見出し画像

言葉の味がする

 以前、私が心の調子を崩しかけた時、産婦人科の主治医の先生から(心療内科ではなくて笑)かけていただいた言葉があります。

「いい人にならなくていいんだよ」

先生の言い方や、存在感全てが優しくて泣きそうになりました。

いい人にはならなくていいんです。

私は最近、八方美人を辞めました。

八方美人なんて、私が一人そう思っていただけで、もう周りからはアラは見えまくりでしたよね(笑)

だって、完璧な人なんていないんですから。

思ってもない褒め言葉は言わないし、言いたくもない優しい言葉は言いません。

なぜ、そんな「いい人やめました」キャンペーンをしているかと言いますと。

何でもかんでも、思ってもいない耳触りの良い事を言っていると、言葉の味がしなくなるからです。

誰かを本気で褒めても、他でお世辞を言っていると、「どうせ伝わらないよね…」と思ってしまいます。

なんか自分の言葉の効力が下がる一方というか。

思ってもいないことを言い続けると、自分の本音と嘘の整理がつかなくなりました。

本当は嫌だと思ってるのに、相手に期待を持たせることは不誠実だと思います。

裏を返せば、嫌いといえることも一つの誠実です。相手の貴重な時間やエネルギーを奪わなくていいからです。

いい人なんか、無理、無理、無理。

いい人である前に私でいたい。

いい人だから他人を好きになるわけでもない。

クセが強くて大好きな人もいるし、そもそもこんなにクセが強い私がいい人なんて無理。

自分と違うチャンネルにいる人にわざわざ波長を合わせて、言葉を選んでは、もう無理です。

無理はできる限りしないで済むように、一つ一つの言葉を選択していきたいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?