初スマについて(後編)

こんにちは。ちゃたかと申します。
スマブラSPでリンクを使っている者です。

はじめはさらっと書くつもりがめちゃくちゃ長くなってしまったので急遽前編、後編に分けました。

前編はこちら↓
https://note.com/chata_suma/n/nd4db126b3e08

前編では私がどうして初スマに出場して、どんな意気込みでVIP未満杯を目標にしていたか、どういった経緯でVIP前後杯を次の目標にしたかを主旨に書きました。
ここからはVIP前後杯への熱意と心境の変化について書いていこうと思います。

正直初スマについてマイナスの印象を与えるような発言があるかもしれないので、不快に思う可能性のある方やバイアスを受けたくない方は閲覧をおすすめしません。
また、スタッフの方などこの記事を下げてほしいとの声があればすぐに削除します。

前置きが長くなりましたが本題に入ります。


■VIP前後杯への憧れについて

話は少し遡り、VIP未満杯でボコボコにされて泣いて悔しがってから2回目出場するまでの間のことについて触れます。

当時私の周りにはリンク使いが知り合いにも参加したオフにもほとんど存在せず「リンクの立ち回り」を教えてくれる人がいなかったので、そのことを一番悩んでいました。

もちろんネットでコンボを調べたり最上位リンクの試合を見たりしていましたが、「今の私のレベルで、目標をここ(初スマ)にした時に、今しなければいけないこと」が具体的にイメージできず、ずっとモヤモヤしていました。

口を開けば「リンク使いに会いたい」と言い、ファナリスに会ったことがないモルジアナみたいな気持ちでいた頃、知り合いのフレ戦配信に知らないドンキー使いが入ってきました。
たしかメテオを2発くらい喰らってボコボコにされたあと、知り合いが「この人リンク使いだよ」と教えてくれました。

え、そうなんだ!と思いながらドンキー使い(仮)の名前で検索したところ、初スマVIP前後杯に出場していたようだったので、YouTubeで過去の初スマ配信のアーカイブを漁りました。


え!?!?!?バカうまいんだけど!?!?!?


かなり衝撃的でした。私のリンクと何もかも違う。技を闇雲に振り回していない。ちゃんとひとつひとつの行動に目的があるのが当時の私でも分かりました。それでいてリンクの高いコンボや強い行動で立ち回っているのを見て、「リンクはこうすれば勝てるんだ、私もこれになりたい!!!」と初めて明確に自分の目指すべきところをイメージできました。

それからとにかく繰り返しその試合の動画を見ました。比喩とかではなく本当に毎日見て、自分のリンクと違うところ、できないことをなるべく洗い出しました。
ドンキー使い(仮)ご本人にも直接お願いしてリンクの立ち回りを教えてもらいました。当時全く話したことがないのに「試合のアーカイブを毎日見てます!教えてください!」と突然懇願されてかなりキモかったと思います。それでも快くOKしてくれて、何度もフレ戦をしてくれました。(本当にありがとうございました、、!)

それからは、VIP未満を卒業した後も繰り返し繰り返し「私もいつかこうなる」とその試合を思い出しては自分を奮い立たせていました。
lightじゃないしのスマの配信台で、ガクガクに緊張しながら見るも無惨な姿を晒した時も「ここでこの経験をしておけば、初スマの配信台で少しでも落ち着けるはず」と自分に言い聞かせました。

そんな感じで、負けて悔しいこと、思い通りいかなかったことがあるとその度に落ち込んでいましたが、「初スマで結果を出す」こと、自分も初スマでああいう試合をする、という気持ちが燃料になり自分なりにずっと高いモチベーションでスマブラに取り組んできました。
気づけば休日はほとんど全てオフに通い、平日も仕事終わりにスマブラをする毎日を送っていました。


■初めての初スマVIP前後申請

そして2021年11月のVIP前後杯の申請、フリー対戦をしていて3分ほど申請が遅れ、申請漏れ(出場権なし)をしました。

初スマを知らない方はえ、3分でだめなの!?と思われるかもしれませんが、初スマVIP前後は募集人数に対して申請者がかなり多く、先着順のいわゆる申請レースになっています。
申請開始時刻から10秒以内には枠が埋まるので、ページをロードしてボタンを押すまで文字通り1秒を争う勝負です。

その時は正直がっかりしましたが、申請開始に遅れたのは自分のせいだし、仕方ないかなと思い納得しました。これが初めての申請漏れの経験です。


■申請レースに勝てない

11月の大会に申請漏れをしてから、次の月は「初スマレジェンド」という初スマ参加資格のないプレイヤー向けのイベントがあったので前後杯はお休み、次の開催は1月でした。

2ヶ月も間が空くのか、、と残念に思いつつ、まあまだ実力も足りていないし、この2ヶ月で他の出場者に追いつくぞ、、!という気持ちで取り組んでいました。

1月の申請も漏れました。

今度は申請開始の数秒前からスタンバイして、開始と同時にページをロード、急いでボタンを押したのにダメでした。自分のアカウントと一緒に映る「キャンセル待ち」の文字を見て、2ヶ月待ったのにそれでも出られないの、、?とかなり落ち込んだことを覚えています。

初めて申請レースに対する絶望感を感じたのもこの時でした。
前回は自分に非があったものの、今回は他の申請者と同様できうる限り早く申請したつもりでした。それでも出られないんだと思うと、「私は今後ずっと初スマに出られないのでは、、?」と飛躍した考えも浮かんできました。

