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Alois Johandlの長編Orthodox(9)


J139

1.Preis, Schweizerische Arbeiter-Schachzeitung 1969

#9

1.Bh5(2.Sxf3) Rb3
2.Be8(2.Sxf5) Rb5
3.Bxb5 Rxd6
4.Be8 Rd5
5.Bh5 Rd3
6.Bf7 Rd5
7.Bxd5 any
8.Sxf5+ Kh5
9.Bf7#

3.Bxb5と躊躇無く黒Rを取ってしまうのが、あまり見ない感じの手。これには4.Sxf5 Kh5 5.Be8#のthreatが付いているので、黒はもう1つのRで守るが、それも白Bで別のラインから取って受け無し。
オリジナリティのある趣向で、駒取りもこれなら嫌味がない。


J140

1.Preis, Schweizer Schachmagazin 1991

#9

1.Sd8 Ke5
2.Kg7 Bb8
3.Sf7+ Kd4
4.b4 Be5+

4...Be5+の局面

5.Kg8 Bd6
6.Sd8 Ke5
7.Kg7 Bb8
8.Sf7+ Kd4
9.Bxc5#

序は一本道。
黒Bがd6を離れたことで4.b4!(5.Bxc5#)が可能になる。対して4...Bd6だと5.Sd8で受け無しだ(5...Be5+は瞬間的な延命でしかない)。よって黒は4手目で先にBe5+とKを追いやってからBd6と引く。これで、初形と比べて無料でb3Pをb4に進められた形になる。ということはもう一度同じ手順に入り、Bxc5で幕だ。
これまで紹介した作品と違い論理の要素は少ないが、白Kの移動は軽い配置で限定されているし、黒Bの動きも楽しい佳作。

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