Chelip アイドル最後の日。
今から3年前の2019年8月31日は、麻友/美音の夢であった鳥取/米子にある地元最大級のホールである米子市公会堂大ホールにて〈アイドル=Chelip〉として最後となる『Chelip LAST FIRST HOME ONEMAN LIVE』が行われた日である。
今回はそんなアイドル最後の日から三周年という事で、皆さんの知らないこの日のおもひでを綴りたいと思います。
この日、私は朝イチに大阪から会場へと向かい、到着すると麻友/美音は既に到着していた。
麻友はメイク中で、その隣では美音がこの日ステージで流す映像に使う画像選びとその編集でパソコンと終始にらめっこしていた。
そしてステージでは、麻友/美音がお世話になったLIVEハウス=米子 AZTiC laughs 店長/ふゆさん率いるAZTiCチームがステージ設営や音響チェックを既に始めていた。
そんななか、麻友/美音の元に逸早く駆け付けたのは盟友=石川彩楓ちゃん(はちきんガールズ)だった。
いつもの三人ならば、揃ったと同時に話に花が咲き、盛り上がりっぱなしなのだが、この日は麻友も緊張気味。
そして、動画の編集がうまく進まないみたいで美音もどことなく焦っていた。
しかし、そこは彩楓ちゃんだ。
麻友/美音に話し掛けては笑顔にさせ、やはりこの日も彩楓ちゃんの存在は大きく、そんな和やかなムードに変えた彩楓ちゃんも到着したという事で何か特別な事が出来ないかと思い、指に"MAYU/MION"と書いてもらえないかと二人に提案すると彩楓ちゃんもノリノリ(^^)
その場にいた関係者の皆さんも巻き込み、麻友が"MAYU/MION"と書き、団結力を深めてくれたのだった。
そして団結力も深まったところで、楽屋を彩楓ちゃんに任せ、私はこの日担当のドキュメント映像の撮影を始めることとした。
動画/写真含め、楽屋の様子からリハーサル〜本番〜終演後に至るまで撮影し、後に発売された写真集を担当された、CDジャケットでもお馴染みのフォトグラファー=種田宏幸さんとは違った角度で撮影する役割だった。
そうこうしているうちにリハーサルが始まり、私は客席から撮影する事にした。
先述した通り現場を仕切るのはふゆさん。的確な指示の下、リハは順調に進み、時に客席にいる私にも音響確認やMCのタイミング、さらには最後の幕を下ろすタイミングに至るまで良し悪しの確認をしてくれては、客席目線に立ってのアドヴァイスを私もしたりもした。
しかし、気になる事があった...。
それはコチラも先述した編集中の動画だ。リハ中も編集作業は行われており、美音がリハで抜けている間も美音父が編集していた。
結局リハには間に合わず、美音からこのタイミングで流すのでと共有されリハは終了、その後も美音は編集作業へと戻って行った。
そうこうしているうちに地元テレビ/ラジオ局といった各メディアの方々、さらにはアイドル評論家の南波一海さん、そしてさんぽうの大将に至るまで縁のある方々の訪問が増え始め、会場前にも多くのお客様が集まり始めた。
また入口近辺にはポスターも貼られ、ロビーには沢山の花も届き、いよいよ本番間際の様相を擁して来た。
本来ならこのタイミングでの心境を語る動画をツイートするのだが『時間がない』と美音。
それもそのはず、詳しくは分からないが動画は仕上がる手前まで来ているものの、トラブル発生で間に合わない可能性が出て来たのだ。
その後も本番直前まで作業は続いたが残念ながら流すのを断念し、本番に備えるのだった。
そして15時...
いよいよ開場時間となった。
入口には多くのお客様が並び、ロビーに進むとそのままグッズ売場に多くのお客様が詰め掛け、また沢山届いた花束の数々を見ようとそちらにも多くのお客様が詰め掛けていた。
さらに会場に入ると、とても素敵な横断幕が!
