2022/09/20 本日の日記「透明な過去に 不透明な明日に(Will+Dress12話の話です)」

激動すぎて疲れていたけど一人反省会ですわぞよ。

いろいろ反省点は見えてきたので今後に活かせるように日々精進です。頑張ろう。

次はもっと強くなるぞ!!!


さて、それはさておき、今回もWill+Dressのお話です。今回も面白かった!って言わせてくれ!!!!!!!

いや、面白すぎるか?

準決勝第2試合、ユウユとミチルのファイトは、周囲から見れば予定調和の試合。

ミチルが勝つに決まっている、なぜならミチルは最強で、伝説だから。

そんなアウェーの中、自分の想いを決勝の舞台でライカへと届けるため、ユウユの戦いが始まる!


今回はちょっと書きたいことが多いので、それぞれの視点から語りたい。


まずはユウユ。

ユウユには今、明確な目標がある。「この大会を勝ち抜き、ライカに想いを届けること」だ。

だからそもそも「ミチルを倒すこと」が目標ではない。もちろん、ミチルを倒さなければ先には進めないんだけど、ここは乗り越えなければならない壁であり、しかもミチルが特別壁だったわけではない。

ザクサ、タイゾウ、ウララ。みんながユウユにとって乗り越えるべき壁の一つだった。

ミチルもその中の一人。もちろんこの中じゃ誰よりも強い。何なら、真の目的であるライカよりも。

でも、だからと言ってユウユはそれを特別視しない。ユウユからしたら、全員が同じ「ヴァンガードファイター」であり、「越えるべき壁」だった。

それほど相手が強大でも、いつもの自分で立ち向かう。ミチルに勝つだけじゃなく、その先へと向かうために。

序盤、相手の雰囲気に飲み込まれそうになった時でも、ユウユのプレイは冷静だった。ドラジュエルドは相手のパワーを1にするユニット。描写していたかはさておき、ロックアグールはスタンドする能力も持ち合わせる。

だから序盤は攻めるよりも相手のリソースを減らすように動きつつ、自分は最低限の動きで受けに回れるように立ち回る。

そしてミチルのターンのペルソナライドを耐え抜くに至るが、その間にもユウユはずっとミチルを恐れていた。

そりゃそうだ、相手は伝説のプロファイター。初めて日も浅く、プロの世界相手に飛び込んだこともないのだから、相手の放つバチバチの雰囲気に気後れするのは当然というか…

それを見抜かれてもなお、逃げない選択をした。この人に勝ちたい。どうやったら今の自分がフルパワーを出せて、勝ちに繋がる?

