中なので、相手が怖くみえてしまうこともあるかもしれませんが、必要に以上に気にしないようにしましょう。

相手がマナーを守れていなかったとしても気にしない。自分は出来るだけ守るようしよう。その意識を各人を持つことが全体的なマナーの向上につながっていくのではないかと考えています。

最初からすべて出来る必要はありません。自分もたくさん注意されてきましたし、今でもたまに失敗してしまうことがあります。それは自分だけではなくみなさんそうかと思います。ミスをしてアガリ放棄やチョンボになっているケースはけっこうな上級者でも見かけるので、必要以上に考えすぎないようにしましょう。

勇気を出して、一歩踏み出すと、その先は楽しい世界がきっと待っていますよ。

おしまい

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