見出し画像

Zivko Janevski - Selected Helpmates 19

今回からは、JanevskiによるH#3の世界を見ていただくことにしましょう。



419番

Rokada 1978 Version

H#3 2sols

1.Bg6 Kg7 2.Be4+ Kf6 3.Bf3 Qe5#
1.Rg6 Kh7 2.Rg3+ Kh6 3.Rf3 Qg5#

Kを6段目まで運ぶためにg6でGrimshaw、そしてf3をself-block。RとBによるこの2回のplay on the same squareが良い感じ。ODT。可愛い作品である。


424番

Shakhmatna misl 1990 (FIDE ALBUM 1989-91)

H#3 2sols

1.Kb4 Kg1 2.Se1 Ba6 3.Sb3 Rc4#
1.Kb3 Kg2 2.Se4 Rc1 3.Sb4 Bc4#

W1は一見して意味の分かり辛いdual avoidance(非限定回避)で、続くW2はcritical squareの飛び越し。同地点着手でメイトとなる。黒の手も連続するunpinであり、全ての手が対照的に構成された秀作。ただ、ちょっと既視感があるか。

435番

1st Prize Moscow Tourney 1999 (FIDE ALBUM 1998-2000)

H#3 b)Ke4→d6

a) 1.Qc6 Bc8 2.Rd2 Bf5+ 3.Kd5 Rxd2#
b) 1.Qd4 Rf1 2.Bc6 Rf6+ 3.Kd5 Bxc6#

pinされたQがライン上を移動(pelle move)するのに対し、白の線駒は我関せずとばかり別のラインに移動してしまうのが面白い。さらにそのラインが黒の駒で一時的に塞がっているのは、良い視覚的効果と言える。
最後が透かし詰か否かという差はあるが、ほぼ完璧なODT。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?