見出し画像

Jリーグマスコット総選挙に思うこと。キティ先輩から「みんななかよく」の流儀を学ぼうぜの巻。

2013年から毎年続く、Jリーグマスコット総選挙。2022年も残すところ FUJI FILM SUPER CUPでのTOP3発表のみとなりました。みなさんの推しは順位発表されましたか?それとも、メダル確定にドキドキが止まらない状態でしょうか?


今回のJリーグマスコット総選挙2022では、Jマス界屈指の人気者、東京ドロンパがマスコット総選挙に立候補しないことを表明し、かなりのインパクトを与えました。


元々、こうした人気投票には一定数ファンからの否定的な意見はありました。Jリーグマスコットだけではなく、ゆるキャラグランプリの現場でも。

マスコットファンは、自分自身の特別な存在が、本来の役割とは異なる人気投票で順位付けされていくことへの違和感や、そもそもクラブの規模ですでに優劣がついしまっていることへの不毛さを少なからず感じているのです。

でもここで言っておきたい。
だからって、総選挙は悪!!と決めつけるのはちょっと待って。

今まで総選挙をしたおかげでマスコットを知るきっかけになったり、新たな魅力を発見したり、ひいてはクラブの理解が深まったりと、何かしらの恩恵を受けてきたはず。スーパーカップで行われているマスコットイベントに関しても、総選挙での盛り上がりのおかげです(多分)。
そして順位が付くことによる明確な目標設定と活動期間のおかげでファンとの一体感や爆発力があること、注目度や関心が高まることもわかるので、一概に悪いとは言えないですよね。

なので、マスコット総選挙という企画については尊重と感謝をしたい。でも、だからといって来年からも人気投票でバッチバチに順位付けしましょうねと言いたいわけではないです。


まずは私たちの考え方を変えていきませんか?と。


総選挙はあくまでお祭り。最終的に順位がつけど、だれもが特別で尊い存在だということを根底に置いてイベントを楽しみたいのです。

言うのは簡単だけど、どうやって?
それはキャラクタービジネスの大・大・大先輩であるキティさん所属のサンリオさんから学びましょう。

サンリオさんが毎年行っている「サンリオキャラクター大賞」では毎年コピーがついています。企業理念で「みんななかよく」と謳っているように、ビジョンとして“One World, Connecting Smiles.”を掲げているように、キャラクター大賞においても互いに争うことを主軸に置いていないことがわかります。

お互い、一人ひとりを尊重し、仲間たちを信じて理解し合い、仲良く生きていく。サンリオさんが目指すは、心を贈り、心を伝えるビジネスだといいます。


てことで、そんなサンリオさんが開催する「サンリオキャラクター大賞」の歴代コピーを紹介します。


2012「みんなで選ぶナンバー1」
2013「みんなで選ぶナンバー1」
2014「かわいい戦いが、いま、はじまる。」
2015「こぎだそう、あたらしい世界へ。」
2016「みんなの力であの子を1位に」

おい。
思い切り争ってるじゃないか。

でもこの時代は人気投票の全盛期だったので、ひとまず置いときましょう。2017年からは投票者の想いというか、キャラクター大賞の大切にしているところ、目指す形を示しています。

近年のものをご覧ください。

2017「みんなちがう。みんなかわいい。」
2018「モテたい気持ちは、キセキをおこす」
2019「令和のカワイイを探せ!」
2020「わたしの想い、あのコに届け」
2021「新しい世界の目撃者になれ」


2019年の「令和のカワイイを探せ!」とか、2020年の「わたしの想い、あのコに届け」とか、最高じゃないですか?
人気投票は結果にだけ注目しがちだけど、本来は新たな出会いの機会であり、魅力の再発見やファンからの愛を届ける場であるはずなんです。まさに「心を贈り、心を伝える」。それをコピーで示してくれるサンリオさん、最高です。

実際に、サンリオ好きの皆さんは、他のキャラクターと順位比較して一喜一憂したりというより、投票自体を楽しんでいるように感じられます。


てことで、来年以降もJリーグマスコット総選挙が続くのであれば、サンリオさんに習って、もっと健康的に肯定的にイベントを楽しんでいけるといいなと思いました。

もちろん、そもそも順位付けする以外の、誰もが楽しめる大々的なマスコットイベントを実施できるのが一番いいのですが、私の力では到底無理なので。まずは一ファンとしてできること、関わり方の見直しや、より良い雰囲気作りができたらいいなと思うのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?