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Zivko Janevski - Selected Helpmates 12

今日は3解が2つと4解が1つです。

73番

1st Prize Phenix 1989 (FIDE ALBUM 1989-91収録作)

H#2 3solutions

1.Sf3 Rxd3+ 2.Kxd3 Qe3# 
1.Sb4 Rxd4 2.Kxd4 Qxc4# 
1.Bg1 Rxd2 2.Kxd2 Qe1# 

d-fileの黒3枚に注目すると、線駒のラインを切る・取られる・ピンされるという役割が3解でcycleになっている。綺麗な手筋ものという感じ。


75番

Shakhmatna Misal 1989 (FIDE ALBUM 1989-91収録作)

H#2 3solutions

1.Kxe3 Bxd5 2.Sd6 Bb6#
1.Kf3 Rxc4 2.Bf6 Rf4#
1.Kf4 Rxe5 2.Se7 Re6#

白の線駒3枚が黒のB, S, Sを睨むという似たような形は65番で見たが、狙いは全く異なる。こちらは最初に3つのうち2つのピンを外してしまい、残り1つのピンを用いてのpin-mate。異なるラインを遮断する黒の2手目がとても気持ち良い。


81番

1st Prize Olympic T 1990 (FIDE ALBUM 1989-91収録作)

H#2 4solutions

1.Be3 Bb8+ 2.Kd4 fxe3#
1.Rf4 Ra5+ 2.Ke4 f3#
1.Reg4 Re3+ 2.Kf4 fxg3#
1.Sf6 Re3 2.Be6 f4#

Albinoとpin-mateの組み合わせ。本作の場合はAlbinoが最終手で、かつ直接checkになっている。そのためKの位置、pinされる駒の位置ともに4解で全て変化することになっているわけだ。高い技術を要求されるテーマだと言える。
3解目と4解目における1...Re3のダブりは減点対象だが、同じ手でも効果に差があることは考慮しておこう。つまり、3解目はh4Rによるpinを用いているのに対し、4解目は移動してきたe3Rによるpinが使われてpin-mateになっている。

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