史上初 無観客五輪に思うこと

私はスポーツが大好きで運良く19年RWCとこのオリンピックに仕事として関われた。もちろん現場であるが、都下某会場の計画に携わっている。

そして、昨日無観客開催が決定した。

個人的には去年の延期決定の時から無観客開催になるだろうなぁと密かに感じていた。コロナも1年や2年で収まるはずもないし、強行開催となれば、国民感情との落としどころは無観客しかないだろうと。

それはさておき、会場の準備は我が会場では着々と進んでいた。(全会場でもトップクラスで進んでいた。) ちなみに組織委の現場は役所からの出向者が多く、民間からは広告代理店、スポーツイベント会社などからの出向組、あとは会社を辞めてオリンピックに関わりたい志願兵(笑)で構成されている。

話を戻そう。
準備が進んでいる我が会場だが、進んでいるその理由は抜群に人材が良い。私より年下のメンバーが中心であるが、いずれのメンバーにもその仕事ぶりに感心させられる。そこで思ったのは優秀な人材、組織とは個人と個人の間にある業務の谷間を率先して、気を利かせて、予測し先回りし、潰していける人、集団なのかなと。であるから、この案件どうなってる?となった時に自分がやってます、やります、となるので次々とミッションクリアになっていく。
上記以外その他色々とこの歳で勉強させられた。感謝感謝である。

そんな優秀な人材が準備万端で進めていた大会自体もほぼ水泡に帰す結果となってしまい、私を含めその落胆は正直甚大である。 
兵士が優秀でも、上官が不出来だと結局うまく立ち行かない、のステレオタイプである。

上は上で色々とあるだろうが、現場にかかる負担を思えば、ここにきて無観客の判断はあまりに酷に思う。なぜ、もっと早く判断できなかったのか?
ここに今の日本にある根深い病巣が顕在化したと言える。単純に決断、英断ができないのだ。

そんなウジウジした面子が揃った組織委上層部であるから、この後も金の問題で揉めるのは必至だ。
どぅなるかと言えば一度外部協力者に発注をかけているので、アルバイト君・備品などの確保されているのだが、それが使われないから減額しろ、とその決めきれない人たちは8割がた言ってくる。自分たちが決めきれなかったのが、原因にも関わらず。。。
民間なら下請法違反だ(笑

無観客になったといえ競技は行われるので、現場は切替えて競技、選手にフォーカスしてまた働く。

史上初の無観客開催という過去に例のない特別な大会をどのように盛り上げるか、が現場の次のミッションとなる。

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