第4回オモイカネ杯参戦記 本戦・決勝
はじめに
第4回オモイカネ杯、なんと優勝することができました。これも応援してくださった皆様のお蔭です。ありがとうございます。
今回は、本戦と決勝の問題を解きながら何を思っていたのか、何問かピックアップして書いていこうと思います。
今回の本戦と決勝では、下記二点を重視して解くことにしていました。
防災学たんが簡単に解ける問題を取りこぼさないように留意し、引き離されないようにする
1番を踏まえたペース配分を考えるため、全員の得点を記録しながらプレイする
上記、第3回の反省を踏まえて試してみたのですが、結果的にはこれが優勝への原動力の一部になりました。
以下、必要に応じて敬称略。誤字があれば後ほど直すかもしれません。
本戦 Q.01
正解は「亜アンチモン酸」。まさかの正解0人でした。
ごめん。ごめんて。
まさか正解者ゼロ名とは思っていませんでした。テ〇エンさんとか彩恵〇りさんとかが解いてくれると思っていたんです。信じてください。
本戦 Q.02
勘だけど、おそらくコクヨしかありますまい。ということで無難に正解。
本戦 Q.03
わからず。ある程度独立性があるのでは?と思ってしばし考えこみました。会計検査院 → おそらく違う。
総務省 → それなら出題しづらいはず。
内閣情報調査室 → あり得そうだけど決め手がないので自信が持てず、保留
内閣府? → 無くはなさそう。でも自信がない。だがそろそろ回答時間が切れそう。
という流れで内閣府にしました。見事に不正解。人事院かあ。言われてみれば、という感じで唸らされました。
全員不正解だから、まだ焦る時でもないなあといった感触。
本戦 Q.05
「確信はないけど、あの辺で歴史になる土地はトンブクトゥしかないのでは?」
ということで若干当てずっぽうではあるが正解。やったね。
本戦 Q.06
ブラジル!
皆この問題は正解してくるだろうから落とすわけにはいきません。
と、思ったら正解は防災学たんと私のみ。一応アドバンテージは得ましたが、防災学たんも正解しているなら微々たるものです。防災学たんは淡々と得点を積み上げてくるので、決して息苦しさを覚えないマラソンランナーみたいなものです。こちらが自滅したら勝てませんし、自滅しなくても勝てるとは限りません。一方的にストイックな戦いを強いられているが如し、です。つらみ。
本戦 Q.08
漢文つら。寸法が聞かれているのは…わかる。
「欲爲方版、令厚七寸。」
結局ここがわからないと困る。詰んだ。そもそも答えは一寸の整数倍なのだろうか。
―回答時間残り5秒―
いやそりゃ整数倍でしょ。計算してる時間がないから脊髄反射で答えるしかない。つまりはきっとこういうこと。
(25²±x²) = N² (N∈Z)
となるNはえーとえーと25にすごく近い数!
26寸?
…不正解。
なんというアホをやらかしたのでしょう。しかし落ち込んでいる暇はないので気持ちを切り替えました。
―本戦 得点中間発表―
4ポイント2人(ティエン、防災学たん)
3ポイント4人(古典力学たんbot、てとら、あろい、乃物けみか)
…3ポイントしか取れていない。こんなに振るわない結果になるとは思いませんでした。まず4~5ポイント程度取っているべきだし、防災学たんに後れを取っているのはもっと辛い。
本戦開始前は、決勝進出のためには8~9ポイント以上と見積もっていました。つまり、残り10問中5問、半分は正解しないといけないはずです。でも、3ポイント以上に6人もいる。これはボーダーラインが9~10ポイントに上がったのではないかと感じました。とにかく凡ミスだけは避けなければ、そう思いながらお茶を啜って気合を入れ直しました。
ありがたいことに、私はもう出題済み。防災学たんとあろいさんは出題待ち。つまり、私があと10問解く間に二人は9問分しか得点できないわけです。まだ、4位ギリギリで決勝進出という形なら十分可能性があると踏んでいました。
本戦 Q.13
第4回大会で2~3番目に悔しかった不正解でした。
難易度順に並べれば正解にたどり着くのか?と思い、B→C→?→?までは決めたつもりになれました。残りは2択。これを見事に外してしまいました。
解説であろいさんに「アメリカ横断ウルトラクイズ」なので、という趣旨の言葉を投げかけられて呆然。元クイズ人だったのに何たる失態。
ちなみに回答の補助線的になる思考としては、ウルトラクイズの問題形式が
