コンサル辞めて衆議院議員秘書になったら②
困っている人を助けられる仕事だと思って転職したという話を前に書きましたが、特に秘書になってもそれはなく、むしろ政治家ってすんごい金食う人たちだなぁと思いました。
コンサルの時はまだ、自分が何かしら顧客にとって価値のあることをしていて、それに対して報酬を支払ってもらうという、ギブアンドテイクが平等な感じがしたんですが(それが倫理に反していても)、政治家の秘書って特にその人に対して直接的に何もギブしないんですよね。何も目に見える商品などを生みださない、基本的にお願いしてばっかりの職業なんですよ。ボランティアで選挙を手伝ってほしい、とか、党員になって党費をくれ、とか、パーティー券買って、とか、搾取してばっかり。政治家から個人へ何か差し上げたりすることはできないので、とりあえず労力にしろ献金にしろ、もらってばっかりなんです(有権者からもらうのは勿論規定された範囲内です)。
それというのも選挙に労力とお金がかかるからなんですけど、湯水のようにお金をつぎ込んで選挙やらなければいけない政治体制ってどうなのと思いました。単に当日投票所で投票してもらうための事務費用だけでも一回の選挙で何百億か税金でかかってるんですよね、確か。それに加えて候補者が秘書を雇って事務所を借りて選挙活動するというのが一人当たりびっくりする金額になっているので、一つの選挙区で数人候補者がいて、選挙区が全国に300くらいあって、選挙は国政から地方まで、本選も補選も、と全部考えると・・。
もし当選したら、日ごろボランティアや献金などしてくれる方に何かしらプラスのことが返せたらいいのですが。当選するとも限らないし。当選してその政治家が良いことをきちんとするのか、秘書にはわからないし。それでも仕事だから、お願いをしまくるしかないというのは、倫理的に問題があるわけではないにしろ、なんだか後ろめたい感じがありました。
その政治家が、比類ない能力で聖人君子だったら気合も入りますが、そんな人はそういませんし。
能力も人格も素晴らしい政治家の秘書でいると秘書は嬉しいです。やる気が出ます。何よりそういう人は秘書が何もしなくても有権者は分かっていて当選するので、仕事が楽です。そうでない場合、実際にこの政治家を当選させて良いのかどうなのか、正直いって知りません。絶対当選させたらまずいだろと思いながら、葛藤を抱えて働いていることもあります。
そういうわけで、良い点もありましたが、なかなか気分的に良いことをしている!と百パーセント肯定できずに仕事をすることになりました。
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