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Skyプレイヤーが風ノ旅ビトをプレイしました

いつか購入しようと思っていたゲームですが、この度期間限定で無料配信されるということで空いた時間に一気にプレイしてみました。コンプや周回はしてません。

一通りクリアしてみて、これがskyの前身であるゲームなんだと感じるエッセンスがぎっしりと詰まっていました。風ノ旅ビトとskyの比較なんて野暮ではありますが、とにかくskyは風ノ旅ビトから大幅に進化したゲームなんだなぁというのが一番最初にくる感想でした。

全体的な感想

とりあえずゲームとしての感想。プレイ開始あたりは「え?ジャンプできないの?」と操作感に慣れずモタモタした印象があったのですが、中盤あたりから他のプレイヤーと旅路を共にしたり、リボンの力が増えて移動しやすくなったり、自分の旅の理由が明かされたりなどして、最後まで美しい世界の中を存分に旅することが出来ました。
印象的だったのはステージと物語の構成です。世界に関する情報は壁画のみですので多くはありませんが、各ステージの精霊が見せる壁画はステージを進めると徐々に現在の時間に近づいてきて、途中から自分自身の運命を左右するものとなりました。終盤では私と旅人が深くリンクし、とても切ない気持ちになりました。
skyと比べてゲームを構成する要素が少なめだなという印象(前身なのだから当たり前ですが…)でしたが、少ないからこそこのゲームの本質が見えやすく、そして深い体験になったのかなあと感じています。私が感じたこのゲームの本質については物語の部分で触れます。

操作

前でも触れたとおり、操作に爽快感はあまり感じられないという印象でした。
skyは翼がなくてもぴょんぴょんと跳ねながら走ることが可能です。対して風ノ旅ビトは、リボンの力がないと跳ねることすらできませんでした。skyに慣れすぎていたためかもしれませんが、もっと美しく広大な砂漠を自由に飛び回りたいなと思ました。

調べたら大きく羽ばたける操作方法があるみたいですね!

他プレイヤーとのコミュニケーション

他プレイヤーへの呼びかけの要素は風ノ旅ビトから始まってたのですね~。skyだと星のマークで他プレイヤーの位置がすぐにわかるのですが、風ノ旅ビトでは画面の端がぼやっと輝く、気がつきづらかったかなと思いました。

マッチング人数は2人までのようで、どのステージとも2人で旅をしていました。skyでは最大8人マッチングで、他プレイヤーと深いコミュニケーションは頻繁に生まれません。風ノ旅ビトは2人きりなので、自然とお互いを意識してコミュニケーションをとることができました。またジャンプするとすぐリボンの力が消費されてしまうのですが、呼びかけることで相手のリボンの力を回復することができます。お互いに鳴きあいながら旅を進めることで、深い絆を感じることができました。

途中のステージから最後までずっと同じプレイヤーと旅をしていました。最後の雪山ではパートナーが敵に何度も何度も襲われリボンが無くなってしまいました。リボンが無くなるとかなり移動に難が出てきて、移動のペースがかなり落ちてしまいました。しかしながら、ずっと同じ旅路を共にしたパートナーをおいていくことは絶対にできませんでした。
やっとの思いで二人で山頂へたどり着いたときはとても感動しました。お礼を言うかのように鳴きあいました。これも素敵体験ですね。

リボンのおさかな(仮称)

ステージの途中から、リボンで構成されている魚のような生き物が登場します。海底のようなステージもあったので多分魚だと思います。たぶん…

このリボンのおさかながとても愛嬌を感じられる仕草をします。鳴いたり、こっちにおいでと導いてくれたり、砂の中へ潜っていったり、リボンを回復してくれたり、高いところへ連れて行ってくれたり。このおさかなと最初に出会ったときは夢中で追いかけていきました。

おさかなに対して愛情を抱いたのもつかの間、ステージが進むにつれ悲しい光景を目の当たりにすることになります。おさかなが籠の中にとらわれていたり、危険な敵に食べられてしまったり、雪山で凍り付いて力尽きてしまったり。この演出もすごいんですよね~わざわざカメラを固定して力尽きるその光景を映してくるんです。そういう細かい演出も、旅路の思い出を深いものにする要素の一つだったのかもしれません。。

物語

どこからか世界へ落ちてくるところから始まり、身の破滅から新しい命へと転生するという大まかな流れはskyと同じでしたね。skyにもストーリーはあるにはありますが、風ノ旅ビトの方が主人公に対する世界からの語りかけが多く、胸に刻まれる構成になっていたと思います。
skyでも過去の世界での罪の要素がありますが、風ノ旅ビトの方は過去の罪が主人公に大きくかかわってくるのが異なる要素かもしれません。また、ゲーム性や他プレイヤーとのコミュニケーションが質素な分、物語が入ってきやすかったのもありそうです。

この旅の本質は、ゲームが示す通り過去の過ちへの「贖罪」だと考えます。途中のエリアから過去を語っていた壁画は未来のことを暗示し始めます。進めていくと実際に旅人は壁画通りの結末を迎えてしまいます。しかし、力尽きた旅人に精霊たちは力を与え、壁画の悲しい暗示のその先を明るいものへと切り開きました。もちろん、赤い旅人自身が自らの命と引き換えに山頂へとたどり着いたからでもあると思いますが、力尽きた旅人に力を与えたのは今まで過去の罪を語ってきた白い精霊たちでした。過去の罪への償いと赤い旅人を通してみる明るい未来への希望が、暗示のその先を創造したのだと思います。

やはり一番印象的だったのは、壁画が未来を示し始めたときです。
あぁ、ここからの旅路は命が尽きるための道になるのだとすごく悲しい気持ちになりました。ですが、なぜかこのまま進まなければならないという気持ちが強かったです。この罪深き過去の呪縛からこの世界を解き放たなければならないという意志が自然と産まれていました。そういうプレイヤー自身の気持ちもが

skyにつながるエッセンス

十分すぎるぐらいありますよね。ケープ・アートスタイル・ゲーム性、すべてがそう感じさせます。
山頂で命尽きたあと旅人が覚醒し、きらめきを放ちながら自由に飛び回るシーンは、特にskyの要素となったと感じています。そしてあのクラゲたち…音も一緒だったような?(笑)

最初にも言った通りゲームの比較ではありませんが、風ノ旅ビトのあらゆるゲーム要素を最大限磨き上げた結果がskyというゲームだと思います。どちらも素晴らしいゲームですが、あらためてskyは本当に良く出来たゲームだなあと感じます。別途記事にまとめたいです。

改めて周回する予定はありませんが、このゲームができて本当に良かったです!

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