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Alois Johandlの長編Orthodox(8)


J129

The Problemist 2000

#7

1.Sf5 Kxd5
2.Se7+ Kc4
3.Sd6+ Kc5
4.Se4+ Kc4
5.Rc3+ dxc3
6.Sd6+ Kc5
7.Sb7#

2つのSのSwitchBack。序のP消去の意味付けは、変化に隠されている(5...Kb4に6.Sd5#)。
ところで、Johandlの作品は手順中にcheckが沢山出てくるが、key moveがcheckであることはほとんどない。単純にこの人の流儀なのか、もしくは短編Orthodoxにおける「keyがcheckや駒取りだと減点」という指標が長編にも当てはまるということだろうか?


長かった7手メイト編が終わり、あとは8手以上の部を残すのみとなった。

J130

1.-2.Preis, Die Schwalbe 1970

#8

1.Sb3 Sb1
2.Se3+ Ke1
3.Sc2+ Kf1
4.Sbd4 Sc3
5.Bg4 Rh8
6.Be2+ Sxe2
7.Se3+ Ke1
8.Sf3#

1.Be2+といきなりmain planに入ると3.Sf3にRxf3。この黒Rを移動させておく伏線が必要だ。foreplanとしてg2Sをc2まで運び、Bg4(Bh3#) Rh8を目指すのだが…
1.Se3+ Ke1 2.Sc2+ Kd2!
で逃れ。このd2をガードするために、foreplanのさらに準備として、【Sb3 Sb1】のやり取りを入れておくのが作意となる。
なお、Sはc2に運ぶ際に最終目的地のe3を経由しているので、帰りはg2まで戻る必要がない。SwitchBackした上でさらに別の場所に動かすという構成で作ることができれば、10手メイトに出来ただろう。誰か挑戦してみませんか?
それにしても、この上なく綺麗な作品だ。

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