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【デュエマ】旧枠+デュエプレ キューブドラフト

ドラフト用のカード、持ち歩くのクソ重い。
平日の鬱憤をアポカリプス・デイ、chapuddingです。
以前、同様のタイトルで同じキューブドラフトについて記事を書きました。

この記事を書いた後もキューブのブラッシュアップを続けており、さまざまな変遷を経てある程度内容が落ち着きました。
今回はこのキューブの内容を紹介するとともに、どのようなことを意識してカードの入れ替えを行ってきたかについて紹介します。
このコンセプト通りにキューブを作らない場合でも参考になることは多いかと思うので、ドラフト用キューブを作ろうと考えている方は参考にしてみてください。

キューブコンセプト

タイトルにもある通り、「旧枠+デュエプレ」をコンセプトにキューブを作成した。
具体的には、基本編〜覚醒編の期間に収録されたカード(2002/05/30〜2011/06/24)に加えて、デュエルマスターズプレイスにてDMPP01〜DMPP15(超覚醒嵐舞)の期間に収録されたカード(2019/12/18〜2022/07/29)のうち紙でも収録されたことのあるカードのみで構成されたキューブである。

また、覚醒編のカードは入っているが、ドラフトの煩雑化やパワーバランスの観点からサイキック・クリーチャー絡みのカードはキューブに不採用とした。

全体で意識した事項

シナジー前提のカードを少なくする

例えば「アストラル・リーフ」は非常に強力なカードであるが、これを使うためにはクリーチャー単体としては弱い傾向にあるサイバー・ウイルスを多くとらなければならない。
また「アストラル・リーフ」をキューブに入れることでキューブに一定枚数以上のサイバー・ウイルスを入れる必要が生まれてしまい、キューブ全体の多様性が損なわれると共に用途の少ないカードを増やしてしまう。
結果として「アストラル・リーフ」を取れたプレイヤーとそうでないプレイヤーの格差が大きくなり、ゲーム体験の悪化に繋がる。

進化クリーチャーは文明指定進化、あるいはブロッカーやドラゴンから進化などの多くのカードが持つ特徴を参照するものに限定しており、種族サポートも最低限そのカード自身が恩恵を受けられるものに限定している。

多様な受け札の用意

何も考えずにカードを集めるとS・トリガーの枚数が少なくなりがちであり、このキューブを作りたての頃は受けとして機能するトリガーの枚数が全員デッキに1枚くらいしかない、という状態になってしまっていた。
そのため、このキューブを作りたての頃は6点を盤面に並べて殴れば勝てる状態になっていた。

今回のコンセプトである旧枠+デュエプレのカードプールでは積極的にピックしたくなるような防御札の種類が少ないため、キューブのカード全て1枚ずつのハイランダーキューブであることを諦めて質の高い受け札をキューブに複数枚入れることとした。

また、受け札をS・トリガーに限らずニンジャ・ストライクも積極的に採用した。
これは後述する高水準な小型クリーチャーの項でも触れるが、盤面の攻防に重きを置いたキューブを作りたいという意図がある。

高水準な小型クリーチャー

デッキのコンセプトを明確にしにくいキューブドラフトにおいて、召喚する価値の低いクリーチャーはドラフトをつまらなくしてしまう。
例えば、自分の1枚目のカードをピックするタイミングで以下の五択が提示されたことを考える。

この時ピックするに値するカードは「スーパー・スパーク」か「破壊と誕生の神殿」の2つのみであろう。
召喚する価値の低いクリーチャーが全くない方が良いわけではないが、そのようなクリーチャーが多すぎると事実上カードピックの選択肢を狭めることに繋がる。
キューブドラフトはドラフト段階からゲームが始まっており、ドラフトの選択肢を狭めることはゲームの面白さを減衰させてしまう。

また、召喚する価値の低いクリーチャーがデッキに多く入っていると、お互いが小数の質の高いクリーチャーに依存するゲーム展開になる。
そうなると、先にフィニッシャーを押し付けることができたプレイヤーがそのままゲームに勝利することが多発してしまっていた。
質の高い低コストのクリーチャーは旧枠+デュエプレのカードプール内には少ないため、これらのクリーチャーもキューブに複数枚投入することとした。