そう考えている間に、彼の表情は険しいながらもその口元は緩んでいた。笑っていた。

やべえ、どうやって勝てば良いんだ…と思いながらも、まだ終わりじゃない、カードが諦めていない。

どれだけ可能性が低くても、今の自分にできることがある。

そう思えるから、勝つ手段を模索することが楽しくてしょうがない。

だからあの時、自然と笑みが溢れた。それをミチルに指摘された時、ミチルは「もっとおいでよ」とユウユに手を差し出す。

その瞬間、一瞬ユウユの額から汗は消えた。迷う必要はない。今迷うくらいなら、この激流をモノにして、進みながら答えを得るしかない。

ユウユはこれまでもそのスタイルで戦ってきた。

デイブレイクとの名古屋決戦、シノブに追い詰められた時も手札のバリエンテでどうやって越えれば良いのかわからなかった。

でもユウユは自分のデッキを信じてマハーニルヴァーナを引き当てた。カードにユウユが答えた形だ。

しかも今回の相手は廻間ミチル。これまでの彼の言動を見ても、この全力をきっと受け止めてくれる。ユウユの戦いを、真正面から受け止める。

だから、もう迷わなくていい。自分のできる全てで、今持てる全ての思考回路を使って、ミチルに勝つ。

そうしてペルソナライドで引き当てたのは、次弾「烈火翠嵐」のパッケージカードでもある「武装烈砲 バウルヴェルリーナ」。

このドローがこの勝負の分水嶺だった。

直前のミチルのターン、パワージェムのスキルで一瞬ミチルのポーカーフェイスが崩れた。

ミチルほどのファイターの心が動く。それは、オーバートリガーが見えたことを意味するはず。

そして、公開領域にかなり出ているのでおそらく手札に完全ガードはない。

ならば、この状況において最も適していたカードと言えた。

バウルヴェルリーナには、ドライブチェックを行うスキルがある。この状況を覆すとしたら、ドライブチェックで全てを覆すしかない。

スキルでミチルのリアガードを一掃し、ユウユは最後の賭けに出る。

その時の彼の表情は、戦士の顔つきへと変わっていた。

ニルヴァーナのアタックまでは防がれ、オーバートリガーは見えない。

ガードタイミング上、多分完全ガードはない。手札の枚数的にも、残るガードはオーバートリガー程度。

もしバウルヴェルリーナでトリガーを引き当てても、合計パワーは61000。ゴルマギエルドのガード値、50000にはあと2000届かない。

でもユウユは諦めてはいなかった。

自分の勝利を願い、彼は最後のバウルヴェルリーナのアタックを仕掛ける。

そこで流れる「He said.」。ユウユが誰かと思いを交わすときに流れる、実に11話ぶりの入場曲にをバックに、ユウユは見事オーバートリガーを引き当てた。

ガードでヒールトリガーを出し尽くしていたミチルは敗北を確信し、ユウユに自らの想いを伝えた。

「自分と共に笑ってくれたファイターは久しぶりだった」。

自分のファイターとしての矜持が、ミチルに届いた故の勝利だった。

勝利を実感し、ユウユは吠える。初めて、その勝利の喜びを全身で表現してみせた。


そしてミチル。

彼は飢えていた。自らの目線と同じ目線で戦う相手を。

ミチルはヴァンガードが好きだ。ヴァンガードのこと以外ロクに考えていない、少なくとも自販機もまとも買えないレベルには天然ボケだが、ファイトには誰よりも真摯であり、紳士的だった。

ダンジとのファイトでも、メグミとのファイトでも、彼はまっすぐ、真剣にヴァンガードを楽しんでいた。

そして、対戦相手もそうだと思っていた。

だって、ヴァンガードは楽しいゲームだ。こんなにも全力でぶつかり合える。

最強のファイターを決める大会、デラックス。全力でぶつかり合える環境で、彼は強敵とのぶつかり合いを楽しみにしていた。

でも、彼が相手したどのファイターも楽しそうではなかった。

メグミの回でそれは顕著になった。

メグミはダンジのを継ごうとするがあまり、目の前のミチルすら見えておらず、敵意を剥き出しにしていた。プレイは上手かったし、それを賞賛したら、逆につっぱねられた。

メグミは気づいていない。ミチルも、ダンジと同じ側に立っている人間であることに。

時は遡り、overDress第13話「めぐみの雨」。

ダンジはメグミの成長が想定外なことに驚きつつも、そのプレイを褒めたたえた。

ミチルがやっていたことはそれと全く同じだったはずなのだ。

それが、「伝説のプロファイター」というバイアスがかかっただけでみんな「強いから煽ってんだろ」と思ってしまう。

ミチルからしたら意味がわからないことだろう。「こんなに楽しいことやってるのに、何で君は楽しそうじゃないんだ?」とすら思っている。

そして、そこに孤独を感じてもいた。「俺が強い」というだけでみんなが勝手に気負ってしまうから、お互い楽しくファイトができない。

それを見抜いていたのはタイゾウとトウヤ。同じプロファイターであるタイゾウは、プロという一線を画した存在ゆえにそれを理解し、トウヤは自らの過去の経験から、強さで得てしまった孤独を知っていた。

でも、その二人はとあるファイターとの戦いを経て変わった。

それが、近導ユウユだ。

だからこそあの二人は、ユウユならミチルの心の穴を埋められるかもしれないと信じていた。

そしてミチルもまた、同じようにユウユに期待していた。

ダンジに「面白いファイター」としてユウユを紹介され、いざデラックス会場でユウユと会った時、彼は思った。

心の色が不定形だから、面白い。もしかしたら、自分も知らない何かを見せてくれるかもしれない。

そんな期待を密かに寄せていた。

そして、それは間違っていなかった。

ユウユは、相手の気持ちを尊重できる強さを持っている。ミレイが語るところの「人の気持ちを探るのが上手い」は、「相手の気持ちを慮り、真正面から向き合う強さ」のことを指している。

