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私の思う自傷行為について

皆さんは"自傷行為"と聞くとどのようなイメージを持ちますか?

"自殺志願者"や"メンヘラアピール"だと思う方が多いかもしれません。

「親にもらった大事な体傷つけて何がしたいの?」

「そんな事して何が目的なの?」

「頑張って無いから辛くなるんだよ」

「うわっ、メンヘラアピールとかキモっ」

「気持ち悪い」

このような心無い言葉を投げかけてくる人も居ます。

実際私もそうでした。勇気を出して友達や先生、家族に打ち明けても

このような言葉で片付けられ相手してもらえ無いことが多くあるそうです。

実際に。2012年の9月に行われた我が国における自傷行為の実態を全国から選ばれた2693人にアンケートを取ったところ

1540人の対象者が回答していました。

全体の7.1%に少 なくとも1回以上の自傷経験があり、

男女ともに自傷経験者の約半数が反復自傷経験者で有りました。

16〜29歳における自傷経験率が9.9%と最も高い結果となりました。

自傷行為は”死にたいから”とか”自殺志願者の行動”などとよく勘違いされますが、違います。

自殺が「自分で死ぬための行為」だとすると自傷は「生きるための行為」なのです。

自傷行為をしてしまう人は、あまりにも辛い感情やストレス、怒りなどを抱え、少しでもやわらげたいという思いから

行動に移してしまうのです。

これはリスカだけに関わらず、アムカ、レグカ、OD全てに共通しています。

私は、リスカ、過去にODを経験していますが、"死にたい"と思ったことは一度も有りませんでした。

でも、ふとした瞬間に"消えたい"と思うことは有りました。

生きていても何もできず迷惑をかける、死んでも葬儀などで迷惑をかける

それぐらいなら消えたい。

自分の記憶から

文芸部の記憶から

2−1のクラスメイトの記憶から

友達や先生の記憶から

家族の記憶から

消えたい

蓮って言う人間は存在しない。

文芸部は4人

2−1は29人

仲良い先生の記憶から、親友の記憶から消えて

うちは三人兄弟の5人家族

そうゆうふうにしたい

消えたいと言うか、最初から居なかったことにしたい。

誰の記憶にも残っていない。最初から蓮っていう人間は存在しない。

そう思うことが多かったです。

私がリスカを始めることになったきっかけは約一年前の11月。

文化祭も終わって、先生に前々から陰口を言われていたことを相談すると

「蓮の見方だからね」と言っていた、信じていた子が

陰口を言っているグループと繋がっていることがわかりました。

初めは、嘘だと思ったし、信じたくもなかった。

だからその子にカマをかけた。

「彼氏ができた」という嘘をその子には話した。

「えぇ〜良かったじゃん!!幸せに!!」と

笑顔で私にそう言ってくれました。

笑顔で人の幸せを願えるこの子が

この子が陰口を言っているグループと繋がってるわけなんて無い。

そう思った。

次の日、陰口を言っているグループが話していた。

「蓮に彼氏ができたらしいぜ」と。

あぁ、嘘だったんだ。

「蓮の見方だからね」というその言葉

私に向けてくれる笑顔

私が悩み事を話すと「辛かったね」といって聞いてくれること

全て、嘘だったんだ。そう思ったし、生きた心地がしなかった。

辛いって言ってる私を見て裏であざ笑ってたんだ。

友達じゃなかったんだ。

そう思って辛かった。

だけど何故か涙は出なかった。

信じていた子に裏切られ、本当に辛くて、悲しくて、だけど

なぜか誰に向けられたものかもわからないし

なぜこの気持ちが出てきたのかもわからないが怒りがあった。

そんな行き場のない悲しみや、怒り、絶望をどうにかしたかった。

だけど方法がわからない。

そんな時、ふと頭に浮かんできたのが自傷行為だった。

元々自傷行為という言葉は知っていた。

だけど私には関係のないものだと思っていた。

その時は感情もぐちゃぐちゃで自分が何をしようとしているの

かの判断すらできていなかった。

手首にカッターの刃を当てて、スーッと横に引くと、赤い線ができた

少し血が出たし少し痛かった。

だけどなぜか心にかかっていた霧みたいなものが少し晴れた気がした。

その日は何回自分に刃を当てたか覚えていない。

左手首、太もも、足の付根、内もも、ふくらはぎ、切れるだけ切った。

傍から見たらやばい人になるのは分かってる。

でも、切ったらすごく楽になった。

その日から、辛い→リスカしよう→切る→楽になるこの繰り返しだった。

中1の冬はほぼ毎日の確率で、リスカしてた。

12月の終業式。リスカが親友にバレた。

否定される。どうしよう。なんてごまかしたら。言い訳を。

こんな感じのことがずっと頭の中をぐるぐるしてた。

