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『The World-世界のしくみ』

本当に世界のことが包括的に分かった本として『The World - 世界のしくみ』という本について書いておきたいと思います。この本は、アメリカ外交問題評議会の元会長が書いたものですが、世界全体が大陸、地域、課題ごとに分析されていて、注を読んだり、後で見返したりするだけでも、相当なデータを収集することができます。後から調べ物が必要ななったら、辞書のようにこの本を参考にできそうです。

この本の中にある議論の中で、「主権、民族自決、勢力均衡」について扱っている部分があるのですが、この中に「主権は見る者によって解釈が変わるものである」という言葉があり、あたり前かもしれませんが、とても心に残りました。私たちは「異文化理解」、「多文化共生」といった言葉をよく使いますが、異なる者が共存するためにはどうしたらいいかという課題を考える上で、この主権に関する言葉の方が、とても重たく響きました。

グローバルな社会にいる中で、ローカルとの両立は、いつも答えが出ない問ばかりです。しかし、そんな大きな問いを前にして、自分ではなにもできないのではないかという姿勢になってしまいがちです。そんなときに、一つの考え方を教えてくれる本として、全く分野の関係ない本を一冊紹介したいです。それが、『パン屋ではおにぎりを売れ』という「考える技術」についての本です。こちらの中に、「自分ごと、あなたごと、社会ごと」という考え方があります。これは自分の課題意識を、近くの人に広げ、されに社会全体の視点でも考えていくという思考法です。


『The World - 世界のしくみ』で提示されている課題は、私たちにとって大きすぎるかもしれません。しかし、「自分ごと、あたなごと、社会ごと」という身近から始める問題意識の持ち方であれば、私たちも取り組みやすいかもしれないと思いました。

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