これにより序中盤からクリーチャーを展開する行動が肯定されるため、ドラフトの段階で低コストクリーチャーを厚めにするピック戦略を取ることが可能になる。
それに伴い、ビートダウンピックに対するカウンターピックとしてS・トリガーやニンジャ・ストライクを厚めにピックする、受けピックに強くするためにハンデスや高コストのクリーチャーを多めにするなどの自分の好みや相手のピックによって戦略の幅を広げることが可能になる。

枚数を増やす質の高い低コストクリーチャーについては、ピック段階で文明を寄せることのメリットとデメリットを強調するためにカラーパイ(それぞれの文明は何が得意で何が出来ないかを定義するもの)を意識して選定した。
また、フィニッシャークラスのクリーチャーの枚数を増やしてしまうとゲームがワンパターン化してしまうため、以前試験的に多種のゴッドを投入したが大幅に削った。

キューブ内容

旧枠+デュエプレのカードプールでは近代のカードと比較するとカラーパイを逸脱したカードが少ないこと、著者自身がある程度カラーパイを意識してキューブを作成したことから、文明ごとに採用されているカードやキューブ調整中に枚数の変動したカードについて説明する。

光文明

カラーパイ

  • (質の高い)ブロッカー

  • タップ

  • シールド操作

  • 呪文操作

  • 多面制圧

光文明 複数枚
光文明 1枚

磁力の使徒マグリス
快癒の使徒リアス

4枚→1枚に減量
元々は高性能な低コストクリーチャーとして複数枚キューブに入れていた。
しかし「光輪の精霊ピカリエ」と併せてキャントリップを3種類も4枚投入するのはカラーパイを大きく逸脱していると考えたため、光文明の特徴的能力であるブロッカーを持つ「光輪の精霊ピカリエ」を残して4枚入れるキャントリップを1種類にした。

魔光王機デ・バウラ伯

1枚→4枚に増量
呪文は強力なものが多いため、増やすことを躊躇った枠。
しかし光文明のカラーパイ的には非常に合致したクリーチャーであること、召喚する価値の高い低コストのブロッカーが少なくビートダウンピックが強くなりすぎていたことから試験的に増量。

水文明

カラーパイ

  • ドロー

  • バウンス

  • 山札操作

  • ブロッカー

水文明 複数枚
水文明 1枚

ブレイン・チャージャー

4枚→1枚に減量
ドローとして優秀なカードではあるがこのカードの本質はマナ加速であり、マナ加速はカラーパイを逸脱しているため減量。

斬隠蒼頭龍バイケン

1枚→4枚に増量
一時期キューブに強力なハンデスが多いことがあったため、ピックカードを公開するドラフト方式の際にハンデスへのカウンターピックとして増量した。
相手のピックが見えないドラフト方式だったり相手のピックにハンデスが少ない場合でも、ニンジャ・ストライクを多めに採用しているなら最低限のスペックのクリーチャーとしてピック可能なカード。

サイバー・ブレイン
エナジー・ライト

4枚→8枚に増量
上記の通りハンデスカードがかなり強かったため、ドローカードを多くすることで相対的にハンデスの弱体化を図った。
「サイバー・ブレイン」はかなりのパワーカードであるため、これからも経過観察を続ける。

闇文明

カラーパイ

  • パワーマイナス、破壊

  • 墓地回収、蘇生、墓地操作

  • ハンデス

闇文明 複数枚
闇文明 1枚

ガンヴィート・ツイスト

4枚→1枚に減量
受け札を増やしたタイミングで増量したカードではあるが受け札としてだけではなく手打ちでも強く、ハンデスに寄せたコントロールピックが強力になりすぎていたため減量した。

解体人形ジェニー

4枚→1枚に減量
質の高い低コストクリーチャーの増量で増やしたカードであるものの、殆どハイランダーになるキューブドラフトにおいてピーピングハンデスは強力過ぎたため減量した。
代わりに「威牙忍クロカゲ」などの弱いハンデス能力を持つクリーチャーを増量した。

威牙の幻ハンゾウ

1枚→4枚に増量
受け札として強力なカードであり、手出しの召喚をしても場持ちの良い万能クリーチャー。
盤面の攻防に重きを置いた対戦を推奨するキューブを作成したいという意図があるため現状は4枚のまま運用しているが、強力すぎると感じた場合減量も検討する枠。

火文明

カラーパイ

  • スピード・アタッカー

  • クリーチャーへの攻撃権操作(アンタップキラー、攻撃されない)

