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SEO対策をいつもどおり行っていたらSDGsに貢献していた件

私たちが日々の業務として日常的に行うSEO対策が、実は持続可能な未来への一歩だったことを知っていますか?この記事では、通常のSEOプラクティスが環境と社会への影響にどのように貢献するかを探り、サスティナブルな未来に向けた取り組みについて紹介します。


ネットの未来を切り拓く!持続可能なSEOの取り組みとは?

こんにちは、私は普段SEOのプロフェッショナルとして働いているchiakiです。普段のルーティン業務としてSEO対策をさまざまなクライアントや自社メディアの運用に活用しているのですが、SEO対策とSDGsは一見無関係なテーマに見えますが、実は、SEO対策はSDGsにも貢献できるんですよ。

SEO対策とは、「検索エンジン最適化」という意味で、検索エンジンに自分のサイトを評価してもらい、上位に表示されるようにすることです。これによって、サイトの訪問者数やコンバージョン率を高めることができます。しかし、SEO対策は単に自分のサイトを売り込むだけではありません。SEO対策を行うことで、以下のようにSDGsにも貢献できるのです。

・SEO対策とSDGs

Googleは常にユーザーの利便性を追求しています。よって、SEO対策においては、サイトのユーザービリティやアクセシビリティ向上も重要な取り組みとなります。

これらの取り組みは、SDGsの第8番目の目標である「働きがいも経済成長も」や第10番目の目標である「人や国の不平等をなくそう」につながります。

なぜなら、高品質で信頼できる情報を提供することで、ユーザーの知識や意識を高めることができますし、ユーザビリティやアクセシビリティを高めることで、誰もが平等に情報にアクセスできるようになるからです。

SEO対策においては、サイトのパフォーマンスや効率性の向上も重要です。サイトのロード時間やデータ量を減らすことで、エネルギー消費やCO2排出量を削減することができますし、無駄なリソースやコストを節約することができます。これらの取り組みは、SDGsの第7番目の目標である「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」や第12番目の目標である「つくる責任つかう責任」につながります。

・サステナブルWebデザインとSEO

では、具体的にどのようにSEO対策を行えばSDGsに貢献できるのでしょうか?その一つの方法が、私もラボに入っております「サステナブルWebデザイン」という考え方です。
サステナブルWebデザインとは、「サスティナビリティ(持続可能性)」と「Webデザイン」を融合させたものです。

つまり、「環境や社会に配慮しながらも魅力的なWebサイトを作る」ということです。

サステナブルWebデザインでは、「デジタルサスティナブル」という概念が重要です。
「デジタルサスティナブル」とは、「デジタル製品やサービスが持続可能な社会に貢献するように設計されていること」を意味します。

・サステナブルWebデザインとSEO対策との結びつき

サステナブルWebデザインは、SEO対策とも密接に関係している可能性があります。なぜなら、サステナブルWebデザインの要素は、検索エンジンが評価する要素でもあるからです。例えば、以下のようなことが挙げられます。

  • アクセシビリティ…ページタイトルの最適化や見出しなどの構造マークアップ、画像の代替テキスト、4クリック以内に目的のページに到達できる導線設計などは、SEOでも重要な対策方法です。

  • サイトの軽量化…画像やフォントの最適化、コンテンツやデザインのシンプル化、UX改善などはサイト内部の軽量化につながり、サーバーのエネルギー消費量を抑えることができ、結果的にCO2排出量を減らすことができます。

  • レスポンシブデザイン…レスポンシブデザインとは、デバイスの画面サイズに応じて表示を最適化するデザイン手法です。SEOでは、重複コンテンツの評価ができないため、スマホとPCで同じ内容のコンテンツが別々のURLで存在することを嫌います。SEO対策のみならずデバイスの種類やサイズを問わず、快適にWebサイトを利用できるようにすることで、ユーザーの利便性を向上させることができます。

詳しくはこちらの資料をご覧ください。

つまり、サステナブルWebデザインを行うことで、SEO対策の一部も同時に行うことができるのです。

サステナブルWebデザインの6つの定義

サステナブルWebデザインの基本原則とメリットについてよりよく理解するために、「サステナブル・ウェブ・マニフェスト」より以下の6つの定義を紹介します。

- クリーン

 サステナブルWebデザインでは、Webサイトやアプリのホスティングに再生可能なエネルギーを利用することが推奨されます。これにより、化石燃料に依存することなく、クリーンなエネルギーでWebサイトやアプリを運用することができます。また、再生可能なエネルギーはコストも安くなる傾向にあるため、経済的にもメリットがあります。

- 効率的

  サステナブルWebデザインでは、Webサイトやアプリのパフォーマンスを向上させるために、画像やコード等の最適化を推奨しています。例えば画像はページロード時間に大きな影響を与えるため、画像のサイズや形式を適切に調整することで、エネルギー消費やCO2排出量を削減することができます。また、画像やコードの最適化はユーザーの体験や満足度も高めることができます。例えば、レスポンシブデザインを用いることで、デバイスに合わせて最適なコンテンツを表示することができます。

