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ヤブラン

ヤブランの花が、見頃を迎えています。
随分前に、よく見かけるけれど、名前を知らないなぁ、と思い、調べて覚えました。

先日この花の写真を記事に載せたら、名前を初めて知りました!というコメントを複数いただきました。私と同じ人が結構いるんだなぁ、と思い、あらためて、この花のことを調べてみることにしました。

ヤブラン

  • 原産 日本(東アジア)

  • キジカクシ科(またはユリ科)ヤブラン属

  • 開花は8〜10月、花色は紫、白

  • 学名はLiriope platyphylla (Liriope :はヤブラン属、platyphyllaは、幅広の葉をもつの意味。Liriope(リリオペ)は、 ギリシア神話に登場する泉のニンフの名前に由来。

  • ヤブランの名前の由来は、やぶに生えて、葉がランの葉に似ていることから。

ヤブランは、学名の一部をとって、「リリオペ」とも呼ばれます。リリオペは、先ほども書きましたが、ギリシア神話に出てくる泉のニンフの名前です。このニンフはナルキッソスの母親。ナルキッソスは、水鏡に映った自分に恋したまま死んでしまい、その後に水仙が咲いたと言われる美少年です。

ムスカリに似ていることから「サマームスカリ」と呼ばれることもあります。

「山菅」(ヤマスゲ)とも呼ばれることもあります。
古い文献で、山菅は神聖な植物として登場します。
山菅が何の植物を指すのかは諸説があり、ヤブラン、ジャノヒゲ、ノキシキブなど一定していないそうですが、「有職植物図鑑」では、以下のように締め括っています。

これら地味な植物を神聖とした感性は興味深いものです。

八條忠基著「有職植物図鑑」(平凡社)

泉のニンフ。あるいは神聖な植物。
ヤブランという名とはだいぶ雰囲気が違うように思いますが、文化の違いでしょうか。

皆さんにとって、ヤブランはどのようなイメージの花ですか。

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