Yes/No→三択→正答のパターンが数字などに制限された問題→自由回答
となる傾向に気づけば、アメリカ横断ウルトラクイズだという条件を考慮せずに正答にたどり着けた模様です。
でも今更ブツクサ言ってもしょうがないんですよね、ちょっと恥ずかしい不正答だったのは言うまでもありませんので。
そしてこの問題、得点上位陣(12/20問終了時点で5点以上)の5人のなかで防災学たんだけが正答していました。2位に2点差を付けての7点。悔しさと焦りの募る場面でした。心がちょっと折れました(1回目)。
本戦 Q.17
思い浮かぶのがラスター形式しかないので、諦めてラスター形式と回答。
淡々と答えただけのつもりでしたが、実は自分にとってここが勝負の分かれ目でした。
得点上位陣(16/20問終了時点で7点以上)の中では自分だけが正解。結果、8/20点となり単独2位に浮上しました。ここで気分的にはかなりホッとしたのを覚えています。
ちなみに、この問題は古典力学たんbotとラテン語たんも正解しており、二人の決勝進出にも少なくない役割を果たしています。放送ではそこまで盛り上がらなかったように見えるかもしれませんが、このタイミングで勝負が大きく動いたことは特筆すべきポイントです。
本戦 Q.18
中々全部を思い出せず冷や冷やしましたが。何とか正答しました。
途中までウルトラマンはセブンだと思い込んでいたので、あと一歩で不正解になるところでした。
この時間帯は本戦・決勝を通して疲労感がピークで、正直少しふらふらしながら回答していました。しんどかった…。
オモイカネ杯を運動に喩えるなら、延々と続くシャトルランだと言えるでしょう。全体としては長丁場なんですが、瞬発力を何度も何度も要求されながら解いていきますので。かなり負荷が高めのタスクです。
これ、ほかの出場者の方には同意いただけるのではないかと思います。そう思った方、ぜひコメントを残していっていただければと思います。
本戦 Q.19
ついに来ました、ラテ問です。実はこの時トラブルでラテン語たんが問題を読み上げるのは聞こえていなかったんですが、諦めて問題文を読むのに注力しました。
最初に目に入ったハイチ・クレオール語は流石にとっつきづらいなと感じたので、おとなしくシチリア語にとりかかります。
大丈夫。フランス語知らないのに仕事で論文を読む羽目になったこともあるけど大体読めたし(因みにAntoineがAntoine式を発表した際の原著です)。
そのまま読めばいいんだ…読める、ちょっと読めるぞ。
( )は大気中の現象で、氷が~ミリメートルから二センチメートル程度で結晶化した形をとるものである。
雪かな。
音声を聞かずに問題文を読んでいたおかげで、残り時間がまだ潤沢にありました。そこで、答えを雪と決めつけず、カタルーニャ語とガリシア語も読んでから判断することにしました。まずカタルーニャ語。
( )は水の沈降で、小さな氷の形を取るものである。
雪かもしれない。じゃあガリシア語。
( )は気象学上の現象の一つであり、小さい(?)氷の結晶でできているものである。
大きさ的に雹ではないんだろうな。じゃあ雪!
という訳で正解できました。
この段階で上位層の得点は下記の通り。
10点 防災学たん、乃物けみか
8点 あろい、古典力学たんbot、ラテン語たん
とりあえず決勝進出は確定。この後決勝開始まで少し時間があるはずなので、うまく集中力を高められるように気分を整えることを優先して過ごそう、そう決めました。
本戦 Q.20
山口先生のデレ期来ました。危なげなくIBMと回答。かなりホッとしたのを覚えています。
―本戦 結果発表―
11ポイント 防災学たん、乃物けみか
9ポイント ラテン語たん、古典力学たんbot
以下略
正直本戦も単独一位で通過したかったのですが、前半10問の不振から考えれば上出来でしょう。不思議と単独一位を逃した悔しさみたいなものはありませんでした。
この後都合25分の間があったので、甘いものを食べてお茶を飲んで英気を養っていました。
決勝 Q.3
来ました。前日に地学の資料集を読んでたんですよね。
という訳で運に助けられて正解。
決勝 Q.5
3か4。確か4だったはず?かなり運任せで回答しました。
ここで私とラテン語たんが正答し、得点が下記の通りとなりました。
5点 乃物けみか
3点 防災学たん、ラテン語たん
1点 古典力学たんbot
防災学たんに2点差を付けられたのは大きかったです。ちょっとだけメンタルリセット!
