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色素増感型光触媒によるアセトフェノンの還元反応

クマリン色素で修飾した酸化チタン(TiO2)を用いた色素増感型光触媒を使って,アセトフェノンを1-フェニルエタノールへと還元する論文。ただ,使用しているTiO2がP 25であることが気になる。ベンジルアルコールをTiO2に吸着させて,可視光を照射すると,ベンジルアルコールが酸化されてベンズアルデヒドになる。これはベンジルアルコールで修飾したTiO2が可視光に応答した形だ。なぜかP 25でしか起こらない。この論文では還元反応だし,アセトフェノンだからわかんないけど,同じようなことが起こるかもしれない。

可視光に応答しない半導体を色素で増感させて可視光に応答させる技術はさまざまな分野で注目されている。

色素増感型太陽電池についての論文

Nature 1991, 353, 737–740.
Acc. Chem. Res. 2009, 42, 1788–1798.
Angew. Chem. Int. Ed. 2009, 48, 2474–2499.
Chem. Rev. 2010, 110, 6595–6663.
Chem. Eur. J. 2013, 19, 5220–5230.
Surf. Sci. Rep. 2014, 69, 389–441.

色素増感型光触媒による水分解

Chem. Commun. 2009, 3577–3579.
Chem. Commun. 2012, 48, 988–990.
Chem. Eur. J. 2012, 18, 12103–12111.
Chem. Mater. 2013, 25, 122–131.
J. Mater. Chem. A 2014, 2, 12952–12961.

色素増感型光触媒による二酸化炭素の固定化

Dalton Trans. 2012, 41, 9594–9597.
J. Am. Chem. Soc. 2014, 136, 13518–13521.

色素増感型光触媒を使った物質変換

Green Chem. 2010, 12, 400–406.
Org. Lett. 2012, 14, 3272–3275.
Angew. Chem. Int. Ed. 2012, 51, 4062–4066.
Catal. Commun. 2014, 43, 61–65.



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