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日本化学会春記年会体験記(後編)

ケム!ケム!ケム!ケム!(今回のイブニングミキサー参加した方はわかるネタですが…)
こんにちは、化学大好き君です。
今回は日本化学会春季年会の体験記の後編(3日目、4日目)になります。
前編を読まれていない方はこちらから。

それでは激動の後編、どうぞ!!!!


3日目

3日目からは学校が無いので午前からフル参加です!!!
A講演とポスター発表を主に聞いていたので、そちらの振り返りをしていきたいと思います。

講演を聞くのは楽しい♬

3日目にまず聴講したのは有機金属化学のセッション。主に金属錯体を利用した反応を扱っていたように思います。特にこのセッションでは、各研究ごとに個性というか、研究室のバックグラウンドをうっすらと感じることができて楽しかったです。また休憩時間に走って付設展示会の方に行き、ACSのコーナー(日によって渡すものが違っていたよう)でJ.O.Cのシールを貰ったのも良い思い出です。
以下すごく心に残っている発表です。

福井大のanti-Michael反応の話
大阪公立大のアンタラセンへの直接置換基導入法
京大藤原研の多置換のボロン酸エステルの合成
その他、慶應大のカチオン性Pd錯体の計算化学的検討などは、少し難しく感じました。(私の理解力不足の問題です…)

伊丹研のL領域選択的APEX反応はすごくスライドがカッコ良くて、つい見とれてしまいましたねw。僕もああいうスライド作れるようになりたい!!
(もちろんスライドだけでなく、研究内容もトークも素晴らしかったです)
伊丹研の凄さはこの後、午後に改めて感じることになるのでした。。。

定食をパスカルホールで食べて、メールの文を打っていたら午前が終わりました。次の章に移ります。

あの方と再会!!

糖分を摂取した後、14号館(年会本部があるところ)にいたら、ばったり菅会長にお会いしました。約16時間ぶりの再会ですね。僕の方からお辞儀をし、挨拶をして、昨日のミキサーで取り損ねた2ショットをとることが出来ました~。僕は会長と少し立ち話をし、その後会長は年会本部の方に戻られました。

思えば…僕が化学に取りつかれて研究をはじめ、日本化学会という組織を知ったのは2年前でした。その時は、HPなどでは菅会長は新会長として出ていました。そして2年後の今、僕は中学卒業を機に一通り研究や勉強に区切りがつき、菅先生はもうすぐ会長職を引退されます。(日本化学会会長の任期は2年)僕はそれを知って、「僕が化学に対してがむしゃらに走り続けてたこの2年は菅先生と共にあったのか…」となんだか感慨深くなりました。
(菅先生に失礼かもしれませんが…)
同時に、一つの時代に区切りがつくというのはこういうことなのかもしれないなとも思いました。
(考えすぎですかね…このあたりに関する皆様の考えも知りたいのでXで教えてください。)

伊丹研…すげえ!

午後は僕のFFさんが登壇される、脂肪族・脂環式化合物,新反応技術のセクションを聴講しました。なんと開始から4演題が連続して北大の永木研による発表でした。どれもマイクロフローリアクターに関する内容で、FFさんはその3番目の発表でしたが、内容も興味深くトークも見習うところがありました。大変素晴らしかったです。永木先生に挨拶したら「北海道来たらうちに遊びにおいでよ」と言われました。北海道に旅行に行く際にはお邪魔させていただこうかと思います。マイクロフローリアクターが面白そうなので今度本を買います。

その後は、、伊丹研による多環芳香族分子の合成と芳香環連結の講演でしたが、これに心惹かれました。(午前と同じくスライドカッコ良かった~)その場にいた皆様も同じようで、休憩時間には皆この発表の話でもちきりになるほどでした。伊丹研の研究は以前から興味があったので、午前の発表も含めて色々と感じるものがありました。この分野が好きなので今度本を買いますpart2。

この後も面白い講演を何件か聞き、ポスター発表に向かいました。ポスターではなんと高校生の方も発表していました。何点か気になる点があったのでディスカッションをしました。ポスター発表は発表者と聴講者の距離が近いのでディスカッションがしやすいのが魅力ですよね。(筆者も一度ポスターやったことがあります)この高校生の方は将来優秀な研究者になると思いますね。ちなみに聞けば、私のことをかなりよく知っていました。(その方とはX以外でもつながりがあり、このあたりは深掘りすると長くなるので控えますが…)

ポスターを見て回った後、帰りました。
時間が悪かったようで虹を見ることはできませんでした。残念!!!

4日目

4日目はいよいよ最終日。楽しかった年会も終わると思うと少し寂しい気持ちになりました。また天然物のセクションのみを聞きました。果たして終わりは良かったのでしょうか?(ちょっと少なめです。)

天然物漬けの1日の行方は…?

発表が行われた9号館は昨日までの11号館とはまた異なった建物でした。写真は取り忘れたのでHPから引用します。

9号館

1発目の合成の発表が終わったところで、カタカタカタ…地震が起こり携帯の大きな緊急地震速報の音が聞こえてきました。震度は3でしたが、私含め皆さんそこそこ焦っていました。揺れが収まって再開することになりましたが、もう少し揺れが強かったら…と考えると防災の大切さを考えさせられますね。

話がそれて申し訳ないのですが、発表の中で特に面白かったのは
・中央大のイリオモテオリド-1aの合成研究
でした。理由としては化合物の名前がインパクトあって好きだからです。

それだけって思う方がいらっしゃると思いますが、無知で純粋な中学生にはそれだけで惹かれてしまうのです。。。

その後、栄養と大学院講義有機化学を摂取して午後、ラストセクションを聴講しました。
午後の講演はZTXやneo-STXといった毒性の高い化合物の合成から入りました。なんかこう、TTXをはじめとした「〇TX」っていう(つくばエクスプレスではない)化合物いいですよね。それだけで胸が高まってしまう。
そんなことを考えてながら、面白い変換や構造を目にしていたら座長の先生が
「それでは本セクションを終了させていただきます。活発なご議論ありがとうございました。」と仰って僕の日本化学会104春季年会は終わりました。

天然物合成、Interesting過ぎました。好きです。

さよなら104年会。

ここまで読んでくださっている方は果たしているのか、というところですが、全体の総括をします。

今回の104年会…………マジでやばかったです!!
いろんな研究を知れたり、様々な化学研究者とお話しや名刺交換ができたりと4日間興奮が止まらなかったです。

また、今回の学会を機に「さらに研究や勉強に邁進しよう」と心持が変化しましたのも事実です。
これからも1報の論文が出せるように頑張って参ります。

それでは、皆さん来年は関西大学でお会いしましょう!

(今後もこんな感じでNote投稿していくので、よろしくお願いします)

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