彼はかつてトウヤ相手にキチンと憎しみを背負っていた。でもそれは彼がトウヤの気持ちを蔑ろにしていたわけではなく、ブラックアウトみんなの気持ちを知っていたから、その気持ちを自分の都合で踏み躙ったトウヤが許せなかったからだ。

だからあの後トウヤのことが気がかりだった。トマリに「許せない?」と問われた時、自分でもわからなかった。

だからこそ真正面から向き合い、同じ時を過ごし、トウヤの嘘偽りない気持ちを知って、その気持ちに同調した。

ミレイも、ダンジだってそうだ。彼らの想いを真正面から受け止めたことが、名古屋決戦の結末を分けた。

そんなユウユは、ミチルからしたら絶好の存在だった。

ファイトの開始から、ユウユは自分を恐れてこそいれど、自分に勝気に挑んできた。

面白い、やっぱり彼は何かが違う。もっとかかってきてくれ。全力で俺と楽しもう。

その気持ちに、無意識でユウユは答えていく。

彼も他のファイターと同じく、廻間ミチルを恐れている。「勝てるんだろうか」と不安を抱えているが、それでもなお、果敢に挑んでくる。

勇気とは恐れに抵抗すること、打ち勝つことであって、恐れがないことではない
マーク・トウェイン「ノータリン・ウィルソンの悲劇」より引用

恐怖している人間は、それだけで普通よりも選択肢がある。

普通の人間は、恐怖すらしてくれない。これが、廻間ミチルの孤独そのもの。

そして、ユウユは逃げない。

怖がって嫌だとも言えずに逃げ回っていたあの頃とは違ったユウユは、恐れに逃げずに立ち向かってくる。

ならば、全力で応えなければとフルパワーで攻撃する。

そのターンのアタックはギリギリで防がれ、オーバートリガーは手札に来てしまった。手札のガード値もヒールトリガーが多く、相手は盤面なし、手札が1枚とは言え、このターンを耐え切らなければならない。

そんな時、ユウユは笑っていた。それも、「今からどうやってこいつを倒すか」と考えた上での笑みだとすぐにわかった。

面白い。この状況で、まだ自分を倒そうとしている!

諦めていないどころか、どうやって勝つかを本気で考えている!

そんなに嬉しいことがあるだろうか。その領域は、間違いなく自分の領域だ。

その全力を見せてほしい、その一心でミチルは「おいで」とユウユに手を伸ばす。

その結果、ユウユはバウルヴェルリーナを引き当てた。

1枚で劣勢を覆せるかもしれないカード。バウルヴェルリーナで盤面は一掃される。

しかし、それでもアタックは通さなかった。

手札にはオーバートリガーもある。最後のバウルヴェルリーナの最大値も、防ぎ切ることができる。

だが、ユウユはオーバートリガーを引き当てた。

最後まで自分のデッキを信じ切ったユウユが、勝負を制した。

その勝利を掴んだユウユに感じたものは、紛れもなく嬉しさだった。

ユウユは不釣り合いながらも「自分と同じ目線」で戦ってくれた。自分と一緒に笑ってくれた。

それが嬉しかった。

相手のプレイも優秀だった。その上でバウルヴェルリーナとオーバートリガーを引き当てたユウユに、心の底から称賛を送った。

いつだって、未来はわからない。だからこそ、どう捲るかわからないデッキという鏡に未来を映す。

未来は、ここにある。

彼がずっと呟いてきた言葉の真意は、そこにあった。

互いに再選を約束し、最高の気持ちのままこの勝負は幕を閉じるはずだった、が_______


問題は、この二人のコミュニケーションに完全に置いていかれた狐芝ライカである。

前回、江端トウヤとの戦いで勝利を初めて称賛されたライカは、後一歩で待ち焦がれたミチルとの戦いを、目の前で奪われた。

それも、ゴミに。

ライカは明らかにユウユを嫌悪していた。

勝利した後すらそれは変わらなかった。

しかし、カウンターファイターはユウユだけではない。

まだ何も見えていないウララに、自分のような思想を自ら選ばなかったミレイ、そしてただ純粋に強さだけが原動力のトウヤ。

悪い奴だけじゃないことは、ライカ本人もわかっていた。

でも、ユウユは別だ。

一度拒絶したにも関わらず、またこちら側に迫ってくる。

邪魔でしかない。

そんな存在が、よりによってミチルを破って見せた。

そんなはずはない、どうしてそんなことになるのか本気で理解できなかった。

つい、言いかけてしまった。「どうして」、と。

すぐに自分の主義に反すると理解し冷静に言い直したが、本当に意味がわからなかった。

あいつになぜミチルが負けた?