- オープン

  サステナブルWebデザインでは、このムーブメントを広げるためにオープンソースの活用が推奨されます。オープンソースとは、誰でも自由に利用や改変や配布ができるソフトウェアやコードのことです。オープンソースを利用することで、既存の技術や知識を共有し、新しいアイデアやイノベーションを生み出すことができます。また、オープンソースはコミュニティや協働を促進し、社会的な価値を高めることができます。

- 誠実さ

  サステナブルWebデザインでは、ユーザーに対して正直で誠実な態度を取ることが重要です。
例えば、カウントダウンや在庫切れの危機感を煽ることで、ユーザーに購入を急がせるようなデザインはダークパターンと呼ばれ、ユーザーの心理的な弱点を利用して、望まない行動や決断をさせるようなデザインのことです。

グリーンウォッシュとは、エコや環境に良いイメージとして使用される「グリーン」と、「うわべだけ」や「取り繕う」を意味する「ホワイトウォッシュ」を合わせた言葉です。 本当は環境に配慮していないにもかかわらず、しているように見せかけて商品やサービスを提供することです。これらのコンテンツは、ユーザーの信頼や満足度を損なうだけでなく、環境にも悪影響を与える可能性があります。
サステナブルWebデザインでは、ユーザーのニーズや価値観を尊重し、正しい情報や選択肢を提供することが求められます。

- 再生的

  サステナブルWebデザインでは、環境への影響を最小限に抑えるだけでなく、環境を再生させるための行動が推奨されます。
例えば、CFPアプリとは、自分の日常生活や消費行動によって発生するCO2排出量(カーボンフットプリント)を計算し、削減する方法やオフセットする方法を提案するアプリです。植樹できる検索エンジンとは、検索するたびに広告収入の一部を植林活動に寄付する検索エンジンです。
これらのデジタルサービスは、ユーザーに環境意識や行動変容を促すだけでなく、実際に環境を改善することができます。

- レジリエント

  サステナブルWebデザインでは、災害時にもレジリエント(回復力)の高いWebサイトやアプリを作ることが重要です。災害時には、通信環境や電力供給が不安定になる可能性があります。そのため、Webサイトやアプリはオフラインでも利用できるようにしたり、低帯域でも高速にロードできるようにしたりする必要があります。また、災害時にはユーザーのニーズや感情も変化します。そのため、Webサイトやアプリはユーザーに必要な情報やサポートを提供したり、安心感や希望感を与えたりする必要があります。

以上のように、サステナブルWebデザインには多くのメリットがあります。
サステナブルWebデザインは、単なるトレンドではなく、必要性や責任感から生まれたムーブメントです。
私たちはメンバーズのWebデザイナーやコーダーとして、このムーブメントに参加し、より良いWebサイトやアプリを作っていきましょう。

サステナブルWebデザインの企業にとってのメリット

なぜサステナブルWebデザインが必要なのか、意義や定義についてお伝えしてきました。実際にクライアントに提案する際は、企業にとって利益がなければなりません。サステナブルWebデザインには売上アップと社会的価値の向上を実現する、新たなビジネスチャンスと言えるでしょう。

売上アップ

Webサイトの表示速度が向上することで、ユーザーの離脱率が低下し、コンバージョン率の向上が期待できます。また、サステナブルWebデザインを導入していることをアピールすることで、企業イメージの向上やブランディング効果も期待できます。

社会的価値の向上

環境への負荷を抑えることで、企業の社会的責任を果たすことができます。また、サステナブルWebデザインの導入は、地球環境の保全にも貢献します。

ページの改修例

お客様のページなので具体的な改修策までは伏せますが、SEO観点でCVRを改善するためにページを改修しました。リッチなデザインのご案内や、ページのナビゲーションなどを工夫していますが、特別なことはしていません。

結果
木1本分のCo2を削減することができました。
サステナブルwebデザインを意識しなくても、SEO観点で重視するポイントを意識することで、自然と脱炭素につながったのです。

今日から実践できるアクションを起こし、持続可能な未来を築くために、今持ってるスキルとリソースを活用しましょう!環境保護や社会貢献につながるだけでなく、ビジネスチャンスの拡大にもつながる可能性があります。

まとめ

この記事の読者の中には、普段の業務が脱炭素だとか環境問題の解決とまったく関係がないとお悩みの方も多いことでしょう。サステナビリティは、日常的な作業の一環として取り入れることができるのです。

例えばローコードでコーディングを行うことも、サステナビリティに貢献する一つの方法です。デザイナーであれば、装飾の多いデザインを避ければ無駄なJavaScriptやCSSの見直しに繋がります。私はSEOの専門家として、普段通りの業務を行うだけで木1本分のCO2を削減できました。

実はこのコンテンツ、8割くらいをAIに記述させています。人間活動における「時間」という貴重な資源を削減しているのです。持続可能な社会というと高尚なことをしなければならないような気がしてしまい、なかなか行動に移せない人も多いかと思いますが、実は身近なところから、改善することが可能です。みなさんも、小さな一歩を踏み出してみませんか?


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