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日野プロジェクト<3>住み慣れた地域で安心して暮らすために~第1回勉強会『高齢者の安心な暮らしを考える』開催報告


『日野プロジェクト』は、高齢期にさしかかっていく一人暮らしの方が、ご自宅の敷地の中に、地域に開くコミュニティスペースと小さなアパートメントをつくり、地域の大人たち・子どもたちとともに場を育て、関係を育てていくことで、これからの暮らしを心豊かにしていくための住まいづくりに取り組むモデル的プロジェクトです。

このプロジェクトの特徴は、住まいの主であるMさんがケアマネージャーさんであり、さらに居住支援法人が敷地内に拠点を構えているため、ここを拠点に様々なヒト・モノ・コトに出会い、ちょっとした相談事を気軽にできるような人間関係ができ、地域の様々な空き家・空き室も活用した居住支援に結びつけていきたいと考えていることです。

今回、地域の方々に呼びかけて『高齢者の安心な暮らしを考える』をテーマに第1回の勉強会を開催しました。10月30日(月)午後の平日の開催でしたが、地域の民生児童委員さん数人、市社協の職員さんが参加してくださいました。

前半は、「高齢者住まい相談室こたつ」の松田朗さんのお話。高齢者の住まいの困りごと、アパート賃貸の要点、高齢者向け住宅・施設や生活資金を得るための情報、自宅の売却の手順の説明など。NHK〈おはよう日本〉で7月に放映された動画も紹介。

松田さんからの話を受けて、後半は地域の課題の掘り起こしのためのワークを行い、地域の足であるバスの本数減に対する住民の要望活動の紹介や、生活の中での困りごとをそれぞれに出し合いました。

民生児童委員の方からは「生活状況が掴めない人が多い」「近隣でちょっと頼める関係がなくなっている」ことが挙がり、そこで話題になったのは「互近所サービス・ちょこすけ」でした。地域での助け合いを支える仕組みの一つですが、サービスをする側も高齢のための限界、作業の難易度が追い付かないといったことの他、地域の中でのマッチングが大きな課題であることがわかりました。「近いから頼みづらいこともある」「本当にここに頼んで大丈夫?という疑問をよく耳にする」といったことも出されました。また、社協の職員さんからは、マンションに管理人さんがいるように、地域にも管理人さんのようなものがあると良いのではと、新たな視点でモノを考える発想をいただきました。

自分が信頼している人の紹介なら安心ということから〈居住支援〉のあり方に話が進みました。居住支援法人(こたつ、住まいと暮らしの相談室、CHC)の活動を紹介する中で、居住支援法人が「ちょこすけ」のようなことをやってはどうかとの提案も。CHCからは、コレクティブハウスで夕食づくりなど、日常の暮らしの一部を共同していることによって「生活の中でやり続けていくことで関係ができる」ことの安心感や信頼関係についての話がありました。

締めくくりに「これからの居住支援」について山本さん(住まいと暮らしの相談室)が発言。「団体と団体がつながる段階の次として、人と人がつながることが必要な段階に来ている。地域のお節介屋さんとどうつながるか。自然につながるための拠点としてマルシェ、子ども食堂、イベント等がある。地域住民どうしによる暮らしの支え合いをサポートすることが大事」と実践例を交えて話されました。参加者からは、「畳屋の父親がお節介役だったことを思い出した」などの感想が聞かれました。

最後に、Mさんから「自分の家と庭を地域の役に立つかたちで使ってもらいたいと取り組み始めた。共同住宅を活用できるようにしていきたい」と(仮称)日野プロジェクトの抱負が語られました。日常の暮らしの場で様々な人が顔を合わせ、日頃の思いや考えていることが率直に交わされ、課題を共有できました。今後の取り組みに向けて確かな一歩を踏み出したと実感した時間でした。

※本勉強会は、【共催】一般社団法人住まいと暮らしの相談室・株式会社こたつ生活介護【協力】NPO法人コレクティブハウジング社

(日野P担当:狩野・川田)


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