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ヘゲモニー 国家の覇権は我が階級にあり!

こんにちわ。NAOと申します。

この記事は、ぐらさん主催のボドゲ紹介 Advent Calendar 2023 19日目の記事になります。

昨日はとっとこさんの「MARVEL REMIXについて書きました」でした。一度遊ばせてもらいましたがベースがファンタジーレルムズなこともあり、面白さにブレがありません。何点取れるか自分との戦いです。
とっとこさんの持ってくるマーベルのゲームは全部おもしろいので、また遊ばせてくださいね。

みなさん、今年もボードゲームを楽しめましたか?ヘゲモニーは私が今年遊んだゲームの中で最も楽しいと感じたゲームです。今年のボドゲ紹介アドベントカレンダー記事はこの「ヘゲモニー」を紹介しようと思います。

Hegemony: Lead Your Class to Victory

ヘゲモニー(Hegemony: Lead Your Class to Victory)キックスターター発、今年(2023年)のゲームです。デザイナーはVangelis Bagiartakis氏とVarnavas Timotheou氏。Vangelis Bagiartakis氏はダイスシティやキッチンラッシュの作者とのことです。アートはJakub Skop氏、タワンティンスウユのアートデザイン等をされていたようです。

このゲームはとある資本主義国家で、労働者、中産階級、資本家、国家の4つの階級が各々の繁栄度を競いあう経済ゲームです。繁栄度は得点で表されるのですが、得点方法が各階級毎に異なり、取れるアクションも一部に共通のものもありますが、非対称となっています。
ゲームシステムはいつもの「手番にはカードを一枚出すだけ!」のカードドリブン。1ターン5手番を5ターンプレイします。

ゲームボード全体はこんな感じです

この国、実は経済的に結構危険な状態で常にIMF(国際通貨基金)に監視されています。少しでも財政状態が悪化するとIMFがすっ飛んできて国政に大規模なテコ入れが発生します。これは大方のプレイヤーに不利に働きます。
ですので、国の復興のためにはプレイヤー全員の協力が必要です。
(故意に財政を悪化させる勝ち方があるのかもしれませんが・・・)
そのような中で各自が緩やかな協力関係を築きながら、少しずつ自分の階級を発展させていきます。

簡単に概要を説明したところで、プレイヤーが担当する各階級について紹介します。

労働者階級

国の根幹を成す労働者階級です。目的は自らの繁栄度を上げることです。繁栄度は基本的に物を消費することで上昇します。人口を増やしつつ大量消費しましょう。物を消費するためにはお金を稼がなければなりません。お金を稼ぐには働かなくてはいけません。働くためには仕事が必要です。仕事がない?デモを起こしましょう。賃金が低い?国に訴えてだめだったらストライキですね。

労働者階級の個人ボード

資本家階級

国の大企業を統括するブルジョア階級です。とにかくお金を集めましょう。お金を集めるにはたくさん会社を作って、できるだけ安い賃金でたくさんの労働者を雇いましょう。大量生産した商品は海外に売りつけましょう。国内需要を満たすのもよいですが、そもそもお金の流通量が少ないこの国では外貨を稼ぐのが手っ取り早く景気を上げる方法です。儲けたお金はしっかり留保しておきましょう。国には法人税を下げるように働きかけましょう。

資本家階級の個人ボード

中産階級

労働者階級と資本家階級の中間に位置する階級です。労働者階級と同じく消費により繁栄度を上げることが主な目的です。中小企業を経営したり、資本家階級の経営する会社で働いたりして得たお金で、消費をしましょう。資本家と労働者がバチバチやっている横で、うまく立ち回ることができれば勝利は目前です。