もちろんミチルはなぜ負けたのか理解している。その上で楽しくてしょうがなかった。

だからミチルはライカに対し、笑った。「これだからヴァンガードはやめられない」と。

敗者が笑ってみせたのだ。よりによって、今の自分を作るきっかけとなったミチルが。

ライカにとって敗者の笑いとは、敗北に向き合わない弱者の言い訳。

本当に負けたならもっと分析をすべき。現実に向き合わない弱者など認められない。

これは言い過ぎかもしれないが、ライカはそういう思想の持ち主だと思う。

だから、いざ憧れの対象が笑ってみせた時、もうミチルの言葉はライカに届いていなかった。

そして、なぜミチルはユウユばかり気にかけているのかも理解していない。

当然だ、狐芝ライカは桃山ダンジ…御薬袋ナダツグを知らない。

そもそもそのダンジも楽しさ至上主義の存在で、その考えはデイブレイクの思想の礎になっている。

そんなダンジと仲がいいミチル、という図式だけでミチルが今のライカと思想が噛み合っていないのは視聴者はわかるが、ライカには理解できない。

そしてダンジが一目置くユウユに興味があることも知らないのだ。当然だ、ライカは盲目的にミチルを追いかけていただけで、廻間ミチルという人間のパーソナリティにはこれっぽっちも見向きしていなかったのだから。

BLEACHで有名なシーンの一つだが、まさにこれが発生していたのだ。

ライカは「プロファイター・廻間ミチル」に憧れを抱くことになったが、それはあくまであの瞬間の自分の理想の廻間ミチルの幻影でしかない。

廻間ミチルの思想・行動まで理解しようとしていなかった。

それが「敗者の笑い」という形ですれ違ってしまった。

自分が求められていないようにも見えるこの絵面は、まさしく「憧れへの敗北」のそれであり、ライカにとっては初めての敗北のかたちだった。

ライカにミチルの言葉が届く前に、ミチルはその場に倒れ込んでしまう。ミチルがライカに伝えようとしていたことも、わからないままに。


この手の憧れとのすれ違いは、実は初期から描写されていることだったりする。

いじめられっ子だった先導アイチはブラスター・ブレードを渡してくれた櫂トシキに救われ、いつかファイトをしたい、そう思うようになった。

時が経ち、アイチは櫂と再会する。それ以降、アイチは櫂に並ぶ存在となるべく強くなることを決意し、強さを求めるあまりPSYクオリアに溺れてしまう。

これは櫂トシキがレンという過去があるゆえに彼なりにアイチの憧れに見ないふりをして取っていた行動が結果的によりアイチの憧れを拗れさせてしまったという例なのだが、今回はこれと似ているようで違う。

勝手にライカが拗れたのだ。ミチルはあの時から何一つ変わっていない。

自分の孤独、遥か高みにいる自分の塔へ、上り詰める存在を求めている。

ライカの質問に自分を目標に強くなれ、と語ったのも、自分の孤独を埋められる存在を求めていたからにほかならない。

ライカはそれに対して強さ=勝者だと認識し、勝利至上主義を胸に努力を重ねてきた。

ただミチルは、自分の楽しさに全力でぶつかってくれる存在を求めていた。

それだけの話だ。

次回、ライカはユウユに、ミチルに、何を思うのか。

次回も目が離せない。


今回改めて思ったけど、「カードアニメ」と「カードゲームアニメ」ってもしかして違うのかなって少し思ったりした。

遊戯王なんかはカードゲームそのものの面白さは別枠で、基本はカードを題材としたキャラクターストーリーに重きを置いている。

これは多分「カードゲームのアニメ」ではなくて、「カードゲームのカードを題材としたアニメ」なんだと思う。

他にも、バトルスピリッツシリーズでも特に人気の高い「ダンサーガ」もそれだと思っている。

もちろんこれらの作品を揶揄したいわけじゃなくて、今俺が感じているWill+Dressの面白さとこれらのTCGアニメって面白さのベクトルがそもそも違うんじゃ?という話ですよ。

