見出し画像

病院から退院後どうするかの連絡が入った

介護にはお金がかかるとは聞いていたけれど。ため息しか出ないな。


そろそろ退院できそうですと、病院から電話がかかってきた。退院後どうするかについて考えておいてほしいと言われる。

選択肢は3つ。

ひとつめは、自宅に帰って今まで通り一人で暮らし、安否確認で毎日連絡する。

ふたつめは、施設に入所。

みっつめは、私か兄が引き取る。


母の性格からして、ひとつめの選択肢しかないだろう。以前どうしたいか聞いた時も、家で暮らしたいと言っていたし。猫と離れたくないから、家で暮らしたいのは譲れないはずだ。


ふたつめの施設は、ケアマネさんに聞いてみたら母のように要介護2だとケアハウスか有料の民間施設になるらしい。これはやっぱり費用がかかってきて、ケアハウスで最低8〜12万、有料施設は13〜15万の基本料金。これに食事代や介護費が更にかかってくる。

ケアハウスは、基本自立して暮らす人のための所なので、通院も自分で行かないといけない。ここの暮らしにかかるお金に、医療費もかかってくる。タクシーを使うならタクシー代も。そりゃあ、みんな必死になって老後のために蓄えるわけよね。

ここに入るメリットは、自宅での孤独死を防ぐといったところだろうか。今は、空いている所があるのか、見つかれったとしてそこがどのくらいかかるのかを探して調べてもらっている。


みっつめは、引き取って一緒に暮らす。これは兄は無視を決め込んでいるので、引き取るのは私になるだろう。これは、母の年金を使わせてもらえるなら十分可能だ。しかし、痴呆が一気に進むと思う。祖母に似てきているのなら、頑固で譲らず自己中の母なので、必ず私の家族が地獄を見る。金銭的に可能ではあるができるなら避けたい。

母にも聞いたことがあるのだが、母は近所の人が引き取られていってすぐに亡くなってしまった一例をあげて、死ぬから嫌だと拒んでいた。ボケたくないとも言っていて、彼女なりに祖母のようにはなりたくないという抵抗感も持っている。

ひとつひとつの選択肢をケアマネさんと話していて、母はデイサービスを利用したりみんなと一緒に過ごしたりするのは苦手なタイプなので、たとえ家でひとりで亡くなったとしてもそれが本望なのではないかとなった。利用し始めて間もないのに、母の性格を把握されているのには感心した。仕事柄たくさんのケースを見ているのでわかってしまうのだろうけど、さすがだと思う。


家の片付けや母のことで3人で分担し合おうと持ちかけてから一切電話に出てくれないので、兄からの援助は一切ないと覚悟するしかない。でも、私にも仕事や生活がある。自分が実際になってみると介護離職する人の気持ちがよくわかった。仕事をやめたところで生活できなくなるのに、介護者というだけで収入が減ることを要求される。

収入のある高齢者はそれ相応に負担してくれないかな。

氷河期世代は、就職や結婚、子育てに介護でも苦労しないといけないのだな。

母が年金から私が帰省するのを少しでも援助してくれるのなら、時々帰れるし、家の片付けやゴミ捨てもできる。通院日に合わせて帰れば、タクシー代も浮くだろう。ヘルパーさんに来てもらう回数を増やして、看護師さんも週一回訪問してもらって、体調や栄養状態を見てもらえたら通院までのつなぎにもなる。そうやってサービスを利用していけば、本人が望むように家で暮らすのは十分可能だと思う。

見守り家電を入れたり、ベッドにして暮らしやすくしたり、少し手を入れてあげたら、母も私もお互いに金銭的にも体力的にも苦しくないのだけどな。

ただ、これも選ぶのは母。

退院後の暮らしに目処がつかないと退院予定日が決められないのだけど、それを話そうとしたのに怒って電話切っちゃうんだもんな。

まどしばらくは入院しているみたいだし、すぐに連絡するとつけあがっていい気になるので、もう少し放っておくことにする。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?