中産階級の個人ボード

国家

国家を運営している階級です。各階級の支持(正当性)を得ることが目的です。どれか一つの階級だけ贔屓しても得点は上がりません。均等に美味しい思いをさせてあげましょう。国家にはミッションがあり、それを解決することで各階級の支持を得ることができます。政策は国民の選挙で決まるので、国家運営を好き勝手にできるわけではないのですが、少しずつ後押しすることで、突出した階級が出ないようにコントロールしましょう。あと、上でも書いたように国は経済的にヤバい状態ですので、通貨を発行することがほとんどできません。国家がお金を増やすことができないのです。油断するとすぐにIMFがやってくるので気をつけましょう。

国家の個人ボード

アクション

各階級は順番にカードをプレイしてアクションを解決します。カードに書かれている効果を使用するか、カードの効果は無視して基本アクションを使用するかを選択します。

経済活動について

経済活動を支えるいわゆる「会社」は3種類あり、
国家の運営する公営企業

ここで働いている人はいわゆる公務員ですね。

資本家が経営する大企業

さすが大企業。お給料がいいです。

中産階級が経営する中小企業

中小企業が増えると中産階級がうるおいます。

があります。
これらの企業で労働者階級や中産階級の人々が働き、そして賃金を得ます。賃金はそれぞれ経営する階級から支払われます。

得た賃金で
健康

健康は買うものです。使うと人口が増えます。

教育

勉強大事。ワーカーがスキルアップします。

贅沢品

スマホは贅沢品です。

を購入し、消費します。
購入先は、国家や資本家階級、少数ですが中産階級からも買えます。
生きるためには
食料

庶民は葉っぱでも食ってろ!

も必要です。

国の政策について

国の政策には、財政、最低賃金、税率、社会福祉(医療・教育)、貿易政策、移民政策の7項目があります。各プレイヤーは手番を使って法案を提出することができます。
提案された法案は、選挙フェイズにそれぞれについて可決/否決を決定します。基本的には政策がA(左側)だと労働者有利、C(右側)だと資本家有利に働きます。単独勢力ではなかなか法案を通すことが難しいので、他の階級と協力して通しましょう。

黒いコマのあるところが現在の政策を表しています。

1ラウンドはざっくり、カードアクション×5→賃金・税金の支払い→政策決定→ラウンド毎の得点計算の順番で実施され、5ラウンド繰り返してゲーム終了です。

ここが面白い!

各階級間での強い相互作用とゆるい協力関係&敵対関係があり、プレイヤーがアクションを行うたびに他プレイヤーに何らかの影響を与えるのでインタラクションは強いはずなのですが、それが見えない。
それはゲームに登場するパラーメーターが多く、頻繁に変動するからだと思うのですが、国家の先行きの不透明感がよく表されているように感じました。
その中を自分の階級ができることを精一杯頑張っていく。そんなプレイ感が楽しいです。

あとプレイ中、(なんとなく)社会問題を実感できるようになります。
社会保障が厚い場合、薄い場合でどうなるかとか、賃金の高い安い、移民が増えすぎるとどうなるかとか、まあ、ゲームの世界なのでリアルではないんですけど、なんとなく大変なんだなぁと実感できます。それ、面白いのか?と聞かれたらそれまでなんですが(笑)リアルでないからこそ、楽しめると私は思っております。

でも実際は細かいことより、飛び交う「給料上げてくれー」とか「税金高すぎるー」とか「移民がー!」等の雑会話が楽しいですね。

賃金が安かったのか、ストライキが大量に発生しています。

初回プレイにはインスト2時間、プレイ4時間はかかりますので、敷居の高いゲームではあるのですが、ゲーム体験としては他では得られない経験ができると思います。重めのゲームに抵抗がないかたは、遊べる機会があれば1度はやってみても良いかと思えるおすすめーゲームです。

ヘゲモニー会では3卓同時に立つという凄さ。その節はありがとうございました。

明日はミロ牛乳さんの「再び旬が到来しているゲーム」です。じつはこの記事、ミロ牛乳さんの投稿後に投稿しているので、アンダーウォーターシティの紹介であることをしっています!(陳謝)アンダーウォーターシティ、おもしろいですよね。私も持っています。一時期は値段が高騰していましたが再販されて元の値段に戻っています。買うなら今ですよ~。

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