Will+Dressは、キャッチコピーに「全てのカードゲームファンに捧げる」とまで銘打っている作品だ。

普通なら「全てのファンに捧げる〜」なんて書いてある作品はほぼハズレだ。間違いない。俺の人生経験ではそうだった。

でも、今回は違う。

TCGを遊ぶ上でのあるあるだったり、競技シーンとカジュアルシーンのギャップだったりも描きつつ、真剣勝負の面白さ、TCGにおけるエゴの向き合い方をこれでもかと盛り込んでいるのがWill+Dressだと、俺は思う。

Will+Dressの面白さは、多分カードゲームそのものを題材とする上で「カードファイト!!ヴァンガード」をチョイスし、そのエッセンスをふんだんに盛り込んでいる…という部分にあるんじゃないかと、ふと考えた。

過去に「バトルスピリッツ 覇王」という作品があった。


前作「ブレイヴ」のような暗い世界観ではなく、突き抜けて明るい作風で、世界の命運も人の命も賭けない「バトルスピリッツ」のアニメだ。

これはまあとことんコケていた。スベっているギャグ、悪ノリの多さ、話の突然さetc.

数えきれないほどの粗があり、前作の評価も影響してとことんウケてなかった印象のある作品だ。

でもこのアニメもまた、「バトルスピリッツってカードゲームは面白いんだぞ」ってことを必死に伝えようとしている作品で、ゲーム展開、キャラクターのデッキ構築における採用カードなど、とにかく現実のカードゲームを意識して作られていた。

現実でも強力なコンボを大会でひたすら擦るキャラがいたり、当時全員が採用していた汎用カードはもちろん、環境で合わせて使われるコンボパーツは過度に環境が壊れたものを除けばほぼ使用されていて、作中でメタゲームが成立していく。それらを中心に人間関係は構築されていき、「同じ使命を持った仲間たち」だったりするのではなく、「単純にこのカードゲームが好きなバカども」の話になる。

特にとあるキャラクターは、後半から1枚の切り札のために他のカード全てを汎用カードで固めたデッキを使用したりと、TCGの構築の幅をこれでもかと見せつけてくれた。

俺はこの作品のこういった部分が好きだったから、いつかこういう純粋にカードゲームを題材に一度本気でカードゲームをやるアニメを作ってほしいと本気で思っていた。

それを叶えてくれたのがWill+Dressなんだと思う。

もちろんこの作品はヴァンガードだし、今見えている情報の範囲でも年明けからまたいつものヴァンガードらしい展開が待ち受けている。

でもこの1クール、全力でこのカードゲーム、ないしTCG全体の「真剣勝負」の面白さという魅力を深掘りしてくれたこのアニメは本当に素晴らしいなって言いたい。

今からでも間に合う。放送が終わっても土曜朝に再放送がある!!!!!!

見てくれ、頼む!!!!!!ここまで読んでるやつで見てない奴なんかいないかもしれないけど頼む!!!!!!!!!!!!


さあ、いつもならここで終わるんだけど今回はやけに仰々しい書き方が続いたのでチョけた感想も書きたい!!!!

トウヤくんさあ…何後方腕組み見たいな彼氏ヅラしてんだオイ。タイゾウもだけど。

あとさ!!!!!!!!!!!

バウルヴェルリーナ!

ドライブチェックを行うスキル、主人公に許されたスキルで完璧!!!!!!

