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Withコロナ時代の観光振興のために味方につけたい要素

今、観光業にたずさわるすべての人に共通の悩みが、
「どうしたら、今の事業を続けていけるか?」だと思いますし、
旅行を楽しむ側にすれば
「どうしたら、気兼ねなく旅に出られるか?」でしょう。
そしてそれがかなわぬ今、「旅でなくても、外出でいい。家の外の楽しいことを探してる」
というせっぱつまった状況になっている方がコロナ長期化によってだんだん増えてきていると推察しています。

話し変わって、私は、観光振興を進めるにあたり、地域資源の魅力をさらに高めるための「考える軸」として、「時間」「空間」の使い方を変えることを、新しい価値の創出の源泉としてこれまでもずっと活用してきました。佐賀市のナイトウォークツアーしかり、千葉市のダイヤモンド富士撮影プランもそうです。

この「時間」「空間」を味方につけるという観点から考えると、現在もっともやりやすいことのひとつ、それは、「朝の時間を商品として重視する」ということなのかと思うのです?

そう、朝の時間を味方につけるのです。

コロナになり、あるアンケートでは、朝にあらたにはじめたこととして第一位が「散歩」。そして、平日の起床時間は、約3割が「午前五時台」となっているのです。(朝時間.JP)

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000027.000001653.html?fbclid=IwAR35T2Vvnatl89KPEGpnVUX8znfbQpKZe8xkRkPta0MVcz2m8ItNm764Riw

みなさんはいかがですか?
社会人生活の長い方なら、「そうだよね~」と実感できるアンケート結果なのではないでしょうか?
私も、まったく同感で、朝は大体4時に起きて、散歩に行くことが日課となりました。
通勤がなくなったので、とにかく「健康のために運動」をしないといけません。これまではジムにも行ってましたが、どうにもコロナ伝染が不安なので、ジムも退会しちゃったからなおさらなのです。
世間でも、職場への通勤を減らすリモートワークも定着しています。
コロナによる生活変化を実感ベースであげますと、
デメリットは「運動不足」「外で遊べない」「お酒が飲めない」「皆でわいわいできない」
メリットは、「家での自分時間が増え、一人遊びが楽しめたら充実する」「通勤時間がない分、自分の時間が増える」「お酒をともなう夜の集まりがないので、早く眠れる→早く起きれる」
ということではないでしょうか?
これって、まさに「朝の散歩客をターゲットに」と言わんばかりの状況ではないでしょうか。

散歩をただの散歩で終わらせないことがポイントかと思います。この「朝」時間に、外出(散歩)する人にとっての、新しい楽しみを「その方が不満を覚えているであろうこと」を改善してあげる商品・サービスを提供できるか否かが肝心だと思います。

たとえば
〇営業時間を1時間早くして、散歩の途中に立ち寄れるようにする。
〇「朝摘み」「朝採れ」を志向する朝ごはん向けの野菜など食材をリヤカー販売する(料理も人気になってきていますし)
〇朝に行くと心身ともに良い場所をあらたに創出する(たとえば神社や、公園などをマインドフルネスの場として活用誘導する)

近所の喫茶店もそういえば、朝は30分早めて6時30分から開けるようになっていました。お客さんも入っています。
ちなみに7時開店の別の喫茶店は、開店前にお客様の行列ができています(笑)。

・朝の営業時間を早めた上で、前述した「デメリット」の在処を考え、どういうサービスをあらたに提供できるか?を実現してくれる方が増えてきたら、私たちの「朝活」はもっと楽しくなりそうですね!一方地域の観光行政視点で考えると、マイクロツーリズムですが、リピートしやすく、なにぶん、日常を豊かにしてくれます!さらに、自分の地域の良さを肌で実感できるので、シビックプライド醸成にもつながるのです!
「時間」と「空間」軸の活用については、拙書『まちの魅力を引き出す編集力』の161~174ページに記しましたので、ご覧いただければ幸いです。

観光振興の具体的実践術を記した著書が発売されました。
『まちの魅力を引き出す編集力』(発行元:同友館)

写真は朝の散歩で偶然見つけた公園の花壇。朝露がみずみずしかったです!


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