その後オフで普段仲良くしている人たちとご飯を食べている間もずっと初スマに出られないことを考えてしまい、周りの人たちが楽しそうにしている中いつまでもウジウジしている自分に自己嫌悪のような感情を抱きました。
その時ふと思いました。

「あれ、私もしかして初スマに固執しすぎ、、?」

なんの疑いもなく今まで初スマに憧れ、初スマで結果を残すことを目標にしてきましたが、それが果たして正しかったのか?こんなにムキになっているのは私だけなのでは?もっとゲーム自体
を楽しむ気持ちが必要なのでは?そんな風に色々な疑念が浮かんできました。


■初スマBIG

申請レースに勝てず、初スマに対して複雑な心境になっている折、主催側の人たちも現状をしっかり問題視しており、「初スマBIG」なる参加規模128名(元の初スマの約3倍)の大会の開催を発表しました。

今回は少なくとも申請漏れをして落ち込む心配はないかなと安心しました。主催側も大々的に宣伝していたので、私もスマブラ購入当初フレ戦をしていたリア友などを誘い、初スマBIGに向けて練習を重ねました。

初スマBIG申請日当日。宅オフでフリー対戦している手を止め、1分ほど前から申請ページでスタンバイしました。
その場にいるみんなで募集開始時刻のカウントダウンをし、申請ページをロード、ボタンを押下しました。集中アクセスにより恐らくサーバーに負荷がかかっていたのか、申請ボタンを押してから再ロードしても申請者一覧が映らずおそらく3分ほど待機しました。画面のロードが終わって参加者一覧を見ると、私はキャンセル待ちになっていました。

「あ、私初スマ出れないんだ」

この時はっきりとそう思いました。申請に漏れたこと自体というより、どんなに憧れてどんなに頑張っても一回も出ることができないかもしれないことに絶望しました。

この時はさすがにショックで、初スマのスタッフをしている宅主に思わず「どんなに頑張っても出られないならなにも意味ない」といった今思えば酷い言葉を投げてしまいました。だけど、スタッフも悪くないし申請者も初スマも誰も何も悪くないことはわかっていました。私自身、「先着順」という申請の仕組み以外に、関係者全員が納得する代替案が思い浮かばなかったからです。

悔しくてどうしようもない気持ちを抱えたまま電車に乗り、帰路につく途中で思いました。

「仕組みを変えられないなら初スマを神格化している私自身を変えなければいけない。初スマを目標にしなければ申請に漏れても傷つかない。」

初スマを目標にするのをやめる、そう心に決め、初スマに憧れる自分をどうやったら消せるか沢山考えました。この工程が一番しんどかったです。

今まで初スマに向けて取り組んできたことや、もうソラで思い出せる例のアーカイブの映像を頭で思い浮かべると悲しくてたまりませんでした。申請日から開催までの間、TLやオフで会う人たちが自分が割り振られたブロックのキャラ対の話などをしている間、必死に無関心になるよう努めました。開催日が近づくにつれ、段々初スマの告知ツイートなどを見ても受け流せるようになってきました。

そんな折、大会直前になってキャンセルが相次ぎ、なんか私のキャンセル待ちが通りそうになってきました。

正直もう出たい!!!という気持ちよりどっちかというと出たくない気持ちの方が強かったです。
みんなが自ブロックのキャラ対をしている間全然違うことを考えていたし、初スマ未満杯に出た時のように直前にめちゃくちゃ練習したりしていません。どういう気持ちで出たらいいか分からなかったし、何より「このためにやってきた!」という自信がありませんでした。元々実力がない私がそんなモチベーションで出て、格上の人たちと勝負になる訳がないと思いました。今思えば不安なのは多かれ少なかれ出場者みんなそうだったと思いますが、とにかくそんなことを考えていました。
前々日の夜にそのことについて死ぬほど悩みました。


■今の初スマに対する気持ち

前々日の夜、人に助言をもらったり話を聞いてもらったうえで色々考えた結果、初スマBIGに出る決心がつきました。

目標がどうとか憧れとかそういう話とは全く別に、もうこんな機会そうそうないかもしれないし、出たら自分の経験値になることは明らかだったからです。あとは自分が出て後悔しないための気持ちを固めるだけでした。

一晩考えた結果、初スマに対しての気持ちを「初スマを目標にするのではなく、自分を成長させるための手段にしよう。」というものに変えることができました。
それからすっと肩の荷が降りたように感じました。ある意味ずっと初スマへの執着に縛られていたんだなと今は思います。

結局前日にキャンセル待ちが通り、当日は「勝てないかもしれないけど精一杯やるぞ」という気持ちで臨みました。あまり良い結果は得られずそのこと自体はすごく悔しかったですが、素直に「出て良かったな」という気持ちで終わることができました。


■最後に

ここまで散々言いたい放題言ってきましたが、冒頭の主張を繰り返すと「文句を言いたくてこの記事を書いたわけではありません。」ましてや主催側の人たち、初スマの関係者を責めるつもりはさらさらありません。

初スマに関わったことで沢山成長できたし、沢山の出会いがありました。正直ここまでスマブラにハマったのは初スマがあったからだと思います。感謝してもしきれないです。

ただ考え方が変わっただけで、私は変わらず初スマが好きだし、これからも出場し続けます。
みなさんもそこに懸ける思いの大きさに関係なく、自分なりの楽しみ方で楽しめば良いのだと思います。

こんなに長々とお付き合いいただきありがとうございました。これからも引き続きスマブラは続けますのでよろしくお願いします。
それではノシ

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