決勝 Q.7
本当は多くを語りたくないのですが、それだけ痛い展開になりました。本職にあるまじき不正解。Q.5で手に入れた優位を簡単に手放す間違い。
(言い訳させていただくと、問題の表記が私の偏った認知能力と相性が悪い、という事情がありました。)
これで防災学たんとの差が1点に縮まってしまいました。残りが8問しかないことを考えると、私より防災学たんが優勝する確率が高いと言わざるを得ません。ここで心が折れました(2回目)。
―決勝 得点中間発表―
得点
6点 乃物けみか
5点 防災学たん
3点 ラテン語たん
2点 古典力学たんbot
後半戦も安全運転で
やはりQ.7を落としたのが痛かったことを再認識。他の三人にとって易しい問題は安全運転、難しい問題は果敢に攻めるという二律背反的なプレイングが求められるシチュエーションになりました。
とは言え、今更大胆に何かをできるわけでもありません。
お茶飲んで頑張りますか、といったところです。
決勝 Q.8
チェスのオープニング、と来たので人名が含まれているもので実在するもの(例: ソコルスキー、カロ–カン、ヴェレソフ)を問われるのかと思ったのですが、都市名でした。何にせよズバリ全てを知っている訳ではないので、当て推量で何とかするしかありません。チェスの歴史と深く関わっている所なので1, 4, 6辺りかなと考えました。旧ソ連はチェスの有名プレイヤーを多く輩出しているという印象がありましたので、最後まで残すか外すか迷ったのですが、オモイカネ杯の問題は「後から考えてみたら割と筋の通った説明が一本ある」という趣向の問題が採用されやすいため、外しました。旧くて狭い意味でのヨーロッパだけが入っているのでは?と思ったので。
結果は正解。またもや指運的な所がありましたが、結果オーライです。この問題で単独正解になったのがまたラッキーな瞬間でした。防災学たんとの得点差を2位に広げることができました。あと一撃、あと一撃入れることができれば優勝できるかもしれない。優勝の可能性を五分に戻せた気がしました。
決勝 Q.10
これはいただき!見慣れたアコニチンの構造式があるのだから即答しなければなりません。トリカブト。
フグの絵は「トリカブト保険金殺人事件」でトリカブト毒とフグ毒を合わせて用いてアリバイ工作を図ったという意味で入っているのでしょう。謎の学術たんX、正体が誰なのかは皆目わかりませんが、大変ありがたかったです。
決勝 Q.11
詰んだ。ポケモンあまり良く知らない。
流石に2→X→X→4→3な気がする。焦りに焦っていてどう推論したのか覚えていないのですが、最後は指運で何とかなりました。この問題は結局全員正解だったので、ここで遅れを取らずに済んだのは僥倖でした。
決勝 Q.12
確信はないけど行けるかも?米の品種は全然わかりませんが、多分、はるみ。でも柑橘のはるみは西のほうで生産しているイメージが強いので、神奈川県で栽培されている米の品種との繋がりはわかりません。こういうのラテン語たんに聞きたいけど、今戦ってる最中だし。
という感じで、ふわっと正解しました。そしてやはりラテン語たんは正解。「こないだたべた!」って書いていてちょっと笑いました。こうしてまだ笑える余力が残ってるから、あと3問戦い抜けるのでは?
そして得点。
11点 乃物けみか
8点 防災学たん
6点 ラテン語たん
4点 古典力学たんbot
2位と3点差!!
防災学たんがあと全問正解しても、その間に私は1問でも解けばいい。
ここで取った1点は滅茶苦茶大きかったです。おそらく優勝はできるんだろう、そういう気がして元気が湧きました。
決勝 Q.13
頭文字をわざわざ考えなかったのですが、ESG債だということは確実なので、ササっと回答を書いて待機していました。と言いつつESG債券って書いてしまったので、そこは良くなかったですね。ともあれ正解したので、得点は下記の通りになりました。
12点 乃物けみか
9点 防災学たん
7点 ラテン語たん
4点 古典力学たんbot
残りが2問しかないので、優勝は確定しました。良かった。
ただ、高得点を取ってみたいのは言うまでもありません。このままどこまでも行ってみようじゃありませんか。武者震いしつつ次の問題を待ちました。
決勝 Q.14
Q.10に引き続き化学系の問題!来ました!やった!
だって、答えが光って見えてますもの。問題文を4秒で2度見して快哉を叫びました。まさかここから自分の得意分野の問題が出るとは思っていませんでしたので。
答えはフェノール!皆さん、分子の声聞こえていますか!!
かねさんに代わって問題解説をさせていただきましたが、ウキウキしていてしっちゃかめっちゃかになってましたね。
補足: オモイカネ杯の問題ですが、ラテン語たんがいるので「~語で〇〇という意味がある…」という問題が少なかったりなど、成績上位常連が(露骨な意図がないにせよ)マークされているのが常です。なので、決勝の最終盤になって私が得意な分野の問題が出る可能性は低いと踏んでおり、びっくりしました。
決勝 Q.15
テキサスとルイジアナとフロリダは分かりやすいですね。あとは接している部分が少ないけどミシシッピとアラバマだったはず。
ここでちょっと魔が差したので、誤答が1個までなら減点されないことを利用して
「コ ロ ン ビ ア」
ってボケを一度書いたんですけど、思い直して消しました。完答で締めくくりたいと思いましたし、ミシシッピとアラバマは自信が無かったので、危険を冒してまでボケる必要もないでしょうといった所です(結局全員正解扱いとなったのを見て、ボケなくて良かったんだろうなと感じました)。
回答を打ち終えて、やり切ったぞ、という感覚に一旦浸り、この後起こるであろう全てを透明な気持ちになって待ちました。
結果、
かねさんには「ちょっと待って」「こんなに正解したんですか?」
防災学たんには「こんだけ完璧なプレイングをされるとどうやっても勝てねえなって感じですね」
と言っていただけたので、本当に満足です。
運に十二分に助けられて、前回の悔しさも晴らし、願いを達成できたと思います。
応援していただいた皆様、改めてありがとうございました。
今後も是非お引き立ての程よろしくお願い申し上げます。
ではでは!
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