わたしのごきげんな 【 心の恩人・坂本九 】

まだ言葉も分からない幼児の頃、
既に生家(伴い人生)への絶望で満ちていた私を救ったのは、
テレビの中でいつも笑顔の坂本九さんでした。

彼を見て、「大人になってこの家の外へ行けば、九ちゃんのような人がいるかもしれない、
九ちゃんのような人々と出逢えて過ごせるようになれば、私は幸せになれるかも知れない。。」

そう思ったから、大人になり自分で稼げる年になって自立する日を夢見て、
様々な理不尽に対して笑って耐えられたんです。

九さんは、間違いなく幼かった私の恩人でした。

その後、小学生の頃に、
親が買い置いてあった雑誌に、九さんの御家族のお正月の様子が紹介されていて、
九ちゃんの奥さんはきっと素晴らしい方なんだろうなぁ、とホクホク見ていた覚えがあります。

だから、訃報を聞いた時には、奥さんや御家族の気持ちを想うと、とても胸が痛みました。。
勿論、私も、心に空洞ができたような気持ちになりました。。

実は、私はテレビはそれほど見せては貰えなかったので、九さんが歌手だという事は、亡くなるまで知りませんでした。
当時、歌うことに24時間を捧げている様な状態だった自分にとって、恩人の九さんも歌を歌う方だと知った時には、とても光栄に思い、生前にそれを知らずにいた事をとても残念に感じました。

後に、九さんの歌の歌詞を読むと、
上を向くことで涙が流れてしまう事を防いでいたり、
星を見上げて元気を出している様子が、
当時子供だった自分の日常の「癖」とよく似ていて、
ちょっと不思議な気持ちにもなりました。。

私は、一番最初に寝たきりになった際、
全身の物凄い激痛が堪え難くて、
3日間をかけて激痛の手を枕元のミニコンポに伸ばし、スイッチを点け、
CDチェンジャーをずっと流し続けて聴き、痛みをそらす事で、
その後回復へ持ち込む事が出来たんですが、
その時に偶々CDチェンジャーの中に入れてあって聴き続けたCDのアーティストと偶々逢えた機会には、
その方々へ勝手に御礼を伝えて来ました。
言わずにはいられないほど、それらの音に私は助けられたので。

それ同様に、九さんとも、もしお逢いすることがあれば、一言でよいから御礼を伝えたいと、ずっと思っていました。


↓ 坂本九「心の瞳」
https://youtu.be/ktOdCe-UEmM

https://youtu.be/rbTsG9jrJsU

↓「皆で笑いましょう」
https://youtu.be/W9Bw4dWhhms