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桜でんぷ🌸とピンクの日②

前回の桜でんぷ🌸とピンクの日の続きのお話です

18歳の女の子は
病院から家に帰るまでの間
お父さん お母さんになんて話そうか
ずっと考えてた
言いたくない でも病院の先生に
「次回来る時は保護者の方と必ず来て下さいね!次の検査と病名の説明がありますから」

言われてしまったので話さない訳にいかない

かえりたくない

お母さんが仕事から帰ってきて
まだお父さんはいない
ご飯の支度してるお母さんを見ながら
ダイニングテーブルのいすに座ってる

話したくない
親のかんてあるのかな…
お母さんから
「今日どこか行ってたの?具合悪いの?」
って…
お母さんに全部話したら
お母さん動揺しちゃって申し訳なかった
お父さんにはお母さんから話すらしい

お父さんお母さんに申し訳ないな…

次の病院の日
朝いちばんの予約で検査から始まる
それがまた辛くて(笑)
お母さんはずっと険しい顔しながら
落ち着かないのかうろちょろ
先生に呼ばれて説明を聞く

お母さん ほとんど「はい」しか言ってない
また違う薬が大量に出た
もうお昼すぎ
検査で何も食べてなかったから
病院の目の前にある喫茶店に入る
こういうアンティークな喫茶店の
ナポリタンてなんで美味しいんだろ

お願いだから
一生懸命笑いながら涙流しながら
食べないでよ…お母さん

病院の先生に手術か通院と薬の選択を
言われたけど
私はどっちも選ばなかった
大量に出た薬はゴミ箱に捨ててしまった

好きな人にも友達にも言わず
何もなかったように仕事に行く
少したって友達に赤ちゃんが産まれた
好きな人と産まれた赤ちゃん見にいく
好きな人がずっと赤ちゃん抱いてた

あきらめたくない…

18歳の女の子は
本を買って読んだり携帯で調べたり
これを飲んだら病気が治った!なんて
物にだまされそうになったりしながら
行きたくないと思っていた
あの産婦人科にもう一度行く
前回行った大きい病院ではなく
個人病院を選んだ
何件か行って同じことを言われたら
諦めて治療をちゃんとしよう…って。

行った個人病院の先生は
凄いおおらかな人でずっとニコニコしてた
診察が終わって
先生が「ん〜…ん〜?」
18歳の女の子は
あ…同じか…… そう思って諦めた
先生が「まぁたしかになぁ…でも言うほど酷くもないぞ?少し薬飲んでみるか!」

えっ…言うほど酷くない と言う言葉が
嬉しくて
小さいけど希望の光が見えて
18歳の女の子はすぐに
「はいっ!」 即答した。
薬剤師さんから薬の説明をうけて
副作用が強いので辛くなったら
病院に来てくださいね
そう言われたけど
18歳の女の子の頭の中は嬉しくて
治った気にすらなってた

あまかった…

薬を飲んですぐに副作用
朝 吐き気で起きれなくなるくらい
キモチワルイ
キモチワルイ
アキラメタクナイ
キモチワルイ
アキラメタクナイ
マケタクナイ

朝 起きて30分ほど?吐き気と闘えばなんとか
動けた
動けるうちに仕事に行く
副作用で太るかもしれません。
そう言われたけど どんどん痩せてく
お母さんが心配して仕事の帰りに
食べれそうな物 買ってきてくれた
その中でイチゴがあって
食べれるかもって思って食べるけど
吐いてしまう
トイレで吐いたらトイレが真っ赤になった
え…血……。
「お母さん!!」 トイレからさけぶ
「血 出ちゃった…」

それを見てお母さんが
「それイチゴよ…」
あっ イチゴさんごめんなさい(笑)

次の日病院に行く
注射に点滴……
それでも吐き気はくる

少し疲れたなぁ…

本当は話したくなかったけど
大好きな人に話した
どんな返事がきても今の私は変わらない
でも 返ってきた言葉で救われる
「 子供がいるだけが人生じゃないよ
2人で寂しかったら動物を家族にしよう 」

嬉しかった
ウソでも嬉しかった
18歳の女の子は
悪い意味ではなく良い意味で
治療をやめる
何も考えず 好きな人と好きな事して
今の人生を楽しもう 沢山笑おう

「 奇跡 」って信じますか

何も考えずに笑ってくらす
好きな事をして好きな物を食べる
当たり前 じゃないんだ
私にとっては奇跡の毎日だった
そう…奇跡ってあるんです

数ヶ月後 いつものように検診に行く
その日 先生が慌ててた
やだな こわいな…

先生がびっくりした顔をしながら
私に言った
「 先生びっくりしたよ!良くなってるよ!!
これは奇跡だよ! 」 って

18歳の女の子は
もう 19歳になっていた

18歳の女の子
その後も色々な人生が待っていたけど
感謝と奇跡と笑う事を忘れずに

どんな事があっても笑って
一生懸命 わたしは 「 生きたい 」

#感謝 #当たり前じゃない人生

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