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【チャトログ#1】チラリズムの可能性

 最近、エンジンが全くかからず、週末の昼間の稼働のみとなっている。3月が始まり、5日目にして、ようやく重たい腰を持ち上げてログインしてみた。

 この日は、サイトM。13時15分スタート。このサイトの印象は、「インスタントなノリの男性が多い」に尽きる。この日のスタートも、メインが3分ほどで落ちるパターンが続いた。それでも、ウォッチの会員がメインで入ってくれ、接続を維持できた。

「久しぶりだね~♪」

 そう文字チャットで返されたが、プロフィールを見ても記憶がまるで無い。マイクの音声を聞いて、ようやく、別サイトPの常連会員であることが判明した。ユーザーネームが同じで無い限り、気が付くまでに時間がかかる。些細な事でも、メモは残すに限る。。。

 この会員は、私がチャットレデイを始めて間もない頃からの付き合い。平日昼間にしかログイン出来ないため、遭遇率は低いのだが、必ず1時間は費やしてくれる安心感がある。難点を上げれば、話に抑揚が無く・リアクションが少ない。会話のキャッチボールが続かないし、感情を読むのが難しい。それでも、一方的にしゃべり倒しこの日も平和に終了した。

 次にインして来たのは、カメラに堂々と顏を映し出している自信家タイプの40代イケメン。北海道在住だが、「月末に東京に行くので時間が合えば会いましょう」とのたまった。愛想笑いしながら「???」な感情を押し殺す。恐らく天然なタイプなんだろう。チャットは最近始めたらしく、それまではポコチャで月に100万円課金していたらしい。完全なノンアダで誠に楽ちんだった。

 この日3回目の待機イン。サイトMは、待機中の女性にハートマークが送られるらしく、最初は気にも留めなかったが、なかなか嬉しいものである。チャイム音が鳴ると、先程からちらほらとウォッチで入ってくれていた名前がログに表示された。「先ほどは有難うございました〜。また、入って下さり嬉しいです〜♪」初めての会員は、やはり緊張するのだが、文字チャットだとハードルがぐっと下がる。軽いノリの陽気なタイプだった。

 最初は平和な会話のみだったが、徐々に下着が見たいとのコメント。焦らしながら、チラチラしていると、人が集まって来た。この時点で、マルチ2人・ウォッチ5人。そして、もう1人の男性が文字チャットで参加して来た。2人のコメントを読み上げながら、少しずつ要求に答えて行くうちに更にウォッチが増えていった。先程ノンアダで会話のみだった、インテリD氏の名前もあった。ノンアダ会員にこういう姿を見せるのは大変気恥ずかしい。早く消えて欲しいと願いながら、ゆっくりゆっくり時間が流れて行く。そうこうしている内に、最初にマルチで入った男性が落ちてしまい、2番目の男性がマイクを使う様になった。

「大丈夫だよ、僕に任せてごらん…」

 私の最も苦手とする、暗い声の自信家ドSタイプの男性だった。オリジナルの擬音語を駆使して、絶頂期へ誘導させようとするのだが……… あまりの滑稽さに、笑いが込み上げて来る。独りよがりのオンパレードだった。
 基本的に、パーティで顔出しのアダはしない事にしている。断ろうとしたが、ウォッチの人数が10人を超えていた…… 全く気乗りしなかったがやるしかない。カメラの角度を下げて、顔を隠し、脚が見えるアングルに設定し直した。“なるべく声は出さずに、口から下の表情で、極めて省エネなパフォーマンス” に留めると決めていた。それでも、この会員は2回目、3回目を要求して来た。私はノーいう代わりに、ダイコン女優ばりの演技に徹した。早く落ちて欲しい&もう二度と来ないでね、という意味を察してくれと言わんばかりに。

 ようやく、諦めてまた今度ね!という流れになった。即落ちるかと思いきや、少しの時間話す展開になってしまった。普通に会話すると紳士的だった。実に勿体無い。

 3月初めてのチャットは、2時間10分で53000pt・接続率96%!複数人を相手にするとどっと疲れる。今回感じたのは、『顔出し無し・ソフトアダの可能性』だった。顔を出せば良いというものでは無い。脱いだら集まるというワケでも無い。見えない部分が見たいという男子心理は、チャットの世界での黄金ルールかもしれない。待機中も、顔出し無しの方が早く売れる。“チラリズム” の可能性に気が付いた一日だった。

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