Tsumehouseというパズル 2

今回は色々な作例を見ていきましょう。まずはこのルール提唱者、Markan Fooさんのブログから。


Markan Foo作 ブログ15番

Tsumehouse 7te(7手)

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持駒はRが2枚。左下の2枚は無視です。

まずは31Rの限定打から。ここで合駒の選択ですが、次に22B、同K、32R打までの詰みがあるので32に利かせる必要があります。1段目のP合は禁手なのでQかBですが、さすがにQは同Rで早詰。合駒はB合に決まります。それでも同様に22B、同K、32R打と追って、同Bに最後は11Qまで。

31R、21B、22B、同K、32R打、同B、11Qまで7手。

(1.Rf8 Bg8 2.Bg7 Kxg7 3.Rf7打 Bxf7 4.Qh8#)

「限定合を動かす」という詰将棋でよく見られるテーマの作品でしたね。プロブレム表記の際、3手目のRを打つ手はどう書いたらいいのかわからず、お茶を濁しています。ちなみに、攻方の駒が強くて余詰が大変心配ですが、これ完全作なんでしょうか?


自作 Twitter 改

Tsumehouse 13te(13手)

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持駒なし

65R、54K、63Q、44K、45R、34K、43Q、24K、25R、14K、23Q、同P、33Sまで13手。

(1.Rc4 Kd5 2.Qc6 Ke5 3.Re4 Kf5 4.Qe6 Kg5 5.Rg4 Kh5 6.Qg6 hxg6 7.Sf6#)

QとRを使った片道趣向からS吊るしの詰上り。原図は余詰があったので前半をカットしました。



いきなりですが、現時点でTsumehouseにおいて打歩詰に相当する打P詰については言及されていないはずです。ただ、これをどうするかは結構重要な問題だと思います。少なくとも詰将棋は、打歩詰というルールによって魅力が何倍にも増していますから。

そこで、若島さんによる打P詰を禁手とした例題をご紹介。ただし、いわゆる「無駄合」はすべて有効とし、指定手数より長い「余詰」は認めない、とします。

若島正作 Twitter

Tsumehouse 5te(5手)

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持駒はPが1枚です。

初手は31Pとしてpromotion(成る)する一手ですが、31P=Qとしてしまうと12Kに23Pが打P詰になってしまいます。そこで……

31P=R、12K、23P、22K、13Bまで5手。

(1.f8=R Kh7 2.g6 Kg7 3.Bh6#)

初手にunder promotion(あえて弱い駒に成る)することで打P詰を回避します。詰将棋における不成による打歩詰回避と同じ理屈で、このような手筋はチェスプロブレムのステイルメイト回避でよく見られる光景でもあります。また、2手目22Kは、11P=Qで早いです。




第3回では新作も紹介する予定です。


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