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infuse new breath × 楽曲解説 (前編)

小室哲哉さんとファンのコラボ作品・infuse new breathについて、ボーカル 兼 監督目線から解説してみました。
※Twitterに投稿したものをまとめ直しました。

歌詞の話

チーム発足後の2ヶ月半、実は何度も歌詞を1から書き直してもらっていたのですが、作詞担当のTAKUYAさんは現在公開されている最終版をなんと3日ほどでフルコーラス書いてきてくれました。

シンプルな言葉選びでも心に刺さるリリックを。
映像、メロディ、トラック、ボーカル全てと呼吸を合わせてみんなで 一つのストーリーを作り上げよう。

若輩者ちよからのアドバイスは時に厳しすぎたかもしれませんが、 わたしから「この言葉を〇〇に入れ替えよう」みたいな直接的な指示を することは極力避けて、修正をお願いする時もTAKUYAさんご自身で 言葉を出してもらうようにしました。
最終的にはチーム全員が最高だと 思える歌詞を書いてくださいました。

ちなみに小室哲哉さんご本人もコメントしてくださっていましたが、 2コーラス目の「Time Knows everything」だけ頭文字が大文字になっているのにはお気づきでしたか?

ちなみにビジュアル担当のやがじさんも、歌詞のたたき台やストーリーをたくさん考えてくれたのです。

さてさて。いつかまたどこかで会えたならリンゴジュースで乾杯しようね。

トップラインの話

いつも多忙な珠季さんに無謀な締切を設けながら、複数のパターンを考えてもらい、それをちよが歌い、みんなで聞いてジャッジする...という手法を取りました。

もっと細かい音符が欲しい、男女ボーカルでもちよだけでもオクターブ でユニゾンできるようなメロにしてほしい、ロングトーンは呼吸の浅いちよがぶっ倒れる… など本当に細かいお願いをしたにも関わらず、 数々の美メロを生み出してくださいました。

他の役割でもそうですが、小室哲哉さんとせっかくコラボするのだから小室さんのコピーやオマージュにとどまらず、わたしたちらしさを存分 に発揮しよう。
行くぞ、新しい場所へ!
そんなことを常に話し合いながら過ごした密度の濃い4ヶ月間でした。

トラックどうしよう問題

なんとこのチームにはトラックメイカーが小室哲哉さん以外にいなかったのです...。
⇨ちよ(トラックメイカーLv1: 生まれたての子鹿 )があめPのイメージを基に全体の展開を考えたところから、 チームあめなーの総力戦が始まったのだった...!!!

ということで、 各セクションの聞きどころをご紹介します。

●イントロ

・珠季さんのピアノ+エレピ+ストリングス

・「素材が足りないなぁ 」と嘆くちよを察し、敏腕マネージャーのゆずぴょんがお布団をかぶり、スマホのボイスメモで録ってくれた時計の秒針の音

・レディこむすめーの呼吸音

・ちよがGoogle先生で調べながら打ち込んだ心臓が動く音

●本編

・小室さんのシンセ+ドラムで大部分が出来上がっていたので...

キック(808と909のモデリングで2種類)

ベース(メインとサブべの合計2本)

パーカッションを数種類、心の赴くままに

・部分的にインパクト&ライザー(どーん!しゅわーん!系の効果音)

・終盤にbreathyな雰囲気のシュイーンというシンセをオルガン風な アプローチで

...をちよが最低限足した後は、

・まこと先輩のギターに全てを委ねたのでした。

ちなみに助っ人ギタリストのまこと先輩は、わたしがシンガーソングライター時代にずっとサポートしてくださっていたギタリストさんです。
当時はよくGet Wildのカバーを一緒に演奏してもらっていたので、今回お願いしてみました。

●アウトロ

・あめPから伝えられたイメージをさらに具体化させるために、 マイナーの緊迫感のあるコード進行からメジャー調に転調して、新しい場所へ向かっていく希望を表現しようと試みたのです。

・ギター(まこと)、ピアノ(珠季)、コーラス3種類×4本×人数分 (ボーカル2人と珠季さん+TAKUYAさんのたまたくコーラス隊で)、 Araina=Reiちゃんのナレーション、そして小室さんのトラックでどんちゃん騒ぎのオールスターパレードにしてみました。
ミックス...マジで大変だったと思います...!!!

とある曲のフレーズが隠されています…。

ちょっとだけ機材の話

・DAW: Logic Pro X

・オーディオインターフェイス: KOMPLETE Audio6

・MIDI鍵盤: Roland RD-700GX

・音源(ソフトシンセ):珠季さんが弾いてくれたピアノなどのMIDI データも含め、ちよが入れた音は全てLogic Proに最初から入っているソフトシンセの音色のみです。

⇨普段の作曲のお仕事の時は、ピアノ弾き語り的なデモを先輩に渡して綺麗に整えてもらっているので、実はトラックメイクまですることがないのです...(chi4 coverで見よう見まねで触る程度)

DTM環境としては本当に最低限の機材環境だと思います。
ミックス師さんやギター先輩のご尽力による部分も多大ですが、 これぐらいの環境でも小室さんのトラックという最強の武器があれば何とか形にできるのだという参考になれば幸いです!

後編につづく…

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