成就

山に登った。

最初は道が示され、その通りに進んでいけばよい。

しかし、途中で道が途切れ、わずかなヒントを探りなが、進んでいく。
足音は響くことなく、ただただジグザグに踏み出し続けるしかない。途中で嫌になっても、もう引き返せないという覚悟。

途中で今までの歩み方を振り返り涙しながら、次第に泣き止み、無心になり、響くのは呼吸だけになる。

次の瞬間、目の前に、木と木の間から光が差し込む。「あっ」と言ってしまう。そう、この時を、成就したという。

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