  • (全体)パワー参照、ブロッカー参照破壊

火文明 複数枚
火文明 1枚

チェン・アイニーXX

1枚→4枚に増量
ビートダウンピックにおいて強力なクリーチャーとして増量した。
以前は「クック・ポロン」を4枚にしていたが、全体除去や単体除去で取られやすいことからあまりピックする機会がなかった。
4000ラインのクリーチャーを除去するのは手間がかかる上に殴り返しのクリーチャーとしても強いため、見た目以上に強いクリーチャー。

メテオキャノン・ドラゴン

1枚→4枚に増量
ハンデスへのメタカードとして増量。
こちらは殆どコントロールピックへのカウンターカードではあるものの、コントロールに対しては手出しも強いため対戦相手のピックに応じてピックする枠としては良い塩梅であると判断した。

自然文明

カラーパイ

  • マナ操作

  • パンプアップ

  • クリーチャーサーチ

自然文明 複数枚
自然文明 1枚

土隠の式神センプーン
旋風カゼマルネイチャー

1枚→4枚に増量
盤面の攻防に重きを置いたキューブに仕上げたいという意図から増量した。
ピックしたカードを公開するドラフト方法で特に強いクリーチャーであり、チャンプアタック(攻撃クリーチャーよりパワーの高いブロッカーがいる状態での攻撃)や殴り返しが見えている攻撃が駆け引きを生み出す行動となる。
また「地獄スクラッパー」や「火焔タイガーグレンオー」などのパワー参照の除去に対しても強くなるため、使用局面は決して多くないもののプールに存在することに価値のあるカードである。

深緑の魔方陣

1枚→4枚に増量
受け札を多用化させるために増量したが、かなりカラーパイに抵触するカード。
自然文明のS・トリガーは他の文明と比較して受けとしての性能が低いこと、自然文明のニンジャ・ストライクはプレイヤーへの攻撃に無力であることからカラーパイの抵触に目を瞑ることとした。
経過観察が必要なカード。

母なる大地
母なる紋章

1枚→4枚に増量
文明の特徴を最大限に表現したカードであると同時にプレイヤー間の格差を肥大化させるカード。
ゲームバランスを考慮するのであれば減量すべきカードではあるものの、俗にいう大地ボルバルや紋章PGなどの懐古的な動きを追体験できる機会は現代ではあまりないため、キューブドラフトそのもののエンターテイメント性を尊重して減量には至ってない。

レインボー

レインボー 複数枚
レインボー 1枚

腐敗聖者ベガ

4枚→1枚→4枚に変更
質の高いクリーチャーを増やすタイミングで増量したカードだが、ハンデスが強力だった経緯から一時的に減量をした。
しかし、強力なハンデスカードを減量したこと、ドローソースを増やしたことでビートダウンピックが強力になり過ぎたことから再度枚数を戻した。
今後も経過観察が必要なカード。

炎槍と水剣の裁

1枚→4枚に増量
リソース差を巻き返すカードでもありリソース差を突き放すカードでもある。
ハンデスのカードが強かった経緯からトップ解決ができるカードとして増量した。
盤面の奪い合いを否定するカードではあるものの、ハンデスを弱くしてビートダウンピックが強くなったことからそれを牽制する役割を期待して現状維持をしている。

聖鎧亜ジャック・アルカディアス

8枚追加
ビートダウンを抑制することを期待して投入。
ビートダウンピック、コントロールピック問わずにカラーリングが合致すれば取れる便利なカードである一方で、相手がコントロールピックの場合はあまり効果を発揮しないカードであるためピック技量の問われる良カードであると感じている。

おわりに

今回は、私が所持し続けているドラフト用キューブを紹介しました。
デュエル・マスターズは何も考えずに80枚カードを集めれば遊べるという点で他のカードゲームとは一線を画していると考えており、ドラフトはその特徴を最大限に活かした最も面白い楽しみ方の一つだと信じています。

今回紹介したキューブの調整経緯はあくまでも同じカードプールで遊び続けた際に飽きずに面白さを担保するために意識したことです。
今回の記事で少しでもキューブドラフトに興味を持った方は、一度ブロックオリパを買うなり家からあまりのカードを持ち寄るなりして遊んでみてください。
そのキューブでしか味わえない唯一無二の素晴らしい体験があなたを待っているはずです。

おわり

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