Alois Johandlの長編Orthodox(7)
J122
1.Preis, Freie Presse 1998
#7
1.Rd4 Kxd4
2.Rf4+ Kc5
3.Sd6 Rb4
4.Se4+ Kd4
5.Sf2+ Kc5
6.Sxd3+ cxd3
7.axb4#
5.Sf2のために、f2のRを消去するのがテーマ。e8とf2は相当離れている上、その意味付けは3...Rb4を見るまで分からない。このようにテーマが隠蔽されているにも関わらず、作意を簡単に見つけられるのはまさにJohandlらしい。Rを直接的に捨てるのではなくg4Rと入れ替えるのも気が利いている。
J124
Schach-Aktiv 1999
#7
1.Se6 Rg5+
2.Ka4 Rg4+
3.f4 Rxf4+
4.Ka5 Rf5+
5.Ka6 Rf6
6.Sd6+ exd6
7.Sd8#
keyは1.Se6(2.Sd8#)。1...Rg5+に対して普通に2.Ka6だと2...Rg6で行き詰まってしまう。
2手目Ka4!とするのが相手Rからのcheckを歓迎しようという意表の手。当然の2...Rg4+に3.f4!とするのが狙いだった。これで5.Ka6 Rf6まで進んだ時に、f6地点がセルフブロックされて収束に入れるのだ。b2PだけでKの移動はa筋内に限定されており、軽い配置で成立している。
作者としては珍しい部類の作品だと思うが、最後に捨駒(6.Sd6+)を入れて最小限でのメイトになるあたり、巧さが出ている。
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