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Alois Johandlの長編Orthodox(6)


J96

1.Preis, Deutsche Schach blatter 1965

#7

1.Sc8 Rb7
2.Bh4 Rf7
3.h3 Bh7
4.Bd8 Rb7
5.Sb6 Ra7
6.Bc7 Rxc7
7.Sa4#

いきなり1.Bc7(2.Sd7#)は1...Be8で逃れ。となると他には1.Sc8〜2.Bh4くらいしかないところ。ただ3手目で少し困ってしまう。Johandlの長編ではほとんどの手に1手詰のthreatが付いているのに、ここではそういう手を見付けられないからだ。
この局面で3.h3!とするのが相手の手を待つ絶妙手。黒はRも固定されているし、Pもほとんど動けない。唯一動かせる3...e3は、en passantの受けが無くなったため4.d4でメイトだ。つまり指せるのは3...Bh7だけ。このやり取りを挟んだ上で局面を元に巻き戻し、main planの6.Bc7!を発動すれば、もはや黒に受けはない。


J103

1.Preis, Kolnische Rundschau 1969 (修正図)

#7

1.Sb5 Kxb5
2.Sd4+ Ka6
3.Sb5 Kxb5
4.Bd7+ Ka6
5.Bb5+ Kxb5
6.Qd7+ Ka6
7.Qd3#

詰将棋を見ているかのような、邪魔駒消去の連続!作者が楽しんで作っているのが伝わってくる。斜めを縦に変えたバージョンも発表されているので紹介しておこう。

(参考図)
1.Preis, De Waarheid 1973

#7

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