まず第一に、プレアドラゴンはバヴサーガラから託されたリノ&トリクスタの新たな力。

その中でもチャンドラを受け継いだウルバーゴとのクロスオーバードレスがバウルヴェルリーナ。

だからこそ、ドライブチェックに関する能力を持っている!というのがまず好き。

チャンドラはドライブ+1なので、ヴェルリーナのドライブチェックが1なら実質的なドライブ+1となる。

正解だ。

さらに、もう一つは「主人公の在り方」にある。
これはちょっと説明が難しいから、順を追って説明しよう。

このシリーズの主人公といえば、もちろん「先導アイチ」だ。

アイチの使用するデッキは「ロイヤルパラディン」、それも何か事情があって使えない場面以外は「ブラスター・ブレード」を中心としたデッキで統一されている。

そんなアイチの使用カードの中でで、特に俺の好きなカードに「聖騎士王 アルフレッド・ホーリーセイバー」がある。

ブラスター・ブレードにツインドライブを与える、ロイヤルパラディンのGユニットだ。(GユニットについてはDスタンのクロノジェットきてからまた記事書きたいね)

先ほども言った通り、アイチの分身は「ブラスター・ブレード」であり、このヴァンガードサークルにいるアルフレッドじゃない。

このゲームは「ヴァンガードに霊体の自分が憑依(ライド)して戦う」というシステム上、グレード2以下のユニットの場合は最後自分がその分身になって戦うことはない。ブラスター・ブレードはグレード2。グレード3〜4が最大となるこのゲームにおいては、最後はヴァンガードとなることはないということ。

しかし、登場したこのホーリーセイバーはそんなアイチのジレンマを払拭できるカードでもある。

この頃のアイチのグレード3は「ブラスター・ブレード・エクシード」なので、一応ブラスター。ブレードではあるんだけども。

このユニットもまた、超越時にブラスター・ブレードを持ってくる。つまり、一度Gユニットにならなければならず、そのGユニットにブラスター・ブレードはいない。

なので、結局ヴァンガードがブラスター・ブレードでは無くなってしまうことは変わらなかった。(ゲームのルール的にはブラスター・ブレードだけどね)

ホーリーセイバーはリアガードにドライブチェックを与えるスキル。これで、ヴァンガードにのみ許された力であるドライブチェックを得たブラスター・ブレードは擬似的なヴァンガードとなり、「自分の分身」であると同時に「共に並び立つ相棒」となる。

ブラスター・ブレードと共に最後まで戦いたい、先導アイチらしい切り札と言って差し支えないはずだ。


そして、先導アイチのその思想はVスタンダードシリーズでも受け継がれる。

こちらは「孤高の騎士 ガンスロッド(Vシリーズ)」。2018年版アニメ「続・高校生編」でも登場し、アイチの切り札となった。

このカードは、リアガードのブラスター・ブレードをヴァンガードにするスキルがある。

こちらもホーリーセイバーと同じ、最後までブラスター・ブレードを相棒とするためのカードと言える。


そして話は戻るが、ユウユの相棒は「トリクスタ」だ。

トリクスタ自身はグレード0のユニットで頼りないけど、オーバードレスで各種「ヴェルリーナ」へと進化する。

オーバードレスした相棒(ヴェルリーナ)は、最後まで頼れるアタッカーとなり、最後まで自分(ヴァンガード)と共に戦い続ける。

しかし、やはりその相棒はヴァンガード足り得ない。

だけど、最後にその相棒に全てを委ねるとしたら。

相棒と共に最後勝ちたいんだとしたら。

間違いなくその相棒も、ユウユにとってのヴァンガードなのは間違いない。

ヴァンガード同様にドライブチェックを行える、というバウルヴェルリーナのスキルは前述の2種類の「ブラスター・ブレード」サポート同様に、最後の最後、相棒を擬似的なヴァンガードとして戦うことができる。

ゆえに俺はこのスキルが大好きですよって話です。長くなってすまんやで。


ヴァンガードはアニメの面白さやカードゲームとしての面白さがある中で、こういう「カードデザイン」も美しい。

というかそういうカードのテキストみたいな部分を作品に取り込むのが上手い。それは昔から変わらない。

そういう話がしたかったけどまあとっ散らかったわ。長々と読んでいただきありがとうございます。駄文失礼しました。


語ろうと思えば無限にこの話できるんだけど、割とこれからヴァンガード触れる人で過去作品触れるとかだったらあんまり見て欲しくないネタバレになりそうなものが多いから我慢我慢。

というかそもそも今10000文字くらい書いてるって右下に書いてあって自分にドン引きしてる。ヤバすぎだろ。

まあ昨日一言しか書いてないから反動ってことで、ここは一つ許していただきましょうか。

誰に許してもらうんだよ…

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