たかつき仕事人ファイル File 1
パティシエール 石原亜美さん
パティシエとは、フランス語で男性の洋菓子職人さんのこと。パティシエールは、女性の洋菓子職人さんです。
子どもがなりたい職業ランキングでいつも上位の人気の仕事のパティシエ、パティシエール。
「たかつき仕事人ファイル」第1回に登場してくれるのは、パティシエールの石原亜美さんです。どんな道を歩んできたのでしょう。
高槻市城南町にある石原さんのお店、スイーツショップアミアンさんは、西冠幼稚園の向かいにある緑と黄色のストライプ模様の可愛いオーニングテントが目印です。
🤓どんな女の子だったんでしょう。
小さい時からお菓子が好きでしたか
👩小さい頃の思い出というと、お父さんが飲んで帰った時のおみやげのタカラブネのパフクリーム。あれが大好きでした。チーズクリームがおいしくてね。お父さんは、ケーキの他にも、子どもに本を買ってくる人で、『小公女セーラ』とか『グリム童話』とか。あと『こちらマガーク探偵団』夢中で読みました。
仕事帰りにおみやげ買って帰る。典型的な「昭和のお父さん」でした。
お菓子は好きで、オープントースターで簡単なものを作ったりしていましたが、その時は、ケーキ屋さんになりたいとか、考えていなかったです。中学高校とバスケットボールに打ち込んでいましたね。
高校卒業後、石原さんは短大に進んで、1995年に百貨店に入社する。時代はバブル真っ盛り。ゴルフ用品の売り場の担当で、帰りはよく外食して帰るような生活だった。でも、何かが違う、と思い始めて2年で百貨店を退職する。
🤓職場は都会のど真ん中で、華やかな生活をやめてもったいない気もするけど、自分の気持ちは止められなかったんですね。
👩そこからカフェに４年勤めて店長をしました。ただそこのケーキは手作りじゃなかったから、「ケーキを作りたい」という願望が出てきて…。ケーキ屋さんの食べ歩きをして公園で食べたりしていました。
カフェを辞めたあとは、正真正銘のケーキ屋さんに入って実地で修行しました。
🤓修行は厳しかったですか
👩お店のシェフは、有名店からの叩き上げの人。
職人は10人いました。専門学校を出た年下の同僚の中で、洗い物、生地作り、焼き物、仕上げと一通りやりました。
実はケーキ作りって、力仕事が多いのですが、体育会系で体力があったことで乗り切ることができました。
勤務は早朝から夜遅くまで。繁忙期は大変だった。20代後半に別のケーキ屋さんに入社する。そこは株式会社で、給与や休みが、前のところより良かった。
その後、結婚、離婚を経た石原さんは、当時2歳半だった娘さんのことを考えて、事務仕事に就くため、半年かけてハローワークのパソコン教室に通う。パソコンスキルを習得してから、食品卸の会社に就職。生産管理、労務管理の仕事をしていた。当時、二人の恩人に出会ったという。
👩一人は、会社の同僚のまっちゃん。
年下のまっちゃんが、エクセルを親切に教えてくれてとても助かりました。もう一人は、娘を預けていた保育園の園長さん。どうしても残業を避けられない時に、力になってくれました。
そんなことがあって、人の縁を大切にしようと思ったんです。
その後も不思議な縁が続いて、今の仕事につながっていく。
当時勤めていた会社で、新しい部長さんが、業務用ケーキを大手レストランチェーンに売り込むという新規開拓に乗り出したのだ。またまたケーキとの縁が復活する。
再びケーキ作りに戻る決意をした石原さんは、有名ホテルでシェフをしていた枚方のケーキ店『れんげそう』の女性オーナーさんと巡り会う。
れんげそうのシェフがオープン前に試作で作った苺ショートを食べた時に衝撃を覚えた。なんて美味しいショートケーキなんだろうと。
それからナッペ(ケーキにクリームを塗る作業)のやり方を変えました。ナッペ以外の作業も同じで、どんな工程にも意味があるということを意識して、考えてお菓子を作るようになりました。
これが、石原さんのジャンゴ体験かもしれない。ジャンゴとは、ロマ語django
「私は目覚める」という意味です。
🤓独立して2016年11月に自分のお店を持って、7年と半年。今どんな気持ちでお店をされていますか？
👩最初の頃は、「よそに移りたい」「店を大きくしたい」なんて思ったこともありましたが、今は、この場所で、細く長く続けていきたい。
そして、高級品としてのケーキではなくて、おやつ的な親しみのあるケーキ屋さんとして、地域の人たちとの対面でのやりとりを大事にしていきたいです。
石原さんと話していると、いつも地域を大切に丁寧にお商売されている温かい雰囲気を感じます。
2023年からは、春と秋に「amianマルシェ」というイベントをお店で開かれています。
ぜひこちらも覗いてみてください。
🟢🟡石原さんの心に響いたお話🟡🟢
トータス松本さんのラジオ番組で、リスナーから『壁にぶち当たった時どうしたらいいですか？』という質問に
『壁は越えなくてもいいと思うんです。
壁に顔をこすりつけながら歩いていけばいつかは壁は無くなってる。
その時についた傷、体もボロボロになってると思うんです。
それがその人にとっていい経験になってるんじゃないかなぁと思うんです。』
🟢🟡お店情報🟡🟢
スイーツ・ショップ・アミアン
住所 : 高槻市城南町3丁目17-3
電話 : 072-647-5315
🎂営業日などくわしくはインスタでご覧ください
https://www.instagram.com/amiansweets?igsh=MWI1ZXl2eWZyb3QyMw==
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