日商簿記3級受験②「仕訳」【備忘録⑦】

先日、Y君から「購入したテキストの冒頭を読んでみたけど、見なれない言葉が出てきたので説明して下さい」と質問をもらいました。
その言葉をいくつか書いておきます。


・そもそも簿記の目的をざっくり言うと、企業の財政状態と経営成績を明らかにして株主さんなどへ報告するため。
・その報告書である財務諸表【貸借対照表】と【損益計算書】は、企業の一会計期間における日々の取引を【仕訳】して【総勘定元帳へ転記】し、決算整理を経て作成されること。
・【仕訳】とは、複式簿記の手法により企業活動の一つ一つの取引において【勘定科目】と【金額】によって【仕訳帳】に記録すること。
※日商簿記検定3級受験を前提として、基本的な流れを簿記の言葉を含めて大まかに説明しました。
学習を進めて問題を解いていくと、結果、慣れて身に付くので覚える必要はありません。


最初は【仕訳】ができれば【転記】ができるようになり、【転記】ができれば【財務諸表】を作成できる…くらいの捉え方で大丈夫です。
【仕訳】において重要なポイントは…
①取引の内容に適した【勘定科目】には定位置がある事(【資産】【負債】【純資産】【費用】【収益】の分類)
②【借方(左)【貸方(右)】の金額は必ず一致する事(貸借一致)
<例題>
1.当社は期首にA社から商品を100円で仕入れ、その代金は現金にて支払った。
2.その後、期中に仕入れた商品をÝ社に対して200円にて売り渡した。なお、その代金は掛けとした。

ありきたりで簡単すぎる例題ですが、この問題のポイントは、『当社が何を対価として商品を仕入れて、販売代金をどのような形で受け取ったのか』です。答えは…
1.【借方】仕入100/【貸方】現金100
2.【借方】売掛金200/【貸方】売上200
となります。
この例題の答えでは勘定科目が4つ出てきましたが、それぞれの勘定科目が【資産】【負債】【純資産】【費用】【収益】(以下、五要素といいます)のどれに分類されるでしょうか?
テキストなどの仕訳問題を解く際には、勘定科目が五要素のどこに分類されるのか意識して定位置に慣れていくと、決算整理や財務諸表作成のいわゆる総合問題を解く際に効率的で時短にもなるかと思います。

Y君の質問から【仕訳】に関して書きましたが、まだまだ11月の本試験までは時間があります。ほんの少しの時間で構わないので、仕訳問題を一つでも見て解いて、徐々に慣れていって下さい。
受験生時代の自分がそうだったように、慣れると自然にできるようになります。応援しています!





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