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私の料理って…

私は独学の料理人です。
料理学校に行っていない。
有名なレストランのキッチンで働いた経験もない。
華やかな経歴はない。

料理歴9年
シェフ歴9年

独学です。
そう言えるようになったのは
つい最近のこと。

経歴がないことは
私にとっては、とても大きな"負い目"であったし
独学であることを隠していた時期もある。

雑誌やメディアの取材をしていただいた時
真っ先に聞かれるのは、必ず
【経歴】

私が『独学です。』と応えると
エッ?!と、皆さんびっくりしましたし
『どこか少しでも修行されたレストランありませんか?』
と聞き直す方もいた。

お客様からも
『どこで修行されたんですか?』 
とてもよく質問される。
今でも。


料理人において、経験や経歴は大切です。

どんな料理人の料理を食べても
やっぱり、その人が培ってきた"イズム"を感じます。
経験や経歴の積み重ねが
その料理人の料理に表現されています。


私にはソレがない。

私が表現しているものって何???

私の心にはずっとあった。

"私の料理"って何だろう。。。





そんな時にアメリカに行った。


ニューヨークでミシュランを獲り続けている【GRAMERCY TAVERN】に行った。
世界中から集まる料理人。
国籍も年齢も経歴も関係なく
実力で勝負している環境で闘っていた。
皆が必死だった。



吹っ切れた。



こんな小さなことに悩んでいる場合ではない。
こんな小さな視野で判断している場合ではない。

華やかな経歴を今から作ることは出来ないけど
経験は、積み重ねることが出来る。
何歳になってもチャレンジすることが出来る。

私の積み重ね
私らしい積み重ね
私だけの積み重ねが
今の私の料理だ

そう思えた


私は沖縄県で出会ったパートナーである本橋と
本橋の出身地である茨城県で独立をした。

独立してから9年間
様々な食材に触れ、
食材の組み合わせを楽しく自由な発想で皿にしてきた。

ここ5年は毎月12から15皿、年間で平均150皿
作ってきている。


今は私達2人のルーツである【沖縄県】と【茨城県】を中心に、各地の農園、農場、養鶏場、ワイナリー、酒蔵などを訪ね、
素晴らしい生産者さんたちがつくる
"想いのある素材"を使わせていただいている。
生産者さん達の想いも載せて
料理に表現している。

コレは"私の料理だ"

今は胸を張って言える。


私は、これからも

【私の料理】を追求していく。

私らしく。

chef naoとして。 


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