朝から大忙しで考える時間もなかったが、この横断幕を見て初めて『いよいよ本当に最後なんだな』と実感したのもこの時であった。
そして私は撮影の合間を縫ってグッズ売場もしばし担当する事となった。
すると『お疲れ様です!』と、聞き覚えのある声がしたので振り返ると、そこにはイエハピのお二方とミラスカまりちゃんが!!
そう、この日ステージでの花束贈呈の為にわざわざ駆け付けてくれたのだ(泣)
他にも jubilee jubilee のメンバーや Re:Jewel のお二方など、これまで共演してきた後輩達も麻友/美音 最後の勇姿を見届けようと駆け付けていた。
そして16時...
いよいよ開演時間となった。
ここからはもう皆さんも参戦されていたと思うので省略するが、それはもうステージ裏から見る照明と皆さんのサイリウムの光が美しいのなんの!!
スポットを浴び大勢の観客の前でパフォーマンスする麻友/美音の姿は絶景だった。
また、ステージ裾から二人を見守るふゆさんの姿もとても印象的だった。
そして三時間に及ぶ公演もいよいよ、終わりに近付いて来た。
ここまでのセット・リストは
1.Partyは終わらない
2.ソング・フォー・ユー
3.Che Che Chelip~魔法のコトバ~
4.it's SHOW TIME
5.これって恋だと思うんだ
6.ガールズ・ミッドナイト
7.フラッシュバック
8.恋愛至上主義
9.あなたへ~Chelip Ver
10.Change the Power!!!
11.アン デュ トロワ
12.あなたへ~花純 Ver
12.サマータイムシンデレラ
14.Fantasisuta!
15.Lovin' You
16.輝る風の中の全て
17.KeepOn
18.again
19.アシンメトリー
20.君へのPrologue
【アンコール】
21.サマータイムシンデレラ
22.希望交響曲
【アンコール2】
23.Partyは終わらない
ここで最後を締め括る24曲目の『アシンメトリー』の前に二人から最後の挨拶が始まった。
麻友『自分で引退を切り出したのに辞めるの止めようかと思った、でも成長しなきゃと思った』
美音『沢山の方に支えられてここまでやって来た、だけど何より相方が麻友だったからやってこれた。麻友?これからも美音のこと好きでいてくれますか?』
麻友『(号泣しながら)当たり前じゃん』
コレが全てを物語っているのではないかと思った。
互いに支え合ってきた絆を感じた。
そして最後の『アシンメトリー』を終え、ステージの端から端まで手を振り、最後手を繋ぎ深々と頭を下げ、しゃがみながら幕が降りる最後の最後まで手を振り続けラスト・ステージは幕を閉じた訳だが、完全に幕が下りるとそのまま二人は泣き崩れた。
そして、互いを抱きしめて号泣していた。
私は見るに見かねて撮影を中断し二人の元に駆け寄りしばらく見守り、立ち上がる事も出来ない二人を支え楽屋まで連れて行った。
しかし、ドラマはまだ終わらず、幕の向こう側では奇跡が起こっていた。
終演後、会場に流された『サマータイムシンデレラ』をチームChelipの皆さんが大合唱していたのだ。
あの愛溢れる大合唱は正に伝説となる瞬間だった。
本来ならばここで編集していた映像が流されるはずだったであろうと思われるが、結果このチームChelipの皆さんの歌声が最高の演出となり、また二人への素敵すぎる贈り物になったのではないだろうか。
本当にチームChelipの皆さんは最後まで最高だったとつくづく感心させられる時間でもあった。
そして楽屋には多くの関係者の皆さんやこれまで共演者して来た多くの方々が訪れ、撮影や挨拶を交わし、完全撤収迫るなか急いでロビーに移動し、一つ一つの花と記念撮影をしていった。
そして最後は客席に座った写真を残したいと二人からのリクエストがあり、記念に撮影しこの日を終えたのであった。
とにもかくにも、三年前の今日は皆さんが知らない多くのエピソードがあり、また皆さんから沢山の感動もいただいた、Chelipアイドル最後の日となったのでした。
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