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The Problemist 2013.11 後編


後編はSelected Problemsより。まずは重量級のOrthodox。


Mikhail Marandyuk

Prize Macedonian Problemist 2009

#5

1.Kh3 (2.Sg6+! Rxg6 3.f4+ exf3 4.Bf4+! Kxf4 5.Qe3#)

1...Rxg5 2.Qd4+ Kxd6 3.Qc5+ Ke5 4.Bd4+ Kxf4 5.Qd6# (Kxg5??)
1...Se7 2.Bd4+ Kxf4 3.Be3+ Ke5 4.Qd4+ Kxd6 5.Bf4# (Ke7??)

1...Qa7 2.Sxd3+! exd3 3.f4+ Ke4(exf3??) 4.Qxa7 ~ 5.Qd4#

主要な上2つの変化で白の2手目と4手目が入れ替わるのがテーマ。
threatの連続捨駒も良い感じだが、黒Qを取って受け無しにする最後の変化は微妙か。




続いてHelpmate。

Vasil Krizhanivski

1st Prize D. D. Vorobev 100-JT  2012

H#3 2solutions

1.Sc3 Bg3+ 2.Kg5 Bxe5 3.Kh4 Bf6#
1.Sd7 Bc4 2.Kf3 Bxe6 3.Ke2 Bg4#

1...Be1 2.Kg5 Bb4 3.Kh4 Be7#が見える形。e4Sを動かすだけで実現できそうに思えるが、いざ試してみると、8箇所のどこに移動(S-wheel)しても白Bの通り道を邪魔してしまう。白Bの大回りのルートを止める代わりに黒Bのラインを切る、1.Sc3!が好手だ。これでBが小回りしてメイト。
もう1つの解も同様に考えられる。目指すべきは1...Bb5 2.Kf3 Be8 3.Ke2 Bh5#なので、動かすのはe5S。こちらも8つの移動先があるが、やはりどこに動かしてもBのルートの妨げとなる。1.Sd7でQのラインを切って、白Bのルートを変えるのが正解だ。
この配置で全てが限定されるとは驚きで、傑作と思う。



最後はFairy。私にも理解の追いつく易しい作品である。

Gerard Smits

1st Prize Phenix 2008

H#2 Madrasi  b)Re2→f1 c)Re2→f4

a)1.Kf3 Kf5 2.Sb3 Qd5#
b)1.Kg2 Kh4 2.Sd7 Rd5#
c)1.Kg3 Kh5 2.Sb7 Bd5#

Madrasi→a unit other than K observed by an enemy unit of the same kind is paralysed and may not move, check or capture.


主要な白の駒3つが全て動けない初形に始まり、同地点着手でのメイト。Pの無い図は美しい。

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