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スキルよりも大事な心構え

 今週は小学校6年生の息子の運動会の振り替え休日を利用して、親子で自宅から羽田空港まで自転車で移動し、飛行機の操縦シュミレーション(以下、フライトシュミレーション)を体験しました。今日はその体験時にインストラクターの方から息子に伝えて貰ったことについて書きました。

 第三ターミナルの近くの駐輪場に自転車を止めて、第一ターミナルまで無料の循環バスで移動します。緊急事態宣言中+平日ということもあり、循環バスも本数が少ない。バスの待ち時間に第三ターミナルの展望台も見学しましたが、国際線用のターミナルということもあり、空港の中はガラガラ。空港職員の方が目立つくらいです。海外出張に行っていた時にはよく利用していたこともあり、あまりのギャップに気味が悪いくらいでした。

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 体験したのはLaxuary Flightという第一ターミナルの5Fにあるお店で設置されているフライトシュミレーションです。

 本物そっくりのコックピットで飛行機の操縦ができるのが特徴です。飛行機好きの息子が体験したのは20分間のKIDSコース(中学生まで)。機体はA320。

 コックピットの中に入ると本物と同じ(本物をじっくり見たことがないのですが)計器が備えられていて、実際のコックピットに入った錯覚に陥ります。

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 羽田空港からの離陸に始まり、新宿副都心のビル群の上空を移動後、東京スカイツリーの真上を飛んで、ディズニーランド上空を旋回して、最後は羽田空港に着陸するコースです。

 高度は3,000フィート(914m)あたりを維持するため、本物そっくりの3Dの都心の展望が目の前に広がります。保護者は後ろの丸椅子に座って見学をするだけなのですが、普段乗客として乗っている飛行機から見る景色とは全く違って、自分が飛行機をコントロールしているかのような面白さはやはり格別です。思わず自分も興奮してしまいました。

 一緒に副操縦士としてインストラクターさんが付いてくれるのですが、飛行中の声掛けが絶妙。本当かどうかは別として息子に向かって「君はパイロットに向いているねぇ!」「初めてとは思えない!」等々、その気にさせて盛り上げてくれます。

 やはり飛行機は着陸が最も難しい。高度をしっかり落とすところまではうまくいったものの、機体がフラフラしたまま、最後は持ち直して、バウンド(実際に衝撃等があるわけではありません)しながら、何とか無事に着陸ができました。実は誰でも着陸できるようになっているのかもしれませんが、インストラクターさんの次の言葉が印象的でした。

「フライトシュミレーションはゲームなので繰り返していればある程度テクニックは上手になる。ただし、本当のパイロットの世界では何か予期せぬトラブルが発生しても、その状況に動揺せず、責任感を持って、最後の最後まであきらめずに無事に着陸させる心構えが大事であり、君はそれができていた」という話をしてくれました。

 息子がそこまで意識して着陸させたかは別として、普段親の言うことは受け流してしまう息子に大事なことを教えてくれたと思いました。

 今はキッザニアのような幼少時から職業体験ができる施設や大学生もインターンで仕事を体験できる機会は増えていますが、どんな仕事をするか?を学ぶと同時に、その仕事に職業として取り組む心構えのようなところまで学ぶことは大事だと思いました。

 20分で3,300円というお値段は分単価で考えてしまうと、決して安い値段ではありませんが、息子にとってはその値段を十分上回る貴重な経験になったと思います。息子が今後どのような職業を選択したとしても、何かのきっかけで今日のことを思い出してくれたらなと思います。


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