愛している

お願い逃げて。私はあなたのことを殺したくはないの。お願い。助けて。
泣きながら言う姿が最後に見た彼女の姿だった。
俺と彼女は同姓して、3か月。そこそこうまくいっていると思う。家事は担当制、食事に関しては毎日交代制。喧嘩もせずに仲良暮らしていた。
そんなある日、彼女は突然帰ってこなくなった。最初は俺が知らないうちに何かやらかし起こった彼女が一時期的な家でをしたのだと思った。しかし、待っていても帰ってこない。恐ろしく感じた俺は彼女の実家に電話をした。すると、「そいつは誰だ?お前は何者だ?」と言われた。
何を言っているんだ?不思議に思った俺は、彼女を探すことにした。警察に捜査願いを出しに行くと死んだことになっており、役所に行っても死んだことになっていた。さらにおかしいのがなぜか俺は彼女と結婚していて俺は鰥夫になっていた。誰に話してもわかってもらえず、妻を亡くしたことで精神的におかしくなったと思われるほどだった。
最後の手段、これで見つからなければ俺は死のうと思いかけをしてみることにした。それは、そこに頼むと探し物は100%見つかるが命がなくなると噂の異能探偵事務所に行くことだった。
入ってみると割かし普通の探偵事務所で、噂になるほど恐ろしい雰囲気は感じられなかった。探偵に会うため客室で待っていると、一人の男性が入ってきた。見た目は20代後半で180cmぐらいありそうな高身長、何より不気味なくらいきれいな顔。彼を見た瞬間死にたいと思った。しかし、今死んでは意味がないと思い俺は意を決して震えながら声を出した。
「俺は相模 幸喜と申します。お願いがあってここに来ました。」
「私は異能 誠一。依頼ということですね。なるほど。詳しくおきかせねがいますか」
ということですべてを話した。すると衝撃の事実が語られた。
まず彼女は死んでいて化け物になったこと、彼女を生き返らせれないが人に戻すことは可能であること、そして俺はその力があるということだ。
意味が解らなかったし恐ろしかったが彼女のためならと俺は異能探偵事務所で働くことにした。最初は厳しい訓練に勉強尽くしで大変だったが、呑み込みが人より早いおかげでたったの1か月ですべてを習得した。そして彼女を探し、助けることになった。俺は式神を駆使し探し当てると化け物を退治しようと戦いに挑んだが化け物は俺が思ったよりも賢く彼女の姿で襲ってきた。攻撃しようにもできず避けていると化け物につかまってしまった。

私は今何を。なぜ目の前に幸喜君がいるの?なぜ彼の首を絞めているの?やめて、私彼を殺したくないの、お願いやめて、
「助けて。」

驚いた。化け物に操られている彼女が助けてとはっきり言ったのだ。俺は彼女を助けたい一心で必死に戦った。異能さんも助けに来てくれたおかげで何とか化け物を退治することができ彼女を救えた。しかし、彼女はあの世の人間、こちらの世界で生きることはできないだろうと最後の別れを告げようとすると、
「きみもここで働くかい?」
異能さんが突然言い出した。
「へ?いいんですか?」
「うん。問題ないよ。」
ということで俺たち相模夫婦は化け物退治を生業として仲良く元気?に暮らしています。
「愛しているよ霊」
愛しているわ幸喜、殺したいほどに」

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