だけど二人は否定せずに「頑張って生きてるんだね」って言ってくれた。

その言葉に私は救われた。

リスカを否定も肯定もしない。

その言葉だからこそ私は救われたんだと思う。

学年が上がって中2になった4月、5月は自傷行為はしなかった。

陰口言っているグループの主犯格の子とクラスは離れたし、

嫌なこともなかった。

それに、新しい友だちもできた。

TとKだ。二人とは同じ部活のメンバーで家族のように信頼している存在だ

こんなにいいこと続きだけど、去年の事が頭から離れない。

いつかこの幸せな状態が崩れてしまうんじゃないか。

また裏切られるんじゃないか。

そんなことが夜になると頭の中をぐるぐるして自然と涙が出て

カッターを手にしてた。日に日に心と体の傷が増えていくばかりで、

笑顔の演技だけがうまくなっていく。

辛くても"大丈夫"、悲しくても"大丈夫"、しんどくても"大丈夫"

そう自分に言い聞かせて、周りから浮かないように動いてた。

トラウマのせいで男子とはうまく喋れない。

隣に座られるだけでもフラッシュバックして泣きそうになる。

だけど、お得意の笑顔で偽って、

誰とも当たり障りのない日常生活を送っていた。

ある日、席替えで隣がバスケ部の男子になった。

その子はクラスの中心人物で、笑顔が似合ってて、誰に対しても優しい

そこが去年裏切られた子に似ていて怖かった。

喋り方、態度、身長、性格、部活、全てがその子であって

裏切られた子とは違う。頭じゃわかっていても体が拒否反応を起こす。

授業中のペア対話、終学活で明日の目標考えるときの対話。

そのたった一分程度の会話に言葉がつまり、泣きそうになる。

そんな中、幼馴染が不登校になった。

いつも蓮とYとRの三人で一つ。一人欠けても大丈夫そう思ってた。

だけど二人共が不登校みたいになった

Rは中1の頃からで、でもYが居るだから大丈夫そう思ってた。

だけど二人共学校に来なくなって自分自身も気持ちの整理ができてなくて

それに、隣の男子は怖くて涙が出そうになるしで

毎日感情を押し殺してた

気を抜くと涙が飛び出そうになったりパニックを起こしそうになる。

だから笑顔をしっかり顔に貼り付けて、平然を装ってた。

でも、限界が来た。

クラスメイトに「Yよ部活が嫌とかってなんかいいよった?」って聞かれて

答えているときになぜかわからないけど泣いてしまった。

クラスメイトも驚かせてしまったし、心配もかけてしまった。

なにより、怖かった。隣の席の男子に泣き顔を見られることが。

泣き顔を見られて、また裏でなにか言われるんじゃないかって。

あぁ、失敗したな。毎日リスカはしてたはずなのに。何故か限界が来た。

誰にも迷惑かけ無いように生きよう。そう思ったのに。人前で泣いて、

また迷惑かける。あぁ、失敗。次からはちゃんと笑顔を作らないと。

そう思ってた。

だけど「Yの事俺も声かけてみるき、一人で背負い込まんで大丈夫。」

そう隣の席の男子が言ってくれた。それで、また涙が出た。

辛くても大丈夫、苦しくても大丈夫って思ってたけど

とっくの前に限界は来ていて、私の心は助けを求めていた。

それに気付かされた。その日から少し恐怖心は薄れていって

今ではそのバスケ部の男の子は何も気にせず喋れる友達だ。

だけど、自傷行為はやめられない。

辛いことが有ると頭に浮かんでくるのは自傷行為だけ。

辛くなったら自傷行為をすればいいそう思ってしまう。

変わらなきゃ。過去に逃げ場を作ってる。成長しなきゃ。克服しなきゃ。

そう思ってる。だけど、やっぱり男子が、人と関わるのが怖い。

だから、自傷行為をする。だから笑顔で自分の気持ちを偽る。

そうやって私は生きて居る。

この経験から自傷行為は生きるために必要な人も居て私はいけないことで

はないと考えている。トカゲは、身を守るために尻尾を切り離す、れんこんは息をするために自分に穴をあける。

それと同じように、

自分が自分であるために自分に刃を向けたり、自分の首を絞める。

だから、否定しないであげてほしい。否定されることによってより自分を追い込んでしまう子もいるから。

"アピール"この言葉で片付けずに話を聞いてあげてほしい。

私みたいに、手首を広範囲に浅く切る子もいれば、

皮膚接合が必要なくらい深く斬ってる子もいる。

言葉でSOSを出せない分、傷を付けてSOSを出す。

そうやって、辛いのを周りに言い出せなくてリスカやレグカ、アムカをしている子もいる。

よく、「痛くないの?」って聞かれるけどぶっちゃけ

切ったところは痛くないし、痛くないって言うか、心のほうが痛い。

自傷行為に対しての心無い言葉で傷つく人達が少しでも減りますように。

実際